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気が付けば、突如、四冊、お買い上げ有難う御座いました!

🐤鳥の事務所PASSAGE店通信🐤
◎総特集=「ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』100年!」
気が付けば、突如、四冊、お買い上げ有難う御座いました! 
 
皆さん、今日は。「鳥の事務所」です。どういう訳か、ここ一週間でなんと4冊もお買い上げ頂きました。これで開棚以来8冊お買い上げいただいたことになります。誠に有難う御座いました。値段を下げようかとも思っていたし、そもそも、この時代にあと重量級の単行本は売れないのかなと思っていたのですが、まー、それは今後の問題として、有難く思っております。
大体、「『ユリシーズ』100年」とか言っておきながら、『ユリシーズ』以外の本を置き過ぎたのも、我ながらいかがなものかとも思っております。
お買い上げ頂いたのは
① ジェイムズ・ジョイス『ダブリナーズ』柳瀬尚紀訳・新潮文庫。ジョイス唯一の短篇連作集。かの翻訳不可能と言われた『フィネガンズ・ウェイク』の完訳を成し遂げ、惜しくも『ユリシーズ』は途中までの翻訳で鬼籍に入られた、まさに天才翻訳家の奇跡の名訳。旧新潮文庫版『ダブリン市民』の新訳版となる。
② ジェイムズ・ジョイス『ダブリン市民』安藤一郎訳・新潮文庫。
ジョイス唯一の短篇連作集。往年の読者はこの安藤一郎訳でまずジョイスの洗礼を受けた。新潮文庫は今柳瀬訳に改版されているので新刊では手に入らない。それにしてもこのリアリズムで書かれた瀟洒な短篇集から、誰が一体あの『ユリシーズ』を想像できたであろう。いや『ユリシーズ』を読むとよく、この『ダブリン市民』の情景が浮ぶのだ。
③ ジェイムズ・ジョイス『ダブリンの人びと』米本義孝訳・ちくま文庫。ジョイス唯一の短篇連作集。『言葉の芸術家ジェイムズ・ジョイス――『ダブリンの人びと』研究』(2003年・南雲堂)、『読解『ユリシーズ』』(上下・2004年・研究社)で高名なジョイス学者による翻訳。
という訳で、ここまでは、Dubliners の異訳の三冊でした。そして最後は、
④ ジェイムズ・ジョイス『若い藝術家の肖像』丸谷才一訳・集英社文庫ヘリテージシリーズ。ジェイムズ・ジョイス第一長篇小説。大作『ユリシーズ』の主人公の一人スティーヴン・ディーダラスを主人公に据えて、ジョイス自身の若き日も目に浮かぶ半自伝的小説。小説家にして、『ユリシーズ』鼎訳者の一人である丸谷才一の新訳、決定版。詳細な註解を附載。結城英雄解説。これによって讀賣文学賞(研究・翻訳部門)を受賞。2冊置いておいた新品の方が売れました。
以上のようなラインナップでした。
 
そして、まだ旅立つ日を心待ちにしているのが、ジョイス『ダブリンの市民』結城英雄訳・岩波文庫、です。
ジョイス唯一の短篇連作集。集英社版『ユリシーズ』の鼎訳(丸谷・永松・高松)の解説者にして、サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞作『「ユリシーズ」の謎を歩く』(1999年・集英社)で名高いジョイス学者(前・日本ジェイムズ・ジョイス協会会長)による希少の翻訳。各章扉に付されたダブリンの写真が楽しい。420円。ぜひ、こちらも宜しくお願いいたします。
 
という訳で、いよいよ6月が近づいてきました。『ユリシーズ』を読むなら今しかありません(そんなことはないか?)!
是非、『ユリシーズ』をお手に取ってみてください。
それでも、開巻1ページ目から挫折してしまった方には、とても優秀な水先(チチェ)案内人(ローネ)がいらっしゃいます。それも複数。かく言うわたしもこの方々がいなければ、とっくのとうに読むのをやめていたことでしょう。つまり、なんらかの縛りは必要だということです。あとは無理に全部読もうとせず、各挿話を比較的念入りに読むということですね。以下敬称略です。
①「22Ulyssesージェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』への招待」全22回開催・2022年2月2日から12月16日までon lineにて実施・発起人:田多良俊樹、河原真也、桃尾美佳、小野瀬宗一郎、南谷奉良、小林広直、田中恵理、平繁佳織、永嶋友、今関裕太、宮原駿、湯田かよこ、新井智也。
②「2022年の『ユリシーズ』―スティーヴンズの読書会」全18回(?)開催・2019年6月16日から・現在はon lineにて実施・主催者: 南谷奉良・小林広直・平繁佳織。
On lineによる読書会ですが、どちらかというと公開講義に近いのですが、毎回、驚天動地の講義と、そして質問を通じて、専門家、素人、合い交えて、相当熱い論戦が繰り広げられています。是非アクセスしてみてください。
①は月に2回、隔週の金曜日の20時から22時まで、②は隔月の日曜日の13時半から17時半まで開講されます(と言っても、②はあと1回しかありませんが)。次回の予定は以下の通りです。
① 6月3日(金)20:00~22:00 第8挿話を扱います。こちらをご覧ください。☛ 出版100周年特別企画:2022年×全22回のオンラインイベント - 日本ジェイムズ・ジョイス協会 (joyce-society-japan.com)
② 6月26日〔? 多分そうだったと思う。事前に予告があります〕(日)13:30~17:30 第18挿話を扱います。こちらをご覧ください。☛ ジェイムズ・ジョイス研究 - STEPHENS WORKSHOP (stephens-workshop.com)
 

 
 
 
 
 

 
「PASSAGE by ALL REVIEWS」
https://passage.allreviews.jp/
東京都千代田区神田神保町1-15-3
サンサイド神保町ビル1F
 
当面の特集は
「ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』100年!」ということで、ジョイス関係の本になります。
 
詳細は以下をごらん下さい。
鳥の事務所 | PASSAGE by ALL REVIEWS
 
皆さま、どうか宜しくお願いいたします。
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20220523 0009

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