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「切り絵で世界旅」スワヤンブナート寺院(カトマンズ/ネパール)仏陀の目。そして五色の祈祷旗が風にたなびく
カトマンズの中心部から西に3kmほど離れた丘の上に、ネパール最古の仏教寺であるスワヤンブナート寺院がある。400段の階段を息を切らせながら登ると仏塔にたどり着く。
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その仏塔には特徴的な仏陀の目(ブッダアイ)が四面に描かれており、高さ15mのストゥーパの先端から四方八方へ五色の祈祷旗(タルチョ)が風にたなびいている。さらに仏塔を取り囲むようにチベット仏教に特徴的なマニ車が並び、巡礼者たちがマニ車を回しながら歩いていた。
ああ、カトマンズに来た!と実感できる風景である。だがネパールの宗教人口分布図では、ヒンドゥー教が80%と圧倒的に多く、仏教は10%ほどに過ぎない。それでもカトマンズといえば、この風景を思い浮かべるのは、それだけインパクトがあるからなのだろう。
ちなみにブッダアイとは、全知全能の神、ブッダの5番目の眼、知恵の眼であり、悪魔や災いを祓い、持ち主に安寧をもたらすものと言われているそうだ。なにやら有り難みも増しそうだ。