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当たり前を忘れてしまうから。

別れを寂しいと感じるのは、その人と過ごした時間が幸せだったから。

こんな言葉に、少し前に出会った。
あぁ、そうか、そうだよね。
そう思って頭の中の空間が広がった気がした。
「寂しい」という感情にだけ囚われて、それまでの幸せな時間を蔑ろにしていた自分に気がついた。

寂しいと思うのは、別れのその瞬間から先だけを見ているからなんだろう。
これから先に抱えていくことになる喪失感を想像して怖くなるから。
けれど、これまでに積み重ねてきた幸せな時間がなかったことになるのではないのだから、過去のものになるその時間たちを、私がちゃんと大切なものとして扱えば良いんだ。

とある瞬間の自分の感情に囚われすぎると、そんな当たり前のことも忘れてしまうから、大切なものはここにあるよ、ということを忘れないように残しておきたかった。
幸せな時間をくれた人に、ちゃんと、「ありがとう」と伝えられるように。
私は幸せを感じられる人間なのだということを忘れないように。
これからの幸せを作っていけるように。

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