THE BOOM「この広い世界で」 どこにも居場所がない
2000年10月に発売されたTHE BOOMの9枚目のアルバム「LOVIBE」。久しぶりに自宅の奥の方から引っ張り出してきて、スマホに入れた。本当は、ほかのアーティストのCDを探していたのですが、なぜか、このCDが目に留まった。
このアルバムには、特に好きな曲が二つあります。
「いつもと違う場所で」「この広い世界で」
ブームの曲としては、それほどメジャーではないかもしれませんが、この二つの曲には心を持っていかれてしまいました。
「いつもと違う場所で」
こちらは、宮沢和史さんが「愛」についてつづった曲。
宮沢賢治、ブッダ、手塚治虫、ジョン・レノンの言葉を引用しながら、
「ガラスより壊れやすいものがあるとすれば それは愛だ」
「鋼よりも打たれ強いものがあるとすれば それも愛だ」
「憎しみよりも強い感情があるとしたら それは愛だ」
「裏切りよりも醜い行為があるとしたら それも愛だ」
とささやく。
歌というよりも、宮沢さんの独白のような構成になっているこの曲がとても、好きだ。結局のところ、愛のすばらしさを語っている曲なんだけどね。
もう一つの「この広い世界で」が、ブームの曲すべての中で、最も好きな曲です。
基本的には、失恋の歌です。二人の関係が成就はしないことは確定している状況を表現していることが容易に想像される。
なんと言っても「この広い世界で どこにも居場所がない」というパワーワードが、心に刺さります。
2000年当時の自分は、パチンコで大きな借金をつくっており、非常に自宅に帰りづらかった。
失恋とはかけ離れた自分の状況ではありましたが、
「この広い世界で どこにも居場所がない」
というこの歌詞には、涙が出るほど共感しました。
だって、どこにも居場所がないんだもの・・・。金を取り戻そうとして、金を借りて、それをすべて失くして。さらに絶対に使ってはいけないお金に手を出して、ぜーんぶ負けて。
当時は自分が怖かった。
その状況になってもギャンブルが止められない自分が本当に怖かった。
あ、なんか、曲の本来の趣旨とは全く違うところで、勝手に共感してすみません。
でも、この曲、今でもトラウマになるほど、好きなんです。聴いてほしいなあ。
2022年8月22日 トラジロウ
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