クソ上司を見返せ!半年でTOEIC800点の道!
※全文無料で読めます。
ヘイガイズ!!!! ご機嫌いかが?
さて今回は、意識の高い高専生がこぞって目指す道、「大学編入」についてのお話をしていきたいと思います。
その中でも今回話すのは【TOEIC】についてです。
ワテクシは高専3年生の冬、つまり高校3年の冬頃に受けたTOEICで825点を取得し、そこから数学や専門科目の勉強に注力することができました。
そして幸か不幸か、最近では大阪大学など様々な編入試験において英語の筆記試験が廃止され、TOEICやTOEFLのスコアを提出するという方式が増えつつあります。
したがって、多くの受験生はTOEICで他の受験生に負けないくらいの、
欲を言えば頭一つ突き抜けるくらいのスコアをとりたいと思うはずです。
ですが、一般的に高専生というのは英語が弱く(当社比)、理数系科目に強いというウワサがまことしやかに囁かれていますよね。
そこで私は一つ、ここで断言したいと思います。
……だからこそ、
だからこそ!!!!
TOEICを制する者は大学編入を制する!!!!
※いろいろと書いていたら長くなってしまいました。ごめん。
備考として、筆者は学校に通いながら半年で300点くらいアップしました。その生活模様等を紹介していけたらなと思います。
1.TOEICの性質と英弱が考えるべきこと
1-1.英語力があればTOEICは解けるのか
最初に断言しておきますが、英語力だけがあってもTOEICで高得点は取れません。
……え? と思ったことでしょう。かつて私が英語を教えていた織田信長も、次のように反応しています。
そう。最初は耳と正気を疑ってしまうようなこの考えですが、これこそが最短でTOEICを終わらせるために重要な考えなのです。
改めて言います。
【TOEIC力】があって初めてTOEICのスコアが伸びます。
ここでのTOEIC力とは単に、「TOEICのスコアをとるために必要な能力、それを鍛えても英語が喋れるようにはならないような能力」のことだと思ってください。
では、なぜこのような考えを私は持ったのでしょうか?
その主な要因はTOEICが目指しているものにあると考えられます。
なぜならば、TOEICを主催しているIIBCはTOEICを以下のように紹介しているからです。
上記の言葉からも分かるように、TOEICは日常生活レベルの問題もあれば、グローバルビジネスのようなハイレベル問題もあるということです。
というか、体感7割がビジネスの問題です。
よって、TOEICで高得点を取るためには、ビジネスの場で出るような小難しい語彙を習得しなければならないのです。
時にはネイティブの方でも「え? 何それ?」となってしまうような単語が出てくることもあるそうです。
また、TOEICは問題の数が多いという特徴もあります。
2時間で200問です。未受験の方のために内訳を説明すると、リスニングがノンストップで45分、リーディングが75分の計120分ということです。
無論、慣れている人でも2時間集中し続けるのは容易ではありません。
初めてTOEICの試験時間を目にしたマザー・テレサは、次のような格言を残しています。
ここでは詳しくTOEICの問題構成について触れることは省きますが、part7(長文問題)は設問1つを1分で解くのが良いペースと言われています。
さらに、part5,6は一問を十数秒で解かなければいけません。
仮に英語力があって全ての単語がわかる方でも、このペース配分を知らなければ後半で泣きを見ることになるでしょう。
したがって、「英語力≠TOEICスコア」という式が成り立ち、TOEICの問題を解くためには一般的な英語力を鍛える対策ではなく特殊な対策が必要になると考えられるのです。
1-2.じゃあさ、何をしたらええのん?
