あいみょん「インタビュー」 馬鹿にされてきた自覚があるから そんなことではへこたれない
2022年8月17日にリリースされたばかりのあいみょんさんのアルバム「瞳へ落ちるよレコード」の中に、ひときわ輝く歌を見つけた。12曲目の「インタビュー」だ。
もう一つ、「ペルソナの記憶」もなかなかいいのだけど、そちらはまたの機会に。
「あいみょん毒」満載の曲を、ゆったりとしたテンポに載せて、軽い感じで歌っているので、スッと聞き流してしまいそうだけど、私があいみょんさんに求めているのは、まさにこういった曲なのだ。「貴方解剖純愛歌」や「生きていたんだよな」の系譜にあると感じてしまった。
「馬鹿にされてきた自覚があるから そんなことではへこたれない」
さらりと語りますが、とんでもない歌詞ですね。
このさらり感が、より「強さ」を感じさせてくれる。
「馬鹿にされてきて 舐めに舐められて あいつら全員もう大嫌い
だけど事実上の負け 感じたときだって ちゃんと笑えていたのが自分です」
これを敢えて歌にするのが、私があいみょんさんを好きな理由の一つ。
「成長しましたね
よく言われる言葉No.1
そんなつもりはなかったんですけどね!(笑)」
「大人だね
よく言われる言葉NO.2
そうですかね?そんなこともないですけど!(笑)」
でもさあ、インタビューする側の立場になったら、この曲を聴いた後であいみょんさんを取材するのは、怖いかもねえ。しょうもないこと、聞けなくなりそう・・・。
「人になれない人です
ウソがないのもウソです
それでも進むのは前です」
この宣言、つっよ!!かっこいい。
サビってここかな。
「声にならない声で
歌にできない歌を
夢にできない夢も
愛にならない愛も
よく眠る前に唱えた」
その歌が、こうやってアルバムでアウトプットされてくるんだ!
確かに、テレビに登場するあいみょんさんって、めっちゃ優等生だよねえ。
ライブでも、めっちゃいい人感が出てるし。
でも、この曲の歌詞を書いちゃうような怒りを抱えているあいみょんさんも、もう一人の確かなあいみょんさん、なんだろうね。
勝手にいろいろ想像して、おじさんは「もっと嫌われてもいいのにねえ」なんて、一人で思っているのです。
2022年9月21日 トラジロウ