創業30周年でアピタ出店ラッシュ 美濃加茂にも開店 2000.12【あの頃名古屋圏】
当時のレポート
来年(2001年)に大店法が改正されるため、大型店舗の出店がしにくくなることから、今年(2000年)は各地で大型店舗の出店ラッシュとなっています。
創業30周年を迎え、名古屋を本拠地とする「ユニー」グループのヤングファミリー向け業態「アピタ」も、近年出店が異常な程多くなっています。
この日訪れた岐阜県美濃加茂市の美濃加茂店も00年12月8日にオープンしたばかりです。以前からあるアピタとは区別して、私は勝手に「ニューアピタ」と呼んでいるのですが、まさにそんな感じ。
「ニューアピタ」の共通点として、2階建てで立体駐車場があり、黄色が基本の派手な色使いとなっており、テナントも共通したものが多いです。
ところで、そんな「ニューアピタ」のなかで、異彩を放つのが愛知県長久手町(現:長久手市)の長久手店です。長久手店の経営は中部日本放送(CBC)です。もともとCBCは名古屋港のアウトレットモール 「JETTY」などを経営しており、そのノウハウを活かしてということで開業となったそうです。長久手店は小龍包の専門店や、靴、かばんなども他には無いテナントが多く興味深いです。
最近ではこの他、蒲郡店、木曽川店、名古屋北店、阿久比店、小牧店などなど……「ニューアピタ」が登場しています。その中にはユニーをリニューアルしたもの、新規出店などいろいろありますが この出店数は目を見張ります。
ただ、どこへ行ってもアピタとしての品揃えが同じなので、お出かけ先でほしいものがあるときも 「アピタへ行けば……」という期待を裏切らないのがいいところですね。テナントも似たものが 多いのですが、たとえばたこ焼きでも名古屋北店は「くくる」美濃加茂店は「京たこ」など、違いがあることはあります。
美濃加茂店の特筆すべき点は、100円ショップの「ザ・ファミリーダイソー」が入っていることですね。可児・加茂地区は「ユニー可児店(現:ドン・キホーテUNY可児店)」「パティオ」「バロー」がしのぎを削っており、 競争が激化するのは消費者にとってはいいことかもしれませんね。
あとがき(2019.12)
派手な色遣いのアピタは、リニューアルによって茶色い系のシックな色合いに変更されることが多かったですね。アピタの定義が「ユニーグループのヤングファミリー向け業態」というのも時代を感じます。
アピタ美濃加茂店は、この10月29日に「MEGAドン・キホーテUNY美濃加茂店」としてリニューアルオープン。岐阜県内でユニーとドン・キのダブルネームになっているのは、可児店と美濃加茂店だけなので、この地域を真っ先に着手したことにマーケティングがありそうです。
ただ、言われてみればドン・キも「ヤング」向けなわけですから、もともとヤングファミリー向け業態だったアピタの客層がスライドしてヤングでなくなり、ドン・キに転換されることで再びヤング向けになっているのは、時代の流れとしては潮流に乗っているのかもしれませんね。