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”類似性”にあやかる

ベネフィットを考え直す


本編に入る前にお知らせです。
ここに書かれるブログ記事はボクのサロンで1年前に書かれた
内容をリニューアルして転載していますので、若干扱う情報が
古い時がありますがご容赦下さい。

リアルタイム配信は現在でもFacebookのグループ配信にて
行っておりますので気になった方は「とらよし」又は
「逆算戦略アカデミー」で検索してみて下さい。


おはようございます。
今回は、以前にも何度か登場したベネフィットが
「ナゼ”オリジナルビジネス”への適用が難しいのか」
について掘り下げてみたいと思います。
#昨日はもういらないんじゃね説まで出た


暑い環境と冷水の関係


「ベネフィット」をより分かり易く解説する為にボクが考案した
例え話がこの「砂漠と水」の関係です。この内容自体は、きっと
誰しもが想像しやすく、簡単に様々なモノに転用できると考えた
からなんですが、どうも自身のLP作成に転用し辛い。
#何かしっくりこない

その原因を掘り下げていくと、意外な事実が浮かび上がってきました。
まずこの「砂漠」という環境は、実はほとんどの人はボクも含め
実際に体験した事はなく多くの人はTVやマンガでしか見た事がありません。しかし、画面越しによく見るこの環境は誰の目にも
「超暑くて過酷な環境」だと想像しやすいです。

UnsplashのBilly Pascoによる写真


それは偏に現地にいる人がメチャメチャ暑そうな雰囲気を
醸し出しているからに他なりません。
#加えて砂のイメージから乾いている様子も容易に想像できる

つまり実際に行った事はないケドも、乾燥した環境とメチャメチャ
暑い環境は「体感した事がある」ので、ミックスさせるのも
難しくはないんですね。
#実際は砂漠の気温など体感した事ないんですけどね

なので、この例え話に出てくる「冷水」はメチャメチャ美味しそうで
何なら生き返るイメージすら簡単に想像させてくれます。
#想像の中でプハーってなるよね


シューズメーカーの話


一方で、昔どこかのシューズメーカーがアフリカの発展途上国へ
シューズを普及させに行った逸話がありましたね。現地調査で
「誰もクツをはいていない」状況を目の当たりにした2社の
営業担当が各々

A社は
「これはダメだ。誰も欲しがってない」

B社は
「これはチャンスだ。誰も使ってないじゃないか」

といった両社の取った行動と思考の違いを表したモノでした。
この時の判断は、きっと「どちらも正解」
誰も使ってないし、誰も欲しがってない

「砂漠と冷水」の時にもチラッと出ましたがユーザーが頭の中で
想像するには、先に「体感」しておく必要があって、この逸話に登場する
発展途上国には、その体感をした人がいないのが大前提のお話でした。

つまりこのシューズの話は「ベネフィット」ではなく
「見た事も聞いた事もない」いわゆる
「知らないモノを、もし自分が体感する事になったとしたら
それは一体どんな理由で?」
っというところがメインになるんですね。


共感が得られない状況


このシューズメーカーの話でも分かるように、人は過去に
「体感した事がない」状況については当然ながら
何も感じる事はできません。

Niek VerlaanによるPixabayからの画像


昔の逸話ですが、三国志に出てくる”諸葛亮孔明”という軍師が
自軍の敗走に三日三晩歩き続けてヘトヘトになった兵士達の
「喉の渇きを誤魔化す」ために「もう少し歩けば”梅”の木がある」
っという言葉をチョイスしたのも、当時の人は誰でも梅を食べた
事があり「それが酸っぱい」という事と「みずみずしい果実である」
という事を知っているからこそ効いた戦略で、もしその兵士の中に
梅を食べた事がない人が混じっていれば、その人には全く
効果はなかった事でしょう。
#それがどうしたって文句言う人が一定数いたのでは

こうした事から見えてくるのは
「ベネフィット」は決して「想像し得る疑似体験」
などではなく、あくまで【記憶の追体験】である
といった事が分かります。

情報が溢れかえる現代社会では、最早「知らない事」の方が
少なくなってきていますので、ニュアンスがとても近くなって
しまいましたが、このA社とB社が取る各々の行動は
全く別モノです。

とりわけボクらが扱う情報も「ほとんどの人が知らない」内容
多いワケで、これらに関する訴えかけは「体感」を伴わない限り
一般社会に理解される事は永久にありません。


どういった影響が働くか


では一般の方が「初めて体験するモノ」を買う時
自身に体験がない場合に「何を基準に選ぶ」のかというと
『レコメンド』や『レビュー』です。

つまり「他人からのお勧め」です。

しかも見ているのは「商品の良し悪し」以外にも
『どんな人が買っているのか』を実は気にしています。
Amazonが
「これを買った人はこんな商品も・・・」
っと宣伝を投げかけてくるのもこの為です。

このレコメンド機能の根底には、昨日の記事にも出てきた
「人の真似をしたがる」習性が利用されています。
なので自身のページで実績として「お客様の声」を載せる際にも
実は注意が必要で「何の為に」「どんな情報」を載せるかによって
印象はガラッと変わります。

Tumisu, please consider ☕ Thank you! 🤗によるPixabayからの画像


「私こんなにもお客さん獲ったどー」っといった言い回しには、人は関心を向けませんし、それよりも気になるのは「類似性」です。
これは本当に「何でもいい」そうです。
#つまりAmazonで言うところの同じ商品を買った人でも良い

そんな中、ひときわ特別な存在感を放つ類似性があります。
それが「ファン」です。
これはアーティストでも、スポーツチームでも起業家でもかまいません。

この「同じ○○を応援・支援する」というファンならではの安心感は
他の類似性の比になりません。だからこそ、我々は「知らないモノ」を
世に知らしめる時には、このファンの力をお借りしてトップの方に
「露出」してもらう戦略がよくハマるという事です。

とりわけアフリカの人々にシューズの良さを伝える為には、まずその
集団のトップに体感してもらって
「これはいいぞ!みんなも履いてみろよ!」
っと言われる事が一番の近道です。

同じ部族であれば、それもまた類似性ですし
「みんな知らない者同士」これも類似性です。

そして「これは良いぞ!」っというレビューがトップダウンで降りてくると、人々は今度はこぞって「オレもオレも!」っとなりやすいんですね。



今回はここまで。

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