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サガ語り 『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』

リベサガクリアー!! ……と言いつつ、すでに2週目ベリハの旅にとっくに突入しているため、この言葉は適切ではありません。でも、とにかくクリアしました!

さて、とりあえず現段階での私のリベサガへの評価をざっくりとお伝えしておきましょうか。はい、神作です。レトロゲーばかりにかまけていて3DのRPGなんてミンサガ以降何やったか全然覚えていない私が言うのだから間違いありません! サガファンの人もサガファンじゃない人も老若男女全員買ってよろしいです。はい。


サガとの出会い

ロマンシング サ・ガ

まずは、リベサガのレビューの前に個人的なサガの思い出を簡単に紹介させてください。初めてプレイしたのはスーファミの『ロマンシング サ・ガ』です。サガじゃないんですよね、サ・ガ! 以降この記事に出てくる「サガ」という単語はすべて「サ・ガ」と発音していると思ってください。まあね、なんと言ってもフリーシナリオですわ。ドラクエ、FFという王道RPGに慣れきった体にはこの言葉は刺激が強すぎましたね。自分だけの物語を作れるんですよ!?

……ただし、理想と現実に若干のギャップがあったのも事実ではあります。想像していたのは、選択肢によってどんどんストーリーが変化していくアドベンチャーゲームのようなものでした。初回プレイ時に主人公としてバーバラを選んだ私は、酒場で踊る彼女を見た後、馬車に乗って意気揚々とニューロードへ走り出しました。そう……バーバラの固有イベント、ここですべて終了! その後はすべて共通イベント!! うん、ロマンシングですね。その後もジュエルへの交換方法に気づかなかったり、せっかく鍛えた武器をうっかり外して技をすべて忘れたりしてサガの洗礼を受けました。たぶん初回はクリアできなかったんじゃないでしょうか……。

不満点は多々あれど、己の力のみで未来を切り開いていくサガ特有のフロンティア精神に私はすっかり夢中になってしまいました。サガのぶっきらぼうなセリフや自由度の高いゲームシステムなどは、その後の私の創作活動にも深く影響を与えているのではないかと思います。

それからはサガシリーズのファンになり、『魔界塔士Sa・Ga』から『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』までプレイしました(すみません、Sa・Ga3はクリアしてないかも💦)。中でもゲームボーイの初代Sa・Gaには特別な思い入れがありますね。自分の中にある「ゲーム観」のベースとなっている作品です。

しかし、ここまでハマっておきながら、ミンサガクリア後は自然とサガシリーズから離れてしまいました。……というより、この辺りから最新のゲームよりも古いレトロゲームのほうに興味が移っていったのかもしれませんね。決してサガのせいじゃないです!

ロマンシング サ・ガ2

リベサガの前にスーファミ版ロマサガ2にも軽く触れておきましょう。確か中古で買ったんだと思うのですが、内蔵電池が切れていたのか、プレイデータをセーブすることができず、キレて窓から投げ捨てた思い出があります(その後、買い直しました)。

このゲームは、はっきり言って難しかったですね……。初回プレイ時は、皇帝に武器ばかり使わせていたせいで術法研究所が建設できておらず、浮遊城のワグナスにとっちめられて詰みました。当然カンバーランドなんて滅亡一直線ですよ。キャラクターがどんどん入れ替わっていくシステムにも慣れなかったため、実際にクリアしたのは一通りサガシリーズをプレイした後だったかと思います。当時はイライラしましたが、今は何も知らないまっさらな状態でもう一度プレイしてみたいですね。

ただ、これはサガシリーズ全般に言えることなんですが、攻略情報をすべて頭に詰め込んでからが本番なんですよね。ゲーム開始前にある程度プレイスタイルとルートを決めておき、計画的にストーリーを進めていく。そのうえでプレイ中の予期せぬ事態にその場その場で臨機応変に対応していく。今思ったんですが、サガって一人旅の長期旅行と似ているような気がします。ゲームをプレイすることそのものが一種の冒険なのかもしれません。人間はサガを通じて成長していくんです。私も昔はホーリーオーダー男やイーストガードなどを好んで使っていましたが、今は見事に全員女性パーティーです(何の話?)。

ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン

初プレイ

ごめんなさいね、前置きが長くなって! そんなこんなで、サガシリーズどころか最新ゲームそのものからすっかり離れていた私でしたが、ネットでリベサガの動画を見た瞬間、どういうわけか無性に遊んでみたくなりました。聖剣3のリメイクのときにもこんな感情は抱かなかったのですが、不思議ですね。たぶんホーリーオーダー女がかわいかったからでしょうね。そう! やっぱりね! 何だかんだ言ってキャラはかわいいほうがいいんですよ!(ミンサガももっと頭身が高かったら……)

ただ、正直なことを言うと、体験版をプレイした直後はすっかり意気消沈していました……。というのも、久しぶりの3Dゲームだったからか、最初のダンジョンで完全に3D酔いしてしまったんですよね。ほら、昔の3DRPGってフィールドマップ以外はほとんど固定カメラだったじゃないですか。でも、今作では上下左右に頻繁に視点移動をして、アイテムを見つけたり敵から逃げたりする必要があるんですよ。「最近のゲーム、右スティックこんなに使うんだ!?」ってびっくりしましたもん。PS1の時代は右スティックなんて一回も使ったことないですよ!(一回もは言い過ぎかも……)

