ゴミの城〜018～捨てたがり～物を捨てたくて仕方がない

これまでのお話

父は物を捨てられず実家は「ゴミ屋敷」と化したが、その影響なのか？　自身は不要な物があるのが嫌で嫌でたまらない。

ゴミの日の前日になると捨てられる物を探して極力、ゴミ袋にゴミを入れていく。出かけるときは必ず空のペットボトルや宅配で届いたダンボールなどを持って近所のスーパーにあるリサイクルボックスに立ち寄る。

ここ最近、フリマアプリやリサイクルショップなどで自分の不要な物をかなり売ってしまった。それでも家には他の家族もいるので物は多い。増えていく子供の荷物を見るたびに「もったいないなぁ」「いらないじゃん」と苛々を募らせる。漫画本などは「電子書籍でいいのに」などと思ってしまう。

そんな性格なので実家の掃除も苛々することがとても多い。
「なんでこんな物を……」「何に使うの？」と、不要な物を見るたびに呆れてしまう。
それで生前の父親と何度か言い争いをしたこともあったし、母親にも「これ使うの？」「これいつの？」と詰め寄り、泣かせて「もう来るな！」と怒らせたこともあった。

そのことを子供に話すと
「テレビでやってたよ。物を捨てないのも病気だけれど、物を過剰に捨てたがるのも病気だって。親が物を捨てないと子供がなりやすいって」と。

実家では自分の卒業証書やら父の洋服やら様々な物を捨ててしまった。家具もかなり壊して捨てた。

家は物を置いておく場所ではなく、物は使う為にあり、家は人を入れる為にあると思う。

結婚して実家を出て僕の家族を連れて行っても、母が父が集めた物だらけの家に僕の家族を上げることを嫌がり、実家に上がることは殆どなかった。

捨てられる物を全て捨てたら何が残るのだろう？

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続く 〜019～ 着実に庭の木も成長している