【過去日記懐古シリーズ】大学4年生のアタイ
小学校3年生の頃、日記の宿題が毎日あった。クラスのやんちゃ坊主たちからは大変嫌われていた宿題である。彼らは、字を大きく書いてページを埋めようとしたり、絵を描いて空白を誤魔化したり。今思えば、持ち主によっていろんな味のある日記帳になっていたのだろう。
でもアタイは日記を書くのが好きだった。
だってかわいくない?
プリンセスとかやってそうじゃない?
ロコちゃんは毎日日記書いてたよ?
当時の担任の先生は、日記帳を何ページも書くとすごく褒めてくれた。一冊終わるごとに長文コメントを書いてくれるのが嬉しくて(チョロすぎ)、
1年で6冊の日記帳を消費した。この先生に出会わなかったら、noteも書いていないだろう。アタイが文章を書くのが楽しい感じたきっかけはここだ。
ふとそんなことを思い出して、大学4年生になった2022年、3年日記を思い切って購入した。きっとこの年は就活に最後の学生生活に、たくさん感情が動いて日記の書き甲斐があるのでは?と思ったからだ。まあ途中から真っ白だったけれど、何気なすぎる日常が懐かしかったので載せてみる。
とあるバイトの日
雪が降っていることを、わざわざ電話で知らせてくれる友達がいた。『雪が降っている』ということだけを報告してくれるなんて、かなりキュートすぎるし、雪を鬱陶しく思わない心の余裕があるからこそ生まれる雪への肯定的な反応がとても良い。最近は季節の移り変わりに鈍感になった気がするな〜
喫茶店で喋り倒した日
社会人になったら喫茶店に行く暇もないかもしれないと思い、頻繁にいろんなところに足を運んでいたことを思い出した。大丈夫だよ、社会人になってもおんなじ友達と喫茶店に集まって、コーヒーの氷が全部溶けるまで、お皿の上にずっと少しだけクリームやケーキを残して、似たような話題で疲れるまでおしゃべりしてるよ〜と言ってあげたい
1人レイトショーを楽しんだ日
なんとなく選んだ映画だったのに、大学4年〜社会人にかけてスポットライトを当てた作品だった。私の人生のタイミングとピッタリで、思うことが次々と出てきてとっても疲れたのを覚えている。もうすぐ自分もそちら側(社会人という大人側)に行くのに、どこか他人事に思えて、というか他人事に思いたかったんだよな、きっと。
就活に苦しむ日
友達の内定の話を聞く度に、焦って眠れない夜が続いていた。眠れないからといって、その時間を使って企業研究や面接対策をしていたわけではなく、漠然とした不安があるのに行動できない自分に嫌気がさしていた。
結局、伏線回収をするようにブラック業界に就職を決めることになるとは、まだ知る由もない…(まぁ自分で選んだんだけどね)
気づいたこと
こうやって日記を振り返ると、文字や文章が丁寧だったり、柔らかい言葉を使っている時は、時間と心に余裕がある日だったんだろうと思うし、走り書きで感情をそのまま綴っているような日は、何かあったんだろうなと思えるような仕上がりになっていた。アナログのいいところだ。これだからやめられない。
そして一番アタイが感じたのは、『何気ない日の記憶は忘れやすい』こと。
正直、この日記を読むまで覚えていなかった日がほとんどだった。
けれども、読み返して過去をなぞっていくと、こんなにも愛おしく感じる。それは当時は当たり前だったことが、今はもう当たり前でなくなっているからだと思う。毎週約束せずとも会えていた学校の友達もそうだし、時間を持て余しすぎてなんとか消費しようとしていたこともそう、体力を使い切るまで遊んでいたことも、何にでもなれると思っていた自分への期待も。
きっと今の当たり前も、数年後にはそうではなくなるのだろう。
ちょっぴり寂しい気もするけど、全部ひっくるめて受け入れて、
この先の人生もゆるく楽しもうと思った。