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通り過ぎる相模線を4つの目が追いかける
先日2歳になった息子と2人でお散歩。
本人のマイブーム、前抱っこのスタイルでかれこれ40分歩き続けた。
父という乗り物の、行き先を決める権利は私にはない。
息子氏の仰せのままに今日も父は行く。
公園に向かっている途中で突然息子氏が行き先の変更を告げた。
「カンカン行きたい」
訳):踏切行きたい
13kg超の息子を抱っこして40分歩き続けたことで、私のふくらはぎは破裂寸前だった。
しかも気温は相変わらず30度over...
死にものぐるいで、なんとか無事踏切に到着。
そのとき踏切がカンカンカンと鳴り電車の到来を告げた。
茅ヶ崎を代表する単線の電車"相模線"のお出ましだ。
疲れ果てて、ライフポイントが限りなく0に近付いていたはずが、息子同様にキラキラとした目で相模線を追いかけていた。
駅のホームで見るのと、踏切で見るのでは目線の高さが異なるため、電車がより一層大きく見える。
どうやら男には、大きいものに感動するという習性があるようだ。
思い返せば30年ほど前、
巨大ロボに憧れていたあの習性がいまだに健在だとは思わなかった。
そんなことを考えながら、通り過ぎていく相模線が見えなくなるまでその場でジーッと息子と2人で眺めていた。
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見えなくなったところで私は閃く。
「そうだ、相模線乗って帰ろうか!」
この日初めて私が行き先を決めた。
息子も「うん!」と快諾してくれた。
こうして灼熱の中、開催された息子氏との散歩は終わりを告げる。
私はふくらはぎが音を立てて弾け飛ぶ前に散歩を終えることができて、内心ホッとしていた。