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とどまることを知らない研究開発が、環境を守り 人の命を守る



木造建築の難点を克服する「腐らない木材」が脱炭素に向けた森林活用の潮流のなかで注目を集めている


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(157)

<九州木材工業株式会社>
 1930年創業で福岡県筑後市に本社を置き、「産・官・学」での共同研究で開発した「エコアコールウッド」の製造販売を行う、資本金4956万円、従業員数182名 売上高約28億円(2022年12月期)の建築資材製造メーカーだ。

エコアコールウッドは、同社が製造している保存処理木材で、木材の短所である割れや腐れを抑制した新時代の材料で、「低分子フェノール樹脂保存処理木材」と言い、水中においても非常に高い耐久性を持ち、木材の劣化による割れを防ぎ、長年に渡って「木」の美しい外観を保ち続け、さらに無毒性で、焼却しても有毒ガスの発生がなく、灰中にも有毒物質は残存しない。
 環境性能に優れた木材であると評価され、神社、仏閣、城などの日本国有の建築物や文化遺産の木質材料として、空港施設、美術館、体育館、学校、幼稚園、老人ホーム、大型ビルのカーテンウォールやルーパーなどの木質材料として、デッキ材、ポーチ柱、土台、柱、格子、外壁材、付梁、付柱、破風板、軒天などの住宅部材の材料として、さらには木製ガードレール、木製グレーチング、木くい、人工漁礁など土木部材の材料として、公共から民間まで、あらゆる場面で利用されている。

デッキ材、外壁材
木製ガードレール

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★ 創業者の角佐次郎氏は、九州電力の前身である各電炉会社からの要請を受け、九州で初めて加圧式防腐防蟻処理電柱(木柱)の生産工場を設立し、その後も木材防腐防蟻剤の改良開発を続けていたが、昭和59年、しろあり予防駆除事業を開始し、保存処理製材防腐・防蟻JAS認定工場となるなど研究開発によるマーケット開発にも余念がない。平成8年には国産材である杉やヒノキの有効利用の促進と、日本の森林保護のために、産官学の共同開発がスタートし、平成11年にエコアコール注入新工場を完成させ、本格的な生産体制を整えた。

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◆ エコアコールウッドは、10年間の実績を評価され、「木材保存技術奨励賞」を受賞し、国宝「金沢城」や世界遺産「厳島神社」などの重要な建造物で採用され、その耐久性と安全性が評価されている。また、土木用材としての製品化も進めており、指導標や案内板などが製造販売され、「エコアコールウッド」の開発を通じて、「木の持つ可能性」を追求し続けている。

厳島神社
金沢城

❤ さて、つい先日(2023年12月5日)同社は湿気に強い「燃えない木材」を開発したと発表した。

「不燃木(フネギ)」

従来の不燃木材は空気中の水分により薬剤がにじみ出し、結晶化して美観を損ねるといった問題があったが、薬剤の配合を工夫して克服した。すでに受注生産を始めており、2024年春から一般販売に乗り出す。主力の「腐らない木材」とあわせ、10年後に年30億円の売り上げをめざす。
開発した燃えない木材は「不燃木(フネギ)」の名称で内装用として販売する。国から20分間熱しても燃えない「不燃材料」の認定を受け、9月に受注生産を開始した。すでに福岡県八女市が建設中の市役所新庁舎に採用され、24年3〜4月をめどに規格品を売り出す予定だ。

日本経済新聞 2023年12月5日
フネギを採用した建設中の福岡県八女市が建設中の市役所新庁舎イメージ図

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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎九州木材工業株式会社 コーポレートサイト
https://www.kyumoku.co.jp/
◎エコアコールウッドについて
https://www.kyumoku.co.jp/ecoaccord.html
◎国内最高品質の不燃木材「不燃木(フネギ)」を官・民で開発!
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/press-release/funegi.html

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