実際に私が行った学習の流れは上の図のようなものです。
そして、使用した参考書は4つ。
出る単特急 金のフレーズ
公式問題集
1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急
はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略
さてさて、次の章からは皆さんお待ちかねの
「勉強法」を3つの段階に分けて詳しく話していきたいと思います。
2.筆者がやったこと
2-0.当たって砕けろ ~筆者の軌跡~
高専3年の夏、それは前期期末テストが終了した時のことでした。
「一旦TOEIC受けてみよう!」ということでノー勉で突撃。
505点でした。
低いと言うと怒られるけど高くはない、という点数ですね。
わお、これはまずいなと思って夏休みの3週間ほどを部活と並行しながら勉強に当てました。
夏休みが明けた9月ごろに受けたTOEICでは……
790点でした。
そこでやめようかとも考えましたが、目標点が800点以上だったため続行。
さらにその2か月後、11月は795点をとりました。
あと5点が届かない。悔しい。そう思いながら、800点に行けない弱点が長文問題(part7)にあることを認識し、最後の詰めにいきました。
そして年をまたいで1月に825点を取得。なんとか半年でTOEICの勉強を終わらせました。
ここで言いたいのは、
「最初の力試しでわざわざ本試験を受ける必要がない」ということです。
適当に図書館やメルカリで公式問題集を見繕い、タイマーをセットして解いてみましょう。そうすれば約7000円が浮きます。
途中、数か月の紆余曲折もありながら私は有効な勉強法を考えました。いよいよその各行程について詳しく説明していきます。
2-1.計画を立てよう
タイトル通り、計画を立てましょう。
筆者の場合1カ月ほどの長さで計画を立てました。
1日に多くて4時間程度(もっと詰められたかもしれない)は確保できたため、なんとかその時間で演習を積み、空いた時間に単語帳アプリなどを周回していました。
1つスケジュール管理のコツを言うとするならば、
いくつか空きを作っておく
ということです。
当たり前では?と思ったそこのあなたはスケジュール組むのが上手いです。多分。
空きがあればそこで休憩することもできますし、リスケの罪悪感も多少減ります。
それでは次の章、フェーズ1に参りましょう。
2-2.フェーズ1
例えばあなたが、
驚異的な体力をつけたいとしたら?
まず、筋トレやランニングをしますよね。
化学のテストで高得点をとりたいとしたら?
まず、周期表覚えますよね。
では、TOEICで高得点をとりたいとしたら?
まず、単語を覚えましょう。
英語における単語学習は、スポーツにおける筋トレ、化学における水兵リーベ、チェスにおけるタクティクスのようなものです。
つまり、何が言いたいのか。
例えば、野球をしようと思った人が、筋力不足でバットを持ち上げられなかったらどうなりますか?
ええ、試合すらできませんよね?
ろくに単語を覚えずにTOEICの問題を解こうとするのは、それくらいのことだと思ってください。
これはどの分野にも言えることですが、基礎をおろそかにするものに明日はない。
そしてTOEICの単語学習で最大のポイントは、
「英語を見て日本語が分かるようになれば良い」ということです。
英語を見て意味が分かればいいので、日本語から英語にする必要がありません。
そうすると、単純計算で学習時間が半分になります。ラッキー。
目安としてはTOEIC対策定番の「金のフレーズ」の800点ゾーンまでを完璧に暗記するくらいです。(それぞれの目標点数によってここは変えてもよい。例えば600点をとりたいのだったら全問正解する必要がなく、解ける問題を解いていけばよい)
最初の一週間は単語だけやり続けてもいいかもしれません。地獄だけど。
それに加えて、後述のリスニング/リーディング学習中に出くわした未知の単語を単語帳アプリなどで記録し、何度も復習しましょう。
単語学習の際に意識すべきことは2つです。
・広く、浅くを何度も周回する
・名詞から動詞への派生などをまとめて覚える
・コアイメージをつかむ
※ここでのコアイメージとは、単語の意味よりもさらに深いところ、つまり辞書に書いてあるその単語の解説です。
どういうことか解説します。
皆さんはwaterという単語を読んだ時、頭の中ではどのような処理が行われますか?
water→水→水のイメージ(コップに入った水や、水面に広がる波紋など)
このように理解している方が多いと思います。
しかし、コアイメージをつかんだ人の思考手順は次のようになります。
water→水のイメージ
すなわち、「英語を英語として理解する」ということです。
日本人の母国語は日本語です。したがって、多くの人が理解をするための道具として日本語を使います。
その時に発生する英語→日本語という変換は、時間のムダなんです。
The presentation on this first half of the year's management is next week, but Johnny hasn't finished making the slides yet.
