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初学者向けのオフショアゲーム-016【魚をバラす原因】

どうもこんにちわ。魚をバラす原因について考えてみました。

まずはかけてから魚がバレてしまう原因をいくつか列挙してみましょう

1.ロッドが折れる
2.リールが壊れる
3.フックが曲がる・折れる
4.ラインブレイク
5.その他

この4つではないでしょうか。自分が経験したことがあるのは3と4です。

それぞれみてみましょう。

1.ロッドが折れてバラした

これ、たまに見ますが、というか友人がやらかしたのを2回見ましたが、両方ともなんだかんだでキャッチしていました。なのでバラしてはいないのですね。

しかもうち1回は折れたというか、パックロッドだったため、ティップセクションが抜けた事故。それでもリールファイトでキャッチしてました。そのうえキャッチしたのはルアーマンのアコガレ、GTですw

2.リールが壊れてバラした

2はさすがに見たことも聞いたこともありません。ハンドルが折れるとか、ギアが潰れて空回りして巻けなくなった、とかでしょうか。ベイトならレベルワインダーが壊れるとかもあるかもしれません。

が、壊れても手釣りでキャッチできそうな気がします。というのが実際に手釣りの現場に遭遇したことがあるからです。奄美で友人がバショウカジキをスレがかりさせてしまった時、最後の方は船長たちがPEを手繰って寄せてました。初めて見た時は驚きましたが、あまりの大物が掛かりロッドやリールがワークしない時はフツーに用いられる手法みたいですね。

九州で市原隼人さんがこぶりなヒラマサを手釣りで釣りまくってました。

以上より、タックルが壊れても魚は獲れるは獲れると思います。前置き長くなりましたが、問題は以下です。

3.フックが曲がったあるいは折れてバラした

3のフック問題ですが、曲がる分には獲れる可能性はありますが、折れてしまえばもうダメです。カルティバのSTシリーズは折れないで曲がる性質の作りなようです。曲がったけどキャッチできたことはあります。

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サメに齧られたけどフックを曲げてキャッチ。63kg。

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腹のフックの一本、おかしな方向に曲がってますよね。

ただ、素材や製法によってはあっさり折れます。実際何度か折れてバレました。こればっかりは「安心なのを使ってね」としか言えず、曲がるか折れるかは、よほど細軸とか小さいものを使わない限りは発生しないと思います。ただ、釣れる魚が大きい場合に、掛けてフックアウトした後や根掛かりを外した後は曲がっていないか都度確認するのがベターです。

ですので、これはロッドやリールよりは多発するかもしれませんが、よっぽど弱いフックでない限りはレアケースかと思います。

そしてようやく本題で4です。魚がばれてしまう原因のかなりの割合はラインブレイクではないでしょうか。PEラインを使用する場合ラインブレイクの原因は幾つかあると思います。詳細みていきましょう。

4.ラインブレイク

状況としては以下かと思います。

4-1.本線切れ
4-2.ノット付近切れ
4-3.リーダーおよびルアーとの結束部分切れ

これらについて見ていきます。

4-1.本線切れ
キャスティングゲームではスイングスピードが速い人がよく本線切れを起こしてる肌感覚があります。ヒュンッ→ブチッ、みたいな感じ。

といっても思い当たるのが3人しかいないのでレアケースかもしれませんが。。。フルスイングして切れたり、高切れする場合の原因を考えると以下かと思います。

a.ノットの結束部分がガイドに干渉して切れてしまう
b.使用中にダメージが入っていた等、不可抗力とメンテナンス不足
c.初期不良

a.はリーダーを短くする、長くするで解消されるかと思います。

b.はスピニングであれば指でラインをひっかけてキャストするかと思いますが、そこにダメージが入っていた、あるいはルアーを引いてる間になんらかのダメージがどこかに入っていた、もしくは、これはレアだと思いますが、ガイドのリングの内側にキズが入っていてキャストのたびにラインにダメージが加えられた、あたりでしょうか。

また、エアノットが出来ているまま使ってるとふとした拍子であっさり切れます。ここの問題は定期的にラインの状態を観測することで解決できると思います。

それともう一点、スプールへのラインの巻きつけが甘いと発生するトラブルがあります。「ドラグが滑る」とよく相談を受ける釣具屋さんは「それは巻きつけが甘くてドラグがきちんと効いていないせい」と主張されます。

