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6月11日 表舞台に出てきたUFO

 ラジオを聴いていると、こんな話が出てきた。
 最近はドローンの登場により、世界中のいろんなところでUFOの目撃例が増えているそうな。そのドローンが某国の新兵器である可能性があるから、見かけたら報告するように……というふうに変わってきた、という話をしていた。
 世の中、変わるもんだな……。

 都市伝説だが、航空機パイロットの多くは業務中、わりと見ているらしい。“何か”を。でもパイロットは定期的に精神鑑定を受けることになっており、もしも航空中に見ているものについて話をしたら、「精神的に問題あり」と見なされ、パイロットから降ろされるんだとか……。
 これ、都市伝説の話だから、本当かどうかわからないのだけど。

 本当かどうかわからない話だけど、こういう話を聞くと、私はそのUFOってやつはひょっとすると「宇宙から来た偵察機」ではなく、「軍が制作している未発表の兵器」じゃないのかな……とか思う。「UFO目撃談」を細かく精査し、その後の発表された軍用機と照合すれば、わりと答え合わせになるんじゃないか……と以前から考えている。
 それで、最近はドローンや無人戦闘機なるものが登場したおかげで、「未確認飛行物体」をどのように認識されるようになったかというと、「宇宙からやってきた偵察機」ではなく「どこかの国が飛ばしている偵察機」かも知れないと考えるようになったらしい。
 航空機パイロットの話は都市伝説かも知れないが、もう業務中に目撃した未確認飛行物体についての話も堂々とできるよね。

私はいま、軍事関係の本を読んでいるのだが……といっても、10年ほど前に出た本なので、現在の状況と較べると情勢が違うのだけど、まあそれはさておきとして。
 10年前の米空軍がなにに揉めていたかというと、無人戦闘機を導入するかどうか……という話。無人戦闘機を導入するための障壁は何なのかというと、戦闘機パイロットのプライド。
 ……わからんでもない。
 戦闘機パイロットになるためには、まず高学歴でなくてはならず、さらに将校以上に昇格しなければならない(戦闘機は超複雑な機械なので、平均以上に頭がよくないと乗りこなせない)。高学歴のエリートばかりというのが、米空軍の実情だ。軍閥内でも、空軍は一大勢力だ。だから、自分たちの存在が不要になる無人戦闘機なるものを蛇蝎(だかつ)のごとく嫌うわけである。
 でも政府からすると、戦闘機は超高額だし、パイロットの練度を維持させるためにも結構な予算を喰うので、無人機を導入したい。無人機なら、購入予算も運用も数分の一の予算で導入できる(コントロールにG――重力の問題もないので、そのへんのゲーマーをつかまえて動かせばよい)。無人機を導入したい、いやさせまい、で政治レベルでの駆け引きが繰り広げられているそうだ。

 という本を読んでいるわけだが、それも10年前の話。今じゃあっちこっちで無人機が飛び交っている。軍も飛ばしているし、ドローンなるものが出てきたから個人でも飛ばしている。
 無人戦闘機であろうが、無人探査機であろうが、困るのは人を乗せる必要がないので、気軽に領空侵犯とかできてしまうこと。で、日本の周辺でもお試しで「領空侵犯やってみた」という国がちらほらある。
 何かを飛ばすことに、予算も人員もお手軽になると、それはそれで次の問題も生まれてしまう……。

 そのうちにも、UFOなるものを見かけても、人々は「宇宙人が偵察に来ている」とは思わずに、「ドローンだろう」と思うようになるんだろうなぁ……。
 もうすでになってるか。


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