「切り絵で世界旅」水上人形劇(ホーチミン/ベトナム)「水の国」の水上人形劇に魅了される
ベトナムをバスで移動すると、豊かな水を湛えた水田風景をいたるとこで見ることができる。雨量が豊富なベトナムの稲作は年2回収穫できる2期作である。だから農民は年中忙しい。そんな農民たちが洪水で氾濫した田畑で楽しみのために始めたのが水上人形劇らしい。
さほど大きな期待をせずに水上人形劇を観にいったのだが、これが大当たり。実に面白い。人形は幕の後ろで人形使いが水に浸かりながら操っている。
最初は、一つのストーリーだと思って見ていたら、やたらといろいろな種類の人形が出てきて、よく分からない。だが人形のユーモアな動きと、伝統楽器と歌声による生演奏が相乗効果をあげて、見る側はどんどん引き込まれていく。最終近くに登場した仙女の舞の可憐なこと、音楽の美しさ、ともに秀逸。耳と目にしっかりと記憶されてしまった。恐るべき、水上人形劇。一つの話だと思っていてのは間違いで、19話のオムニバス形式だった。
人形劇を見て、改めてベトナムはつくづく「水の国」なんだと実感した。
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