45日目 私はヤモリ
午後から外出する予定だった私。
先週の大掃除以来、わりとキレイをキープしているクラゲムスメに、
「出かけるから、掃除するようならリビングもお願い」
というともちろん快く引き受けてくれた。
いつも掃除を手伝ってくれていた長女が大学の研究で忙しくなり、絶望していたのだけど、こうやって、今度はクラゲムスメがそり役割を担ってくれる。
なんて幸せなんだ。
そう思って、「いてくれて助かるよ~」と言ってみたら、
「でしょ。ヤモリだから」
や…ヤモリ???
そう。
ヤモリは家守と書く。
ふわふわと所在なさげだった彼女の姿はもうない。
しっかり寝て、学んで、家族の一員として役割をしっかり担う。
ごく普通の、でも少し優秀な女子高生に戻ったのだ。
そんな当たり前のことが、ものすごくうれしい。
クラゲムスメは、ヤモリになった。