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義父と2人でドライブした日の話

お昼前、急に義父からラインが来た。

「昼飯どーする?」

あ、これはきっとお昼に誘いたいんだな、と私はピンと来た。
(察しの良いヨメ)

義父は会社都合の長期休暇中で、今日が最終日。

長い連休の締めくくりに、娘(※息子の嫁)とご飯に行きたいのかもしれない。

案の定、私の読み通りで、「どっか食べにいこ」という話になった。

今まで2人で出かけたのは、ピザの受け取りの時くらいだから、少し緊張した。


お義父さんには実の娘がいない。

だから、私のことを本当の娘のように受け入れてくれていて、名前も呼び捨てだ。

最近、「息子よりも信用できるから」と、なぜか色んなものに使っているパスワードを私に教えてくれた。

いつ何があるかわからないから、と。

そんなこと言わずに元気でいてほしいけど・・・きっと西田敏行の訃報に影響されたのだろうと推測している。

私の実父は、物静かで口数が少ないし、友達少ないし、基本インドア。

一方で、義父はおしゃべり好き、顔見知り多い、ハーレーに乗ってツーリングするのが趣味なアウトドア派。

両者に通ずるのは、ドラマと野球が好きってことくらいかな。

最初は全然タイプが違うおじさんに戸惑ったけれど、今では自分の父親よりも話しやすいかもしれない。


ランチの話に戻る。

「さて、お義父さんと何を食べよう?」

私は石川県に住んでいるが、まだ来て日が浅い。

石川には「金沢カレー」という名物があるが、レトルトでしか食べたことがなかった。

金沢カレーといえば、「ゴーゴーカレー」か「チャンピオンカレー(チャンカレ)」の2強だか、ナカノ家はチャンカレ派らしい。

「チャンカレをお店で食べてみたいです!」

とリクエストすると、

「おう、いいよ!ど〜せなら本店行くか!」と連れて行ってくれた。

心の中では、そういえば昨日もカレーだった・・・と思ったけど、自分の中でインドカレーと日本カレーは別の料理だと思うことにした。笑

👇昨日の記事(タイトル変えました)

私とお義父さんは、定番の「Lカツカレー」を頼んだ。

提供されるまでちょっとだけ時間がかかり、その間微妙に気まずかったけれど、お店で食べるチャンカレは美味しかった。

キャベツがいい!

その後、お義父さんが「業務スーパーに寄りたい」というので、ランチ帰りに寄った。

「リナも好きなお菓子入れていいよ」と言われ、キットカットの抹茶味のファミリーパック(好き)や、息子のお菓子などを買ってもらった。

お義父さんは、食のこだわりが強めな人。

色んな商品を見ながら、あーでもないこーでもないと話していて、側から見たら、本当の親子に見えるのかな?なんて思ったりもした。

その後、車の中でニュースを見ながら帰っていると、期日前投票のニュースが流れ出した。

私がポツリと、「明日、投票行ってこようかな〜」と呟くと、「荷物家に置いたら一緒に行くか?」と誘ってくれた。

期日前投票所も、お義父さん的におすすめのところがあるらしくて、そこに連れて行ってくれるらしい。

と言っても、一番近い支所なんだけど、「駐車場から投票会場まで近くてサッと終わる」というのが推しポイントとのこと。(そんなことかい!笑)

おすすめの場所で無事に投票も終わり、また車に乗って家に戻った。

帰り道も、「ここの橋は◯◯橋で〜」とか「ここは昔、寿司屋だった〜」とか地域のことを色々教えてくれた。

お義父さんがこの町が好きなことが伝わってきたし、バスガイド並みに色々紹介してくれるのがなんだか面白くて、嬉しくもあった。


そして家に着き、車を降りた時。

「今日は俺の夢が叶った」

「娘とご飯に行くのが夢やったから」

と言ってくれた。

そういうことを、恥ずかしげもなく言ってくれるのがお義父さん。
(ちょっと照れていたのかもしれないけど)

私が臨月の時、「自然分娩が難しいかもしれなくて、帝王切開になるかも」と相談したことがあった。

義父の母親は、義父の弟の出産時に亡くなっていることもあり、「母子の安全のためにも帝王切開がいいと思う」と背中を押してくれた。

後日、「あの時は、自分たちにも相談してくれて凄く嬉しかったよ」と言ってくれた。

私的には”ナカノ家のお世継ぎ”の話だし、一応相談しておくべきかな?と思ったからなんだけど、思わぬところで嫁ポイントが上がっていたらしい。

旦那もこういうことを素直に言葉にしてくれるタイプだから、「お義父さんの遺伝なのかな」って思った。

色んなことをざっくばらんに話してくれるお義父さんだから、たまにデリカシーがなくてイラッとしたり、ムッとすることもあるし、価値観が違うな〜って思うことも当然ある。

お義母さんとの会話も聞いていてヒヤヒヤすることもあるけど、基本的には憎めなくて、気配りができる優しい人だと思う。


「義父と2人でランチに行く嫁」ってかなり少数派かもしれないけど、貴重な経験だった。

自分の父親と行くことを考えると、無理に話をしようとして変な空気になるのがイメージできる。笑

お義父さんは定年前は営業職をしていたこともあるから、お話が上手なこともあり、「相手を緊張させない」という特技もあるのかもしれない。

でもそれは旦那にも感じるから、それも遺伝的なオーラなのかなぁ。


早いもので、同居して、ちょうど半年が経とうとしている。

カレーを食べ、お菓子も買ってもらい、一緒に投票・・・。笑

たまにはこうやって、「嫁」ではなく「娘」として甘えさせてもらうのも良いかも、と思った日だった。


ふぅ、まだカツカレーがお腹に残っている。。

おしまい。

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ナカノ@まったりフリーランス🪴
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