短編小説『1日遅れの花火』
俺たちは家族じゃなくなる。
今までのことがなかったことになる訳じゃない。でも、一つ屋根の下住んでいた家族から赤の他人になるのだ。俺はそれが裏切りの様な気がしてならない。
小さい頃から知っている、それこそオムツを履いていた時期から、ジョセフと俺はずっと一緒で兄弟だった。
寒い日は、他の弟と妹達を集めて、おしくらまんじゅうの様にして寝た。暑い日は皆で公園の噴水まで行ってずぶ濡れになって先生に怒られたっけ。なんでもない日は園の屋上にこっそり入って干された洗濯物に混じって、壊れ