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僕の指南書2

2冊の本

先生が僕にくれた本は以下だった。
①「また、必ず会おう」と誰もが言った。
②人生に迷ったら知覧に行け―流されずに生きる勇気と覚悟
元々本を読むと言ったら基本漫画くらいだった僕は多少拒否感があったが大好きな人からの贈り物、今変えないとこのままずっと変わらない気がしていたので読むことにした。簡単に内容を記載します。

①は高校生がひょんなことからヒッチハイクをすることになり、そこで出会う人たちを通して成長していくストーリ。
②は鹿児島・知覧が舞台で「特攻隊」とよばれた彼らが、人生最後の数日を過ごし、そして飛び立っていた場所を訪れ自分と当時の同世代がこんなにも生き方が違うのか現代を生きる中で何の為に命を使えるのか何のために命を燃やすのかを考えさせられるストーリ。

僕は①で特に印象に残った場所があった。それは物語の途中で出会うトラックのおじさんが主人公に向けた言葉だった「他人の目ばかり気にしてるやつに限ってこの世は生きにいくい、苦労が多いと言う。他人のメガネで世の中を見てんねんていいたい。なにが幸せかなんて誰かがどこかで言うたものとか、テレビとかの情報を頼りに決めるあほがどこにおる。他人の幸せやと思うことを追い求めたり、他人が持ってるものを手に入れることが、人生やない」
当時の僕は自分が思うことを発信もせず、楽な道を選び続けていた。
今思ってもあの時の僕には絶対に必要な世界だったと思うし
ここから起こる全ての経験があったから今があるんだと実感している。

決断

びっくりすることにその2冊は一日でよめた。
僕はすぐ先生の元に向かった。
先生:「どうだった?」
僕:「なんというか涙が止まりませんでした」
先生:「感想が薄いなぁ」
僕:「すいませんw何の為に生きたいか少し考えてみました。僕は親の期待、周りの目ばかり気にしてやりたいと思ったことを何1つできていませんでした。本当にやりたいことってじゃなくてその夢を使ってどれだけ自分が幸せか、どれだけ周りに幸せを与えられるか何だなと思いました。僕は役者になりたいです。役者になってたくさんの人を幸せにしたいです!そんでただなんとなくですけど鹿児島に行きたいと思いました。読んだだけじゃなくここに行って体感したいと思いましたw」
先生:「なるほどな。」
僕:「正直まだよく分かりませんwでもこの場所に夏休みを使ってヒッチハイクに行ってきます」
先生:「それが解消につながるかわからんけどええんじゃないか?俺は少なくとも気になることはとりあえず行動してみて決めるし、いろんな人に自分の話をして他の人がどう考えるのかを知るって事を一番大事にしてる」
僕は始めてずっとやってみたいと思っていたことを他の人に話ことができた。それを聞いて改めていこうと決めた。

役者になりたいけど教育学部に進んだ理由

少しここで僕が教育学部に進んだ理由を書いておきます。共感していただける部分があれば幸いです。
幼稚園の頃はポケ○ンのフシギダネになりたかった。卒業アルバムにも記載してました。

小学生の時サッカーを始めて小中はサッカー選手になりたかったし、でもそんな一握りしかなれないものは高校に入ると次第に消えていってその頃には何の夢もなくなった。ただ小さい頃から人を楽しませる事とドラマが大好きで、高3の文化祭で演劇をした。恥ずかしいくらいコテコテの物語だったが最優秀賞をとった。舞台からみんなが笑っているのが見えた時、感じたことがないくらい幸福な気持ちになった。
その時からそっちの道に進みたいなぁと思っていた。でも言い出せなかった。そんな事言うと親の反対もあるだろうし、何よりも馬鹿にされると思っていた。
進路を決めないといけないとなった時に、やってみたいことは押し殺し、当時の先生に「あんた先生になったらいいんちゃう」と言われた。理由は人前に立つのが得意でみんなに好かれやすいからとのことだった。それを鵜呑みにした僕は先生を目指すことにした。

余談ですが、当時からずっと思うのは自分が関わったことがあること、自分が知っていることからしか夢は見つからないのに進路が決めれるなと思っていた。難しい数学を教えるなら教科に職業を加えてその時間はその職のプロから話を聞くみたいな時間があったらいいのにと何度も思ったw


GW明け

そんなこんなでGWが明け地元を後にした僕はまたいつもの生活に戻っていった。ただ2つだけ違うかったのは役者のオーディションを受けるようになった事と本を読むようになった事だ。当時大阪にいた僕は大阪でやっているオーディションを片っ端から受けた。何社か受かったけど高額な費用を払わないと通えないところやGoogleで検索すると批評がすごいところばかりだった。それでもあきらめず続けていた時ある舞台のお話をいただけることになった。この話はまたどこかのタイミングで書いていこうと思います。
読んだ本のジャンルは様々で俗にいう啓発本やら当時流行っていたミステリー小説などなど。2ヶ月で30冊は読んだと思う。当時を振り返って思うのは本を読むことで変わるかもしれないという期待があったのかもしれない。

進路

6月に入り教育実習先に連絡をするようにとゼミの先生から言われた。
まだ迷っていた僕は先生に相談したのを覚えている。

僕:「まだ小学校の先生になるか迷っていて。。。」
先生:「そうですか。それでも受けた方がいいと思いますよ。もしかしたら急になりたいと思うかもしれないし行ってみて気持ちが変わるかもしれないよ。迷っているならやっといた方がいい。」
こんなやりとりだったと思う。
迷っていると書いたがその時から教員にはならないと決めていたと思う。
ただ誰かに後押しして欲しかっただけだと。以前にも書いたが教育学部で教員にならない人はとても少ない。だから周りは嫌々実習先に連絡をしていたし、それに流され僕もした。9月1日から教育実習に行くことが決まった。

今思えばこの時に役者になりたいと伝えていればと思うがそんなことができる僕ではなかった。

夏休み

GW明けから2ヶ月が過ぎ夏休みに入った。8月からヒッチハイクをする為にバイトには嘘をついて長期休暇を無理やりもらった。
高校からの友人にヒッチハイクをすることを伝えると、それなら俺の家からスタートしようぜ!と言うことになり、当時京都に住んでいたYの家から鹿児島まで行くことになった。

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