「常識」をぶち破りたい、すべての人へ
どうも、とらぎつねです。
今回は漫画のご紹介です。
「チ。ー地球の運動についてー」という、なかなか珍しいタイトルの漫画ですね。
<逆境の時代に地動説を唱えた者たちの話>
あなたは「地動説」と「天動説」をご存知でしょうか。
昔、テスト勉強のために覚えた気がするなぁ・・・という方がほとんどではないかと思います。
かつての常識として
・この世界は神が7日間かけて作り上げられた。
・地球は特別な場所で、夜空に見える惑星たちは地球を中心に回っている。
・地球こそが神が作り上げた特別な世界であり、唯一無二の尊きもの。
というものがありました。
これはもう常識という域を超え、これ以外の考え方をする者は異教徒・異端者であり、迫害の対象にすらなっていたようです。(最悪、火刑で殺されていたとか。)
それが天動説。地球が宇宙の中心であるという「根拠なき常識」でした。
ただ、ご存知の通り現代ではその常識は間違っており、地動説こそが正しいと証明されています。
しかし弾圧すらあった時代に常識を覆し、地動説を唱え続けることがどれだけ危険だったか。
危険だったにもかかわらず、地動説を唱え続けた者たちは何を考えていたのか。
彼らを支えた信念とはなんだったのか。
<学校教育が教えない、大切なこと>
弾圧、迫害、処刑が当たり前の時代から現代までの間にどんなドラマがあったのでしょうか。
私たちは教科書でただ、表面をなぞるだけの勉強をしてきました。
千何百何年にどこどこで◯◯戦争があり、○○革命があり、○○法が成立し・・・。
テスト勉強のためにしたことは「理解」よりも「暗記」でした。
しかし当然それらの出来事の背景には、歴史を動かした人物たちの想いがあったはず。
そして私たちは大人になってから気づくと思うのです。
この世界で「常識」とされているものの根拠のなさに。
それを(自分も含め)思考停止して信じている人たちの数の多さに。
そして、それを覆すことの難しさに。
この漫画でも同じです。
科学的な説明をすれば、地動説が正しそうなことくらいは誰でも理解できたと思います。
(それでもまだ引力という概念がわかっていない時代だったので難しいとは思いますが。)
しかし正しいことを根拠を持って正しいと言うだけでは、人は難癖つけて粗探しをし、否定してきます。
正しいことを正しいとわかってもらうには、論理的な説明だけではダメなんです。
肝心なのは「心」が動くかどうか。
この作品では、「心」を動かす原動力が「美しさ」として語られます。
我々の住むこの世界は、美しいはずだ。
こう考えれば、宇宙はとても美しい。
地動説を唱えた人々は、この美しさに心を動かされのではないでしょうか。
それは我が身を危険に晒すとしても、否定したくない美しさだったのでは。
<「常識」の押し付けに苦しむ、すべての人へ>
私もよく、考え方や趣味などがマイノリティ寄りなので常識に苦しめられた経験はあります。
吐き出せなかった思いや考え方はnoteに書けますが、当時異端者は逮捕・監禁されて拷問さえ受けたと言いますから、そんな社会で正しさを主張する勇気は私にはありません。
そう、「普通」なら常識に反することなどしない方が利口なのです。
しかし誰もが利口だったら、今も天動説が続いていたかもしれません。
この漫画は、「宇宙はこんなにも美しい」と叫び続けた「普通じゃない人」の物語だと思います。
寿命が来るまで「普通」に生きる人生を取るか。
早死にするとしても「普通」を捨てた人生を取るか。
多くの人は前者だと思います。「普通」って「大多数」のことですからね。
しかし憧れの対象になったり、歴史に名を残すのは後者ですよね。
自分は自分、と自信を持って言いたいのなら、普通に埋もれていてはダメです。
勿論、「普通が一番!」と思うならそれを貫き通しましょう。きっと味方はたくさんいます。
なお、私は「フリーランスとしてちょっとだけ好きな仕事をしながら、南国に住んで毎日海を見ながら過ごす日々」を求めています。
「普通」なら夢は見ても、行動しないようなことに挑戦をしています。
だから周囲にはあまり話していません。「常識人」はすぐ否定してくるからです。
でも常識に価値観をあまり置いていなさそうな人や親しい友人には明かしています。
私も「サラリーマンとして会社の歯車となり、我慢しながら仕事をして定年まで勤め上げるべき」という天動説の中で「仕事は好きな分野でちょっとだけして、家族や友人との時間を大切にしながら生きるべき」という地動説を唱え続けようと思います。
なぜなら今は、多少の生きづらさがあるくらいで迫害や処刑はありませんから。
いい時代に生きていると実感できます。
チ。おすすめです。