「寝ぐせ」の造形美

中学、高校となると見た目に気を使い出してくる。
眉毛を整えたり、制服をあえて乱し、流行の感じにしたり。。

そんな中、特に気を使い出してくるもの、といえば
「髪のセット」だ。

学校に行くと、朝からしっかりちゃんとセットをしてくる人がいる。
しかし慣れていないのか、あまりキマっているような人はあまりいない。

だが、一際目立つほどイケてるセットしてる友人がいた。

いつもは大したことないのに、
今日は髪の毛の全方位キマっている。

あまりにイケていたので、

「どうやってセットしたの？」と聞いてみた。

すると
「いや、これは単なる寝ぐせなんよ。。。」

とのこと。

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テレビである業界の「匠」について紹介していた。

「匠」は言う。
「心は邪念」だと。

それをしている、頑張って完成させようとしていると考えている段階では
「匠」ではないし、完成した作品もそれ止まり。

そのこと以外は何も考えず、「無」となって出来上がるものは
素晴らしく、圧倒させる作品が出来上がる、とのことだった。

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彼は朝起きて時間があると
髪のセットをしてくる、とのこと。

だが我々は知っているのだが、
その時は大したことない。

しかし、たまに彼のセットの仕様が際立ってカッコいい時がある。

そう言う時に
「今日どのくらい時間かけたの？」と聞くと

返ってくる言葉は

「いや、これは単なる寝ぐせなんよ。。。」

であった。

寝ることにより、「無心」になる。

それにより生まれる造形品。

彼の寝ぐせを持って

匠の言葉と芸術について理解をしたのだった。

ここで筆を置く。

Keitaro.