(この上半期の経営に関するプレゼンが来週なんだけど、まだジョニーがスライド作り終わってないらしいんだよ。)
例えばこんな文章が聞こえてきたとしましょう。
そこで「ふむふむ、ジョニーが仕事で遅れをとっているんだ」
と理解するのではなく、
肩をすくめて同僚と話しているスーツ男がオフィスにいる、という映像を頭に浮かべましょう。
ネイティブの見えている世界はそこです。言葉が示す状況を理解しているのです。まるで、圧縮されたファイルを解凍するように。
我々も日本語で
「この上半期の経営に関するプレゼンが来週なんだけど、まだジョニーがスライド作り終わってないらしいんだよ。」
と言われた時、その状況や、憎きジョニーの顔が浮かんでくると思います。誰一人として脳内に「この上半期の経営に関するプレゼンが来週なんだけど、まだジョニーがスライド作り終わってないらしい」という文字が浮かんでくる人はいないでしょう。
これが、英語を英語のまま理解するということです。そしてこれを助けてくれるのがコアイメージ。
↑補足にしては長すぎました。すみません。ですが、この考えはリスニングで役に立つのでぜひ覚えておいてください。
さてさて、そんなこんなで筆者は最終的に1500単語程度習得しました。
一説には、ネイティブの大人が習得する単語数は約20000~30000語だと言われています。
それに比べたら軽いものですよね。
2-3.フェーズ2
さて、単語を一通り暗記したマッチョたちが次に何をするのかと言うと、TOEICの問題を解きまくることです。
そしてその演習において大事なのは、「やり直し」です。
文法の知識は演習のやり直しをしながら詰めていくので、最初から文法が完璧である必要はありません。
単語も文法も、出会いながら覚えていけばよいのです。
TOEIC未受験の方は先ほどの単語学習と平行して「はじめてのTOEIC L&Rテスト 全パート総合対策(赤い本)」などをやるといいでしょう。
最初はリスニングについて。
ずばり、リスニング能力向上のためのコツは2つです。
それは「倍速」と「音読」です。
まず、倍速についてです。
これはただ単に2倍速や1.5倍速で問題を解くという練習法です。
試験で求められるスピード(1倍)よりも高負荷な状態に慣れておくことで本試験が楽勝になります。マジで。
そうは言っても、いきなり速いリスニングは聞き取れません。
そのため、以下のようにして演習します。
2倍速で問題の音声を2,3回聞く。文章単位でとらえられるところがないか意識する
1.5倍速で数回聞く。2倍速よりも聞き取れるところを聞く。どんな話がされているのか聞き取るように意識する
1倍速(通常)で1回聞き、回答する
次は音読についてです。
音読は文字通り、声に出して英文を読みます。
間違った問題の最初から最後まで、
一文ずつ音読します。
ここで意識することは、「音声(ネイティブ)のモノマネをする」ということです。
どんな単語とどんな単語の間で音がつながるのか?
この音は発音してないな?
こんなことを考えながら問題の音声と同じように発音していきます。
ええ、大変です。
最初は一問のやり直しに三十分以上かかることもあります。
それでもモノマネをしましょう。
ただし、モノマネをするのならば、公式問題集の音声を真似しましょう。
より本番に近い音を吸収できるからです。
続いてはリーディングについて。
リーディングは知らなければ時間がかかりますが、ある程度コツをつかめばpart5の一問を5秒で倒せます。
part5,6の問題形式を一言で表すと「穴埋め」ですよね。
そしてpart5の問題ですが、文法の知識がついていれば問題文を読まずに、選択肢と空欄の前後から問題を解くことができます。
この解法の元ネタは「文法特急」という青い本から来ていますので、詳しいことが知りたい方はそちらを一読ください。
こちらの記事にも簡単な例を用いた紹介を載せます。
例として、以下のような問題における解法を説明します。
(※IIBCのサイトにあるサンプル問題から引用
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample05.html)
No. 101 Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ------- .
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated
ズバリ、この問題は5秒で倒すことができます。
1秒・選択肢を読む
選択肢を読むと、同じ意味だけど品詞が異なるという単語が並んでいますね。
この問題の形では単語を知って解きますが、単語の意味は分からなくても結構解けます。
2秒・空欄とその前後を読む
この問題で空欄は最後にありますね。空欄の前は
…are often unnecessarily
ですね。そして、当然ですが空欄の後はピリオドがついています。
3~5秒・消去法と文法で解く
ここでは5文型の知識を使います。分からない人は調べてみてください。
さて、2秒目で見た空欄前後の文型を考えると……
… are often unnecessarily 空欄 .
… V (副詞) (副詞) 空欄 .
