11/13 の決算発表記事からゆるく読み解く 9
半導体の注目企業である東京エレクトロンの決算発表がありました。今まで半導体産業の好調さを見て来ましたが、予想通りの好決算です。
東京エレクトロンは、2025年3月期の連結純利益を前期比45%増に上方修正しました。売上高も31%増の2兆4000億円となります。
好調な決算の要因は、旺盛なAIサーバー向けの投資となります。AIを搭載したパソコンやスマホの本格普及に向けた先行投資が活発化しているということです。下期については前年同期比でDRAM向けで売上4割増、ロジック向けで1割の増収となります。
ただし、下期は中国の半導体投資の失速も懸念されています。中国企業の投資前倒しが一巡したとの見方です。米中間の輸出規制の強化などリスクを織り込んでの数字という事です。
半導体装置各社の業績は好調で、5社(アドバンテスト、ディスコ、SCREENホールディングス、東京精密)の4-9月の純利益は前年同期比で8割増の過去2番目の水準で、うち3社が過去最高益ということです。
化学4社(旭化成、レゾナックなど)も好調で、こちらもAIの普及による半導体や電子機器向けの素材販売が伸びたという事です。
今回の決算では、繰り返しになりますが、AI普及による半導体関連企業の好調さが浮き彫りになっています。また、下期はリスクがあるものの、各社上方修正など勢いがとまらない様相です。
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