加藤訓子プロデュース メタクセナキス

日時:2024年8月24日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
会場:13:30
開演:14:00
終演:16:20

打楽器:加藤訓子
能舞:中所宜夫*
作曲:ヤニス・クセナキス

プレイアデス演奏者
・篠崎陽子
・濱中陽香
・東廉悟
・戸崎可梨
・古屋千尋
・細野幸一
・横内奏
・青柳はる夏
・悪原至
・斎藤綾乃
・三神絵里子
・西崎彩衣

~ロビーコンサート~
・オコ

打楽器:濱中陽香、悪原至、斎藤綾乃

【曲目】
・ルボンa *
・ルボンb *

—休憩20分—

・プレイアデス
 Ⅰ.Metaux(総合)
 Ⅱ.Claviers(金属)
 Ⅲ.Melanges(鍵盤)
 Ⅳ.Peaux(太鼓)
 Ⅰ.Metaux - mixtures(総合)

—休憩20分—

・プサッファ *

加藤訓子さんは、愛知県豊橋市出身の打楽器奏者。クセナキスをはじめ数々の現代曲の打楽器作品を演奏、収録されている方です。
若手打楽器奏者を応援するプロジェクト「inc.」を設立し、2016年から「プレイアデス」を恒久的な課題とし、勉強会などを繰り返し舞台に立ち続けました。海外遠征にも趣き、第19回ルーマニア国際音楽コンクールにてグランプリも受賞されました。

さて、今回はクセナキスプログラム! 
完売御礼とまではいかなかったものの、99%の席が埋まったのは凄いです。老若男女問わず様々な年代のお客様がいらっしゃったのは、能楽師である中所宜夫さんが出演される影響もあったのかなと感じます。
ロビーコンサートでは、オコが演奏されました。恥ずかしながら、本作品を知ったのは本公演でした。
3台のジャンベを使用した作品で、民族的な作風・・ではあるものの、クセナキスが綿密に計算された感覚で創られた音楽ではないなと感じた次第でした。こういう作品も書かれているのか知れて嬉しかったです。

ルボンaとbで幕開けです。CDやラジオで様々な演奏を拝聴してきましたが、中所宜夫さんの能舞もあり、今まで味わったことがない演奏でした。
クセナキスは生涯「能」に憧れていたんですね。プログラムを拝読して初めて知りました。
特に、プサッファは能の影響を受けているなぁと感じました。間の取り方、次に向かう”気”が能の雰囲気を醸し出しているのかなと。

そして、打楽器作品の金字塔であるプレイアデス。打楽器奏者なら憧れの作品でしょうか。本作品が実演で鑑賞出来たことは幸せでした。2楽章の「Claviers」の響きが印象的でした。

全作品終了後、加藤さんと中所さんのお話。
中所さんが、多重録音された加藤訓子さんのアルバムを拝聴した時「この人変態だな」と仰っていました(笑)
若手打楽器奏者を応援するプロジェクト「inc.」は、東京都内だけでも毎年100名近くの打楽器奏者が音大を卒業されるので、演奏の機会をということで立ち上げられており、後進の指導も熱心な方です。
(加藤さんも中所さんも”先生”と呼ばれるのは好まないそうです)

クセナキスプログラムが鑑賞出来たことは残りの人生であと何回経験出来るか分からない。貴重な公演をして下さり、感謝の念に絶えません。

ですが、これで終わりではありません。9月13日(金)と14日(土)に
愛知県芸術劇場 小ホールにて加藤訓子さんの公演があります。
https://www.aac.pref.aichi.jp/search-event/playinfo.php?no=4120240000000247
今度は、スティーブ・ライヒプログラムです。14日(土)のチケットは確保済み。楽しみです。


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