V(動詞)の後に入るのはO(目的語。名詞とか)やC(補語。形容詞とか)ですよね。
だって、文型で見るとSVCかSVOの2パターンですから。
よって、名詞形っぽい(A)と-edで動詞の過去形かと思いきや形容詞にもなれる(D)のどちらかが答えだと考えられます。
(complicate動:複雑化する は頻出の単語なので、BとCが動詞形だと知っていればBとCを候補から消すことができます。)
さて、絞るところまで絞ったので意味を考えて解きます。
… are often unnecessarily 空欄 .
… は、しばしば不必要に(空欄)だ。
(A)のcomplicationは複雑さ、複雑性という意味です。単語の意味を知らない人でも、-tionで終わるような名詞形の意味は「○○さ、○○性」という推測ができれば十分です。(A)を入れて意味を考えてみましょう。
… は、しばしば不必要に複雑性だ。
ヘンですね。
次に、(D)のcomplicatedを複雑な、複雑であるという意味の形容詞だとして意味を考えてみましょう。
… は、しばしば不必要に複雑だ。
意味は通ってますね。しかも、unnecessarilyは副詞なので動詞か副詞か形容詞しか修飾できません。
「…不必要に複雑である」
ええやんええやん。
よって答えは(D)!!!
ここまで5秒です。
慣れるまでは15秒とかを目指しましょう。
しかし、これでは解けない問題もあります。
例えば選択肢が「同じ品詞で違う意味の単語4つ」の問題や、「接続詞が4つ」の問題。
それらは文脈が分からないと解けないので、最初から最後まで読んで意味を考えましょう。
ですが、そのように時間のかかる問題でなければ先ほどの例のように瞬殺することができます。
リーディングは知識ゲーな面がほとんどなので様々な問題を解き、コロケーション(この単語の後は大概これが来るよね、という決まり文句的なやつ)などを身につけて行きましょう。
2-4.フェーズ3
フェーズ3はpart7の対策です。
先程にもあるように筆者はpart7の対策を全くせずに795点までは取れたので、900や800まで目指すつもりはないよという人はここをスキップしてフェーズ2を深めるような方法でよいと思います。
さて、part7についてですが、フェーズ2である程度part5,6への免疫をつけている方はそこそこ戦えると思います。
しかし時間が足りない。
一問一分のペースをつけるためには大量の文章を読み、分からない単語があってもリズムを崩さないような鍛錬をする必要があります。
ここでキーワードとなるのが「精読」と「通読」です。
精読とは、1つの長文を5文型などの知識で分解して理解していく行為です。
すなわち、「よく読む」ということです。
目安としてはその文章で書いてあることが完全に分かり、その文章中で使われている言葉の文法的な解釈(強調構文、分子構文など)が完全に分かっている状態を目指します。
文法の知識がつくだけでなく、
通読とは、先ほどの精読で理解しきった文章を繰り返し読み返すという方法です。この行為によって、長文を構成する単語の復習や長文を速く読むリズムがつきます。
かなりハードですが、これをやり直しの都度やっていけば、2週間後には爆速で長文問題が解けるようになります。
また、問題を解く際の順番としては
設問を読み、何を読み取ればいいのか理解する
問題文を全部読む
設問を解く
がオススメです。しかし、少々大きなワーキングメモリが必要になるので頑張りましょう。
たまに問題文と設問を行ったり来たりする人もいますが、
よほど英語に慣れていない限りは時間を食う方法なのであまりオススメしません。
また、ひっかけ問題でなければ設問の順番通りに答えが設置されているので、そちらも留意しておきましょう。
以上の3つのフェーズから、やるべきことを簡単にまとめると、
単語をたくさん覚える
リスニングはやり直しがメイン。音読をする。
リーディングはコツをつかんで周回し、スピード感を養う。
ということになります。
これらを意識して、復習も交えながら積み重ねていきましょう。
3.最後に
さて、ここまでの数千文字を読んだ皆さん、
お疲れさまでした。
そしてお買い上げありがとうございました。
次回はTOEIC受験時のテクニックなどについてお話できればなと思います。
また、X(旧Twitter)の方で質問等も受け付けておりますので、工学系大学編入やTOEIC、色々なことをなんでも聞いてください。
そして……
語学は地道なものです。残念ながら一日で上手くなるものではありません。
辛いこともあります。
そんな時は机から離れ、
水曜日のダウンタウンでも見ましょう。
それでは皆さん、いい夜を。
次回、「TOEIC受験日の心得 ~常在戦場・降りかかる刺客たち~」
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