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RPA導入効果と反省点/最短導入の流れ
こんばんは、DOAです。
2015年位にGoogleかどこかの発表で、「業務時間の内8割はルーチンか探す仕事、2割がクリエイティブ」と見せつけられた記憶があります。
当時はまっさか~(´▽`)と思っていたのですが。
試しに工数ツールで時間工数の内訳をチェックをしてみたら。
業務時間の5割が「何か」を探す仕事でした( ゚Д゚)
Q.何を探していたのか?
あの書類どこだっけ?(電子化前)とか。※だいたいこれ。
Q.工数ツール何を使った?
また別途書けるといいな。
業務の5割は「何も生み出していない」→改善した
大ショックを受けた2014年。そこから奮起していろいろやった(※)結果。
今は大体8割以上クリエイティブ、2割未満がルーチンと逆転させるまで行きました。
Q.何をどうしたの?
クラウドツール入れたり、工数見直しを全部やったり。
オンラインスタッフ使ったり、RPA入れたりしました。
工数は半減、全23工程のルーチンがすべてロボット化(※)
朝出社してコーヒーを飲む間に指示出しまで終わっている(※本当です)
そして悠々とロボットが行った指示出しが正確であることを確認し、自分の仕事を開始する。
まるで夢のような時間が出来上がりました(※くどいですが本当です)
これで生産性はアップ。自分は自分の仕事をすればいい。
・・・と、うまくいけばよかったんですけどね(T_T)
最終的にはその夢のような時間にたどり着けましたが、行く過程が長かった。。。
ロボット(※RPA)を自社導入した結果と、反省と最短RPA導入のコツ。その詳細と手順を書いてみました。
そもそもRPAとは
Robotic Process Automation の略。
要は「決まり切った仕事はロボットにやらせようぜ!」です。
例えばできる仕事として
・決まった定例会議の資料作成とその提出
・加工手順が決まっている一定の処理
・外部スタッフへのルーチンワーク依頼処理
・定型メールチェックなど
使っているツールは後述しますが、大体パソコンでぽちぽち決まった操作をしているならRPAでできます。
今や手放せません。正確に処理してくれるし。
何より、処理結果をみて朝のうちにその日のうちに、やらなきゃいけない指示出しもすべて終わっているのが素敵。
試しに同じ動作を人(オンラインスタッフ)にまかせた場合と人がやった場合で時間工数を確認しましたが、
・人 - 2時間 ※間違いあり
・RPA - 15分 ※間違いなし
脅威の差!
ただし、これはRPAの組み立てが終わるまで。
組み立てる過程には時間を使います。組上がっちゃったら後はロボットが処理をしてくれるので、本当に時間を使いません。
使ったRPAツールとRPAの立ち位置
RPAには大まかに4種類あると思います。
それぞれの効果を書き込むと、こんな感じ(※個人の意見)です。
メンテナンスを考えると、こんな感じになります。
サーバー上で動かす = サーバー管理者の管轄になります。
今回は自分の片腕が欲しかったので、安くて各パソコンに入れることができる アシロボさん を導入することにしました。
RPAを入れて自動化した工程例
だいたいRPAではこんなことができます。
・メール/チャット確認&依頼 - だいたいこれがほぼほぼ。
・月次で帳票ダウンロード - 月次なので手順を忘れがち
・経費レシートの自動OCR変換 - 地味に面倒だった
・システム用csv作成 - Excelダウンロードしてexeのボタンをぽちっと押す作業
・メールの添付ファイルチェック - メールと添付をいちいち開くのが面倒
・メールを受信して内容を分析、Excel上の表にして提出先にメール送付する
全23工程(現時点)。毎日発生しているわけではなかったのですが全部フルに発生すると、max4時間はとられていました。ルーチン業務なのに。
上記をまるっとRPAにした結果。
朝コーヒーを入れて飲んでいる間にRPAに処理をさせて、ルーチン処理結果(チャット報告式に作り込んでおいた)を見て、指示出しが正確かを念のため確認。
⇒ 本当に、この状態までになりました。
徐々に徐々にRPAを組み立てたので、導入して4カ月くらいです。
楽になりました。本当に楽になったし、やりたかった仕事もできるようになったし止まっていたものも着手できるようになったのです。
結果。
何が仕事だったか混乱が起きました(@_@)
うら若き身で退職後のお父さんのような、ある程度貫禄のある年で務め始めのフレッシュな新人のような発言を本当にしました。
業務を簡略化して起きた衝撃
実は元会計畑出身者。
書類をつづる(紙ベースの時)/計算をする(昔は電卓)/提出する
という作業が仕事の一部になっていました。
一気にそれらが無くなったのです。
残業することも無くなり、新しい仕事にも着手できるようになりました。
分析時間、調査時間も一気に増やせました。(※のちに調査も自動化する)
では、私は具体的には何をすればいいのでしょうか?
