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グラフィカルなセンスが爆発してる都市・台湾台北!

いや〜台湾最高!

魯肉飯の名店・天天利

もう台湾メシ、なに食っても美味くて、1日3食どころかリアルに1日7食ぐらい行けちゃう!病みつきになる魔都・台湾台北!

でね。今回台湾に初めて行ってみて(台湾メシの美味さ以外で)強烈に感じたこと。

それは、台湾ってどこもかしこもグラフィカルなセンスが爆発してる場所なのだってこと。

個性的な看板がいたるところに

どういうことかというと、台湾の街角を歩いてると、立ち並ぶお店の看板がこれでもかってぐらい目に飛び込んでくる。

これら一つ一つの看板を見てると、各店舗ごとにオリジナリティあふれるイラスト、書体、色彩、デザインが凝らされてることに気づく。

大手チェーン店から個人商店まで看板にはいっさい手を抜いてなくて、そのお店や経営者のアイデンティティをギュッと看板というフォーマットに詰め込んで、こちらに訴えかけてくるのね。

今回台北を拠点に、『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルにもなったと言われる(ジブリは否定してるみたいだけど)九份や、猫村があるに行ってきたので、そこで特に目を引いたものをいくつかご紹介。

まずは九份のお茶の名店。奥の「露天茶座」と書いてある看板が、四文字の漢字を判子っぽく配置したデザインになってる。

こちらも店名の漢字をメインに打ち出してるもの。こいうのが割と主流派な印象。

これはデザインどうこうじゃなく、この店の麺線(モツ煮込み+そうめん的なやつ)の旨さがとんでもなかったので、載せたかっただけw

サンドイッチとドリンク屋さん。イラストとアルファベットの組み合わせ。

スタンプっぽいデザインかわいい。

スイーツ屋さん。ハチミツを使ってるってことで、蜜蜂とハートを組み合わせたデザイン。

迪化街の食品問屋。にんにく型のマークに馬と家紋っぽい縞々。ちょっと和のテイストも感じたり。

足つぼマッサージ屋。ベタではあるけどやっぱ足裏のマークが王道。

猫村・猴硐のお店ということで、もちろん猫推し。

豆花スイーツ店。シンプルで鮮やかな色にポップなロゴがかなり好き。

焼肉屋さん。「慶三號」という店名の「三」から三本指なんだけど、どこか誇らしげで自信ありげな雰囲気が漂ってる。

鶏鍋店。派手なんだけど煩くなりすぎないちょっとマットな質感の色使い好き。

製品の写真を丸ごとエンブレムにはめ込むダイナミックなビジュアル。


と、こんな感じで個性豊かな看板たちがいくらでも楽しめちゃう。

他にもバーバーのオシャレなイラストの看板とか、気に入ってたのが沢山あったのに、旅行の前半はただボーッと眺めてたのみで写真あんまり撮らなかったのが、ほんと悔やまれる…。

ストリートのグラフティアート

グラフィックの観点で更に、お店の看板だけでなく台北のストリートで見られる壁や柱やシャッターなどに描かれたグラフティアートも。こっちも見応えあるんだよねぇ。

サウンドシステムと、スターウォーズのストームトルーパーやダースベイダーを掛け合わせたイラスト超カッコいい。

裏側にも。

建物3階分におよぶ、めちゃデカいグラフティ。

高架下の柱にも。

ちなみにこのスペース、スケートボードのリンクになってて、地元のスケーターがガンガン滑ってました。ここからオリンピックのメダリストが輩出されるかも。

ちょっとした裏通りにもこんなふうにラフなタッチで。

酒屋さんのシャッターにも(おっちゃんが映り込んじゃってるけど)。

「酒飲んだら運転するな。未成年は酒飲むな」って書いてる下におもいっきりウイスキーのイラスト!っていう、洒落効かしてるやつ。

マジョリカタイル

マジョリカタイルとは日本統治時代の1920~1935年頃の台湾で、家屋の装飾として採用することが流行したタイルのこと。後に戦争と政治情勢の変動により生産が止まったため、台湾で使用されたのは15〜20年間に限られるそう。

これ、たくさん見つけられるかと思ってたけど、なかなかなくて、ようやく迪化街を歩いてて見つけられたのがこちら。

これね。

他には西門のストリートで一箇所だけ地面にマジョリカタイルが張りつめられてる場所があったのを見つけたぐらい(こっちは写真撮らず…)。台北みたいな都市よりも古めの家屋がある地方のほうが見つけやすいのかな…?

番外編

看板、グラフティ、マジョリカタイル以外に目を引いたもの。

総統府?を模したマンホール。

こんな形のベンチも。

ただポストが並んでるだけなんだけど、どこか趣きが感じられる。

ちょっとした食べ歩きフードの紙袋なんかも良いんだよねぇ。ちなみにここの胡椒餅はスパイシーでガツンとくる味が堪らんです。

もはや街やストリート関係なくなってるけど、『秋刀魚』という日本のカルチャーを紹介する台湾の雑誌。台湾行ったら絶対買いたかったやつ。ポップな色彩とイラストが最高。

と、こうしてストリートを歩いてて目に飛び込んでくる看板やグラフィックをただ眺めてるだけでめちゃくちゃ楽しめちゃう。

台湾はこんな視点で、グラフィカルな要素に着目して散策するのもほんとオススメ。

漢字文化と台湾アイデンティティ

ところで台湾ってなんでこんなにグラフィカルなセンスが爆発してるんだろう?と考えると、やっぱり日本以上に漢字文化圏であることが大きいのかなと思う。

漢字は成り立ちからして、モノの形を文字に置き換えることで生み出されたグラフィカルな文章言語で、視覚的伝達力に優れた文字である。

漢文を日々書いたり読み取ったりすることで自然とセンスが磨かれるんじゃなかろうかと。

それに加えて「台湾アイデンティティ」と呼ばれる概念がある。

いわゆる自分たちの政治体は中国とは違うという認識からくる台湾主体性意識、「台湾人」としての自己意識、民主化された台湾への強い愛着などを指す言葉。

『台湾の歴史』:講談社学術文庫より

このような主体的な建国意識を台湾の人々が有していることも影響してる気がする。

ちなみに「台湾アイデンティティ」を裏付けるものとして、台湾国民の政治参加意識の高さが挙げられる。

実際、先日の総統選挙の投票率は71%を超えている。台湾では自分の本籍がある場所でしか投票できないため、選挙期間中は国民が一斉に長距離大移動するし、なんなら留学先からも投票するために学生たちが帰国してくるらしい。

漢字文化によってモノの形や意味をグラフィックに置き換えるセンスが磨かれる。そして周囲に自らの意志を明確に表明することが当たり前の環境で暮らしてるが故に台湾アイデンティティが醸成される。

これらの台湾ならではの特質が、数々の個性的な看板などに落とし込まれ、「グラフィカルなセンスが爆発してる都市」という総体となって表出されているように思えてならない。あくまでもただの主観的な仮説だけど。

ということで、必ずまた台湾行って、今度はちゃんと初日からバシバシ写真撮って、マジョリカタイルも見つけまくりたい。そして台湾メシに溺れまくりたい。

愛台北!

※台湾から帰国した翌日に花蓮の震災が発生しました。被害が最小限にとどまることを祈りつつ、まずは微々たるものですが、義援金など今やれる支援を行っていきます。

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