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この一瞬一瞬がとんでもない宝なんだろうな、と思った話

家族で渡り鳥生活したりラジオしたりしてる、鳥山慶樹です。

ラジオ版↓


涙を流したのはいつぶりだろう。

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4歳の息子が、お風呂から出てきた。

湯船の蓋を閉めていなかったので「湯船の蓋、閉めてくれる?」と聞くと、「しん!(しないの意)」と返ってきた。

ぼくが「そうかー、ゆっちゃん閉めれないかー、まだ小さいもんね、蓋重いからね」と(ほんとはできるのを知りながら)返すと、

彼は急いでお風呂場に戻って蓋を持ち上げ、バランスを崩しながらも、2枚の蓋を閉めた。

戻ってきた彼に、「ゆっちゃん蓋持てるの!?閉めれるの!?あらー!」と声をかける。

ゆっちゃん「もんち(彼自身)もう4さいだからできるもんねー。10さいになったら、もっといろんなものもてるよー。いすとかつくえとか、いえだってもちあげちゃうもんねー。それでいどうせいかつしよっか」

ぼく「それは楽しそうだね!」

その後、一人で服を着るゆっちゃん。

ゆっちゃん「だんせいふたりなら、もちあげられるよねー?」(ぼくと彼の2人のことらしい)

ぼく「そうだね、やってみようね」

ゆっちゃん「もんちねー、よっちゃん(ぼく)とおなじぐらいおおきくなるんだよ。よっちゃんぐらいつよくなって、そんでねー、よっちゃんよりはやくはしっちゃうんだー」

ぼく「…(やべ、言葉でない)」

ゆっちゃん「もんちはよっちゃんとみーちゃん(妻)とおなじぐらいおおきくなって、そしたらさんにんでいっしょにおおきくなろうねー」

ぼく「…(もう涙が溢れてる)」

ぼくが妻の方へ振り向くと、それを見た妻も泣き始めた。抱きしめ合ってボロボロ泣いた。

ゆっちゃんはそばにいたヒトカゲで、妻の肩をポンポン叩きながら「泣いてるの?大丈夫ー?」と言っていた。
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我が家は「10歳で自立」を目標にしている。

ここで言う自立は、「自分で稼げて、暮らせること」。今や、それができる時代だと思う。

遅くなって12歳、くらいに思ってはいるものの、目標は10歳。

今4歳。ほぼ半分。
実際、彼が家を出るのを選ぶのは何歳になるかわからない。

でも、人生はぼくの意思に反して終わってしまうことがあるので、何歳まで見届けられるかわからない。

彼がぼくと同じぐらい大きくなり、ぼくより速く走り、ぼくより強くなり、ぼくより社会に貢献する未来。

寂しい。楽しみ。

この一瞬一瞬がとんでもない宝なんだろうな、と思ったのでした。

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鳥山慶樹|Yoshiki Toriyama
埋もれた価値を、未来に残す道のり、精一杯がんばります! ありがとうございます。