新しい書式に整える仕事は、RPAができます。
新しい値の集計も、手順が整ったらRPAができます。
分析とかそういうのも、RPAができます。
RPAではできない私自身の仕事は何でしょうか?
「はて?」と投げかける瞬間が実はRPA導入時には発生します。
Q. RPAの導入時だけ?
RPA問わず大体何かしらを自動化すると出ます。時間ができるので。
改善したのに時間ができたのに、何をすればいいのかわからず大混乱。
せっかく時間ができたのに3日ほどフリーズしました。
反省01:あらかじめイメージを「明確に」持っておけばよかった
現在はあれやこれやの業務があるので問題ないのですが、一番最初にRPAを導入する段階で
必ず導入後のイメージを「明確に」持ち、書き出しておく
をしておけばよかったと痛感しました。
導入時は超忙しいので考える暇がありません。もしプロジェクト化するなら「自動化して空いた時間何しよう?」は明確にもっていたほうがいい。
できれば導入「前」に。
・今あるこの仕事には何分(毎日?毎月?毎年?)かかっているかの計測をある程度超ざっくりでも問題ないのでしておくこと!
→ 自動化したら何分になるのか?あるいはなりそうか?
⇒ 空いた時間で何ができるか/したいか
※できるだけ明確に。
トップとして導入を決定したのなら、できるかどうかはとりあえず置いておいて、なおさら「この部門で工数を削れるなら、次にこの仕事をお願いしよう」という次の仕事も準備しておいたほうが良いです。
Q.できるかどうかはとりあえず置いておいて
完全定着まで時間がかかっている中で、「次の仕事はこれ!いつまでに!」と明確に確定すると、導入もままならず「仕事が二倍になった」という地獄は絶対回避します。ツール慣れが必要だったりするパターンもあります。
導入時は必死で、導入を終わらせようという「導入」がゴールになります。
そして稼働をした後は、稼働の微調整が入るため時間は徐々にできてきます。
そしてそのできた時間を見て、時計を見て、明るい外を見て。もう終わったのか、という驚きとともに、ふとつぶやく瞬間が来ます。
「では、私は何をすればいいのでしょうか?」
です。
Q.時間が徐々にできてくる
最初はツールの起動ボタンすらおっかなびっくりなので。
また、うまく動かないといったパターンもあります。そのため導入してもすぐに時間ができるのではなく、調整を含めて徐々に徐々に減っていく形になります。
Q.バックオフィスの次の仕事は何があるか?
たくさんあります。
・分析と提案 ※重要
・資金繰り表作成(税金/社保なども正確に)
・助成金/補助金手続き(日本は助成金の種類が豊富。キャッチアップ必須)
・新規法律キャッチ(税務/法務/労務 他全面)
・経費節減可能箇所のチェック&提言
・保険や各種の更新期限チェック → 自動化も検討などなど
専門知識を付けるための資格試験とかもあります。
まだつぶやいてくれる人は幸い。なぜならキャッチできるから。
そうでもなくただぼーっと過ごしている状態になった場合、その時の周りのフォローが大事なのかなと思います。
Q.結局そういう「自分」はどうしたか?
A.結局自力で見つけました(T_T)
ただし、ある程度、
・紙に「こんなことしたい!あんなことしたい!」をかき出していた
・仕事タスク表
があったので、迷子にはならずになってます。
目をそらしていた年単位の課題(苦手な業務)と向き合うことにもなりましたけど、結果解決しました。
反省02:見直し工程は絶対発生する
アシロボRPAツールはすぐにシナリオ(自動化)を作ることができ、「今これ大変だからすぐ作っちゃおう」ということができます。
おそらく他のRPAもそうでしょう。(だよね?)
