着払いで届いた荷物10個
ある日、荷物が段ボール10個くらい届いた。着払だという。差出人は下の弟。後から分かった事実はこうだ。それまで弟が住んでいたアパートを上の弟により追い出されることとなった。それで着替え等最小限の荷物は、私の所に送るよう申し渡したようだ。
下の弟は、ビジネスホテルで2,3日暮らすも、上弟から連絡もないので、手元に残った10円で上弟に電話をして、お金を貰いいつものさすらいの旅に出たようだ。携帯に連絡をいれるも、電源を切ってある。
お金が無くなったころ、電話が入った。
「駅や公園で寝ているが、寒くてたまらない。ねえさの所に送った荷物の中にズボン下が入っている。これから取りに行く」
ああこういうことだったのね。上弟は下弟が野垂れ死にすれば、バンザイでなければ私に押し付ける。これは成功したね。私は下弟を見殺しにはできないもん(続)