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2/14 の決算発表記事からゆる〜く読み解く 11
二月も半分が過ぎました。早いです。
さて、化学大手7社(信越化学、旭化成、三菱ケミG、東ソー、三井化学、住友化学、レゾナック)ですが、2024年4-12月期決算では5社が最終増益となっています。
要因としては、半導体向けなど電子材料の伸びが牽引した事と各社が進める構造改革によるコスト削減が寄与したようです。
レゾナックは、生成AIの駆動に必要な広帯域メモリー(HBW)向け絶縁フィルム、旭化成はAIサーバー向け半導体の表面を保護する液体状樹脂、信越化学は主力のシリコンウエハーが伸びました。
決算は好調な中、2025年3月期の見通しは慎重のようです。足元では回復の牽引役だった電子材料の一部に息切れ感もあり、中国で伸びていた先端技術を必要としないレガシー半導体の需要回復は予想より鈍化しているという見方もあるようです。
自動車関連では、住友ゴムが2025年12月期の連結純利益が前期比4.6倍の450億円になりそうだ、という事です。これは前期比は北米工場の閉鎖に伴う損失があった事と北米構造改革によってタイヤ事業の採算が良くなることが要因となります。
三菱マテリアルは、自動車向けが不振となり、2025年3月期の純利益が前期比は24%増の370億円となるも従来見通しから70億円下方修正しています。自動車の他、半導体関連の需要が振るわないという事ですが、他の半導体関連で好調な会社と何が違うのでしょうか。
他、トラクターなど建機の大手クボタは2025年12月期の連結純利益が前期比15%の減になる見通しと発表しました。北米での小型トラクターの販売低迷が響いています。
小売のパンパシHDは、インバウンド需要の取り込みで、2025年6月期の連結純利益が1%増と従来予想に対し上方修正しています。
インバウンドの取り込みでは、すかいらーくも2025年12月期の連結純利益が前期比6%増の148億円を見通しており2017年以来の水準となるそうです。また、西武HDもインバウンドによるホテル・レジャー事業が好調で2024年4-12月期の純利益が前年比2.1倍となりました。
住宅関連では、オープンハウス、長谷工とも減益や下方修正と苦しいようです。