ゴミの城〜020~母との時間
これまでのお話
実家へ行ったときに、ちょうど母親がトイレへ行く所で二階から兄が介抱しながら一緒に降りてきていた。母は足もおぼつかずトイレへ行くのがやっとで、僕は母と兄に「ただいま」と声をかけて母が階段を降りるのを手伝うと奥の部屋へと向かった。以前から母は一人で排泄もできない。兄が手伝っている。
父親の位牌に線香を上げていると、トイレから僕の名前がする。
「○○来ているんでしょ。……こんな姿、○○には見せられない」と母親の涙声が聞こえてきた。
家、全体が排泄物の匂いがして、