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腸は、筋肉の肥大をも支配している!

本日は、2020年、ポーランドにあるグダニスク医科大学の研究(R)です。

この論文は、腸-筋肉軸についての論文です。

2019年の論文(1)でプロのアスリートの間での長時間、過度の運動が腸内細菌叢を乱す可能性があることが示されています。
具体的には、過度なトレーニングをすることにより、酸素と栄養素の欠乏が起こるとともに、腸粘膜層の一時的な虚血が起こり、粘膜の機能不全および腸透過性の増加をもたらします。
その結果、デスバイオーシスとなり、病原体や細菌毒素が血流に移行し、局所的および全身的な炎症経路が活性化するというわけです。
ただこの作用は、腸の透過性を高めることでエネルギー吸収効率を高めるとも考えられているので、スポーツをする上で絶対に透過性が高まることがダメだとも言えないんですよね。
マラソンをガチでやっている人なんかは、腸の透過性が上がることによって交感神経優位の状態でもエネルギー取り込みが行われて、長時間エネルギー切れを起こさずにすみます。
本当に人間の体はよくできています。

ちなみにマラソンなどの長距離を走る競技の場合、果糖が含まれていないものを選んでください。そうでないと、肝臓に負担をかけてしまうので、走っている最中お腹が痛くなってしまいますので注意です。

また、透過性が高まるということは腸内で増殖した病原菌も血中に入り込んでしまいます。
これが、炎症につながり、免疫力が落ちてしまいます。
過度な運動後は、必ずケアをしなければ風邪を引いてしまいますのでこれも注意。

タンパク質の摂取問題

2012年のカナダのマクマスター大学の研究(2)を見ても適切なタンパク質摂取は、トレーニングプロセスへの筋肉の適応を最大化するために不可欠であり、肥大と筋力を助長することがわかっていますが、
過剰なタンパク質摂取は、
Clostridium, クロストリジウム属
Desulfovibrio, デスルフォビブリオ属
Peptostreptococcus, ペプトストレプトコッカス属
Acidaminococcus, アシダミノコッカス属
Veillonella, ベイロネラ属
Propionibacterium, プロピオニバクテリウム属
Bacillus, バシラス属
Bacteroides, バクテロイデス属
Staphylococcus, ブドウ球菌
などのタンパク質発酵細菌の数の増加を引き起こします(3
タンパク質発酵細菌が増えるならいいじゃないかと思う方もいらっしゃると思うのですが、これらの菌が異常増殖すると、タンパク質を代謝した後のアンモニア、生体アミン、インドール化合物、フェノールなどの副産物の生成を伴うため、肝臓にも負担がかかります。
オナラが、マジで臭い人は気をつけてください。


まとめますと

タンパク質を過剰摂取

タンパク質発酵細菌が増える

タンパク質発酵細菌が、アンモニア、生体アミン、インドール化合物、フェノールなどの副産物の生成

アンモニア、生体アミン、インドール化合物、フェノールなどが腸の透過性を高める
過度な運動を伴えば、デスバイオーシスに!

アンモニアなどの毒素は、肝臓で分解させるため肝臓に負担に

毒素分解が最優先になるため、生活に支障がでる。
例えば
・消化酵素
 消化不良で便秘に
・神経伝達物質
 筋肉を動かすためのアセチルコリン生成がおざなりに
などなど

体内の炎症で脂肪の蓄積

脂肪の蓄積により、白色脂肪細胞からアロマターゼが分泌されて、男性ホルモンが女性ホルモンに変換される。

さらにタンパク質発酵細菌の異常増殖のため、不活性化された男性ホルモンが肝臓で女性ホルモンに変換される

これは、体内の炎症で女性ホルモンが分泌されるシステムがフル稼働して、体の女性化が進むんです。女性の方が、ストレスにも強いですし、長生きです。
子孫を残すための防衛反応システムです。

結果!
過度なトレーニングをして、タンパク質を大量に摂っても思ってほど筋肉がつかないのは、このためです。

ちなみに推測です。
ステロイドを使っているような人が、トレーニング時間を短くすると言われているのは、元々ステロイドによってノルアドレナリンが、体内で消えないんです。
このノルアドレナリンは、病原菌や大腸菌などの菌を増殖させることが分かっています。
詳しくは、腸を操り進化せよ!で詳しく説明していますので割愛します。
つまり、トレーニングによる腸の透過性が高まり、体が炎症するまでの時間が極端に短い。
そのため、トレーニング時間を短くしなければいけないと経験でわかっているんだと思います。
当然、ステロイドを使っていない人も腸の透過性までの時間が短いと同じことが言えますので、注意しなければなりません。

ただ、ステロイドを使っているような人もそうでない人も炎症を処理でき、運動量を高めることができたら、筋肉も太くなるのは、研究でもわかっているので、とにかく運動前は腸の鍵を閉めることを徹底することをお勧めします。

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