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「切り絵で世界旅」ラスベンタス闘牛場の案内ボーイ(マドリッド/スペイン)開始時刻を光と影の長さで決めるやり方に感動!

 ピカソ、ゴヤ、コクトー、ヘミングウェイたちが愛したスペインの闘牛。旅行前に「動物愛護団体の反対で、闘牛が禁止されるところが増えている。観るなら今のうち」といった記事を読んでいたので、マドリッド到着後さっそくラスベンタス闘牛場のチケットを申し込む。

 

 ラスベンタス闘牛場は、スペイン独特のネオムデハル様式で建てられた赤いレンガ造りの円形闘牛場。500を超えると言われるスペインの闘牛場の中でも最上級の格付けされる。
 席は、アレーナに近い順から、ラベラ(砂かぶり)、テンディド(1階席)、グラダ(2階席)、アンダナーダ(3階席)と呼ばれ、さらに日当たり別に、日向の席(Sol)、日向と日陰の中間の席(Sol y Sombra)、日陰の席(Sombra)に分けられる。
 私たちが買ったチケットは、「ソル・イ・ソンブラのグラダ、9の17番」。何となくわかるが、正確に指定席にたどり着けるか心配になる。だがそれは杞憂だった。入口に案内係の男性がいて、席まで案内してくれる。案内ボーイは帽子をかぶっているので一目でわかる。

 闘牛の開始時間は、午後5時~午後7時頃だが、季節によって変わる。何で決まるかと言えば、アリーナの半分が日陰になる時刻。観客席から見ると、光と影の分量がほぼ半々になっている。闘牛場を訪れた5月8日の開始時刻は、午後7時頃だった。嗚呼、なんと自然任せのアナログなことか。光と影の国スペインらしいやり方にすっかり感動してしまった。


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