けれどまあ、この点に関しては製品版を始めてすぐに慣れてしまいました。このゲームでは、アイテムが落ちている場所やマップの出口、イベントが起こる場所まですべて光やマークでプレイヤーに示してくれるので、そもそも何もない場所を調べる必要なんてないんですよね。最悪、マップだけ見てれば酔うこともありません。リベサガでは何よりもこの「親切さ」に感動させられましたね。どこに行って何をやるべきか、もう全部教えてくれます。それでも面白いんです!! ここにびっくり。ゲーム体験とはなんぞやって考えさせられました。深い……。

戦闘システム

私は根っからのサガユーザーなので、何の迷いもなく難易度は「オリジナル」を選ばせていただきました。そして、再戦クジンシーで全滅……!! まあ、これはクジンシーの剣や魔力ボールを優先して破壊すればいいだけの話だったのですが、そもそも攻撃対象として選択できることに気づいていませんでした。全体的に戦闘の戦略性は増し増しになっていてやりごたえがありましたね。オリジナル版をプレイした経験も多少は活かせたのではないかと思います。

ただ、実を言うと、ターン制や連携の仕組み、地相、状態異常などについて完璧に理解したのは終盤になってからでした💦 途中まで昔のFFと同じATBみたいなものだと思ってましたからね。敵の弱点を突くと連携ゲージが伸びるというのにも気づかなかったし、3連携、4連携の条件も分かりませんでした。本来私は割とプレイ前にマニュアルを読むほうなのですが、これがゲーム内のチュートリアルとなると途端に読むのが面倒くさくなってしまうんですよね……(そもそも存在に気づいてなかったのかも)。なので、攻略サイト様には大変お世話になりました。やっぱりブラウザだと読みやすいです。

リベサガでは画面の上部に敵味方の行動順が常に表示されているので、じっくり考えながら戦略的に戦闘を進めることができます。近年のRPGの戦闘にはアクション要素やオート戦闘が織り込まれることが多いですが、個人的には一人一人に指示を出すコマンド選択式のほうが好きなので、このシステムは非常に面白かったです。バリア→デバフ→攻撃→回復という黄金パターンも簡単に組め、格上の敵相手にも作戦勝ちできるようになりました。陣形や装備の自由度も高いです。もちろん、これだけ種類が多いと有用なものとそうでないものが出てきますが、1周目ならば何を使っても何とかなると思います。根性で。

キャラクター

はい、これが私の初期メンと最終メンバーです。……えっ、みんなこうなるよね? 特にお気に入りなのは、帝国鍛冶職人、ホーリーオーダー女、忍者、踊り子、帝国軽装歩兵女、海女、イーリスあたりですね。女性キャラの場合、術 or 小剣/弓ポジションはどうしても奪い合いになってしまうので、入れたくとも入れられないキャラが多数出てしまい悩みました……。逆に、貴重な力自慢の帝国鍛冶職人や忍者は絶対に外せない存在になりましたね。特に帝国鍛冶職人、いいよ!

「勝つまで殴れば負けません!」

うん、そうだね! 彼女は新キャラですが、リメイク版になってどのキャラもとても魅力的になったと思います。私は格ゲーでも何でもそうなんですが、好きなキャラをとことん使うタイプなので、キャラクターに思い入れを持てるかどうかは非常に重要な要素なんですよね。その点リベサガは100点ですわよ。アビリティによって個性も出ましたし。まあ、海女がもうちょっと力が強くて槍の閃き適性があればと思わなくも……というか槍……。

ストーリー

リメイクといってもストーリーはほとんどオリジナル版と同じです。もともとサガシリーズは設定の割にストーリーがあっさりしているので、ここはこれでOKです! 追加セリフてんこ盛りでテンポ悪くなっちゃったら元も子もないですからね。その中でも唯一、七英雄の過去に関するストーリーは大幅に追加されています。スーファミ時代はスービエが喋ってるところなんて一回も見たことなかったので新鮮でした。クジンシーとボクオーンもイケメンにしてもらってさぞ喜んでいることでしょう。個人的にはもっと闇堕ちの過程をじっくりと描いてほしかったところではありますが、ロックブーケがかわいかったのでどうでもよくなりました。

ところで、何よりも一番感動したのは、すべてのイベントシーンを好きなタイミングでスキップできることです。シーンを制作されたスタッフや声を入れてくださった声優の方々には申し訳ないのですが、やはりサガはテンポが命なので、こうして好きな時にイベントやセリフを飛ばせるのは本当の本当にありがたかったですね。今思えば、私が3DRPGから遠ざかってしまったのも長いイベントシーンを強制されるのが辛かったからかもしれません。あと、好きな場所に移動できるファストトラベルも最高ですね! 街の探索などはさすがに時間がかかって辛いところもありましたが、全体的なテンポに関してはおおむね満足しております。たとえ3Dのゲームでも工夫次第で何とかなるものなんですね。

不満点

全身鎧……かな?💧 Switch版はロードがちょっと長いかも……。あと、ダッシュは基本「オート」に設定していたのですが、ダンジョン内では助走なしでダッシュジャンプしなければならない場面も多く、その度に設定画面から「トグル」に切り替えていました。なので、基本オートでボタンを押したときは強制ダッシュになる——とかだったら理想でしたね。初期設定のプッシュは……あれ、無理でしょう💦

総評

神ゲーです。私は基本的に原作原理主義者で「オリジナルに優るものなし」という考えが強いのですが、リベサガは史上最高のリメイク作品だと思います。むしろサガシリーズを知らない人にこそ遊んでほしいですね。東に進むも南に進むも自由です。好きなキャラ、好きな武器、好きな陣形を使って自分だけのSa・Gaを作ってください。さあさあ、早くみんなでカンバーランドを滅亡させよう!


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