そして自分のパソコン上で稼働するので、客観的にいつもの自分の操作を見直すことになるのですが、結構無駄があることに気づきます。
見直し例
・その処理自体がいらなかった
・途中の工程が以外と細かすぎ(もっと単純で問題ない)
・逆にもっと細かくしたほうが良い
・そもそもその業務自体が不要だった
など
実際にアシロボを導入して1ヵ月の間に、「とにかく目の前の業務を回す」ために作ったシナリオは以外とチグハグ(ツールに慣れるまで時間がかかった)でした。
その後、導入2~3か月後に手直しが発生しました。。
結果として、
・導入直後 → 時間がちょっとできる
・導入1か月後 → なんとかルーチンがちょっとずつ自動化する
・導入2か月後 → ほぼルーチンがRPAで吸収される
・導入3か月後 → 全面見直し
導入4カ月後にして、前述の「コーヒー云々」の形まで持っていけました。
もっと早くにこの境地に行きたかったのですが、結局4カ月はかかりました。。。
最短導入RPAのコツ01 - 導入後をイメージする
「とにかく業務が回らない」からこそ、導入したくなるのがRPA。
「入れれば楽になる」という漠然なイメージではなくて、明確なイメージを持つことをお勧めします。
導入時にはざっくり次の5点のかき出しをされてみてください。
Q1.「どの業務」が今大変か?
Q2. Q1の業務は「なぜ」やっているのか?
Q3. 現在Q1の業務に「どれくらい」時間を使っているか?
Q4. Q1の業務の発生頻度はどれくらいか?
Q5.Q1の仕事はざっくりどんな流れか?
Q1~Q5で、たくさん業務がある場合は、業務ごとにQ1~5の回答をざっくり書くのもおすすめです。
最短導入RPAのコツ02 - ツールの選び方
前述の質問がかき出せると、「どんなツールが必要か?」が見えてきます。
・その作業は自分のパソコン上で行っているのか?、サーバー上で行うべきか?
・作業手順は頻繁に変わるか?あまり変わらないか?
・今作業コストはどれくらいか?(時間とお金の両方)
大体上記二つを見ながら、ツールを選びます。
選ぶときはこちらの図もあわせて参考に。
大体自動化したい(なんとかしたい)業務と、ツールを選び、導入(試験運用)が確定したら、いよいよ導入準備です。
最短導入RPAのコツ03 - 書き出す★最重要
前述でかき出した業務を自動化するにあたっては、「細かく書き出すこと」が設計図となります。
ルーチン作業に携わっていると、正直ルーチンなのかどうかわかりません。
必要なら第三者交えて棚卸しがオススメです。
紙の裏にでも書き出しをして、何をどうしているのか?を見て、細かく作業流れを書きます。
ここがうまくいくとツールの設定はかなり短時間で終わります。
参考:ツールは draw.io などがおすすめです。
最短導入RPAのコツ04 - ツールは必ず試用する
どのツールも総じて言えるのが、「実際使わなければ宝の持ち腐れ」になってしまうこと。。
設計図が仕上がったら、実際にRPAツールを試用することをお勧めします。
試用の時点で「使いづらいかも?」や「これは実現できないのでは?」と感じたら、即ツール会社 or 導入会社に相談。
その時に「メンテナンス時のイメージ」を持つこともできます。
RPAは入れたら終わり!というよりも、より改善を重ねていくことが多いです。試用の時にある程度形になるのが見えたら、あっているツール。
全くみえないならお勧めできません。
導入しても使えない/使いこなせないとツール分のお金が勿体ない。。
是非、実務レベルでのイメージを試用でもってみてください。
応用 - メンテナンスを考える
業務は新しい業務が発生したとしても、いつか手順はルーチン化します。
そのルーチン化したときに、RPAに任せることをイメージしておくと、常に新しい仕事ができます。
・メンテナンスはしやすいか?
・機能のバージョンアップはどれくらいの頻度なのか?
最低でも2点はイメージしておいたほうが得です。
ブラックボックス化したシステム/ツールほど、メンテナンスコストがかかるシステムはありません。。。
終わりに
以上弊社でのRPAツール導入ドタバタ劇と、反省/成功のコツでした。
現在アシロボは片腕になってくれて、どんどんバージョンアップもされるので業務を吸収してくれるありがたい状態になっています(T_T)
RPAの画面もシンプルなので使いやすいし。
RPAの導入の際の参考になったら幸いです^^
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