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一見、普通に巻いてありますが、まぁまぁふかふかな状態です。これをきっちりテンションをかけて巻いた場合は以下です。

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巻きつけが甘々だと、ラインが伸びつつドラグも出るので滑っているような状態になると思います。その状態でドラグを締め込んだりすればトラブルになりますし、ライン間に隙間があればラインが引っ張られた際に急なテンションがかかりスプール内での高切れなどが発生すると思います。

c.はメーカーに相談しましょう。キャスティングのみならず、ジギングでもありえない高切れが発生する時があります。一度、初回使用のラインが60mくらい出したところでスプール部分で切れる事故がありました。その話をフィッシングショーでメーカーの方にしたところ、「送ってくれたら新品に交換します」と言ってくれたことがありました。これを読んでいる方で、初期不良の高切れが発生したらメーカーに相談してみましょう。ジグは戻ってきませんが。。。

4-2.ノット付近切れ

これですね、初心者の最大の難関とも言っていい部分ですね。ぼくはもともとバスしかやらなかったので、リーダーという概念を知らない原始人のような釣り人でした。そしてバスをやっている時もPEは使っていましたが、フックに直結しておりました。今になって思えばよく切れなかったな。。。と思います。

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人生初の50upもPE直結でキャッチ。真似しないでくださいね。

この経験もあって天狗になっていたのでしょうか、当初は「なんでリーダーいるの?めんどくさくね?」と本気で思っていました。リーダーの必要性を上手な人に聞いてもなんかもやもやした回答しか得られなかった覚えもあります。が、リーダーの必要性を改めて列挙してみます。

・リーダーなしだと本線が切れる

おや、一個だけか。。。w

が、まぁ切れますよね。テンションがかかっている状態であればラインが隣の人とクロスしたりとかちょっと何かにぶつかったり、取り込みの際のショックだけでも切れます。この前切れました。キャスト時も切れます。

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PEはこういう構造です。構成する繊維はとても細いので、鋭利なものには無力。加えて、じわっと引っ張る力はびっくりするくらい強靭ですが、瞬間的な力にも無力です。4本撚りの細糸なんぞびっくりするくらいあっさり切れる時があります。

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こういう口の構造の魚であればもうダメでしょうね。まぁ、このレベルだとどんなに太いリーダー使っても切れるか切れないかは運次第な気もしますが。。。

ですので、ラインに何かが接触する際に、ここでは魚の口が多いと思いますが、できる限りPEが接触するのを避けたほうがよく、ゆえにリーダーは必要なのですね。

魚を引っこ抜く際も、リーダーを持って引っこ抜けば大抵外れませんが、本線を持って引っこ抜くと結構切れます。

以上より、リーダーが必要なのはご理解いただけたかと思いますが、ではどうやってリーダーを本線に接続するか、これが問題ですよね。ここが初心者にとってはとても高くめんどくさいけれど登りやすい壁ですね。ぼくもそうでした。では少し詳しく解説します。

ノットですが、いくつか種類があります。代表的なのはFGとPRです。

僕はFGノットしか組めませんが、PRもできたほうがいいのでしょうね。PRのほうが強いそうな。

ちなみに上記、フックは曲がったけれどキャッチできたキハダはFGノットでした。ただ、一回こっきりですので、どんな魚でもFGでいいよ、とは言い難いですが、10kgくらいまでの魚であればFGで十分な気もします。

そして高くめんどくさい壁として初心者の前に屹立しているのが、ノットを組むまでの慣れ、なんですよね。同船者の誰かは大抵出来ますから、誰かにやってもらうのもその場凌ぎとしてはいいのでしょうが、自分で組めるようになっておいたほうがいいと思います。ですので、ノッターは必要経費として考え買っちゃいましょう、持っていない人は。

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第一精工のノットアシストです。3,000円前後で買えると思います。壊れないものなので中古でもいいと思います。タックルベリーとかで売ってそうじゃないですか?

慣れれば数分で組めるようになります。問題はこれを現場に忘れた場合や現場で特殊事情により破損した場合が一つ、もう一つが組み方にコツがあることです。

(ここから:ノットアシスト2.0を使う前提です)

FGノットの工程は、1)PEをリーダーに巻きつける工程、2)PEとリーダーを同時に巻きつける工程、3)エンドノットにわかれますが、1)で失敗するケースがあります。

1)では最終的にこうなってるとOKです。

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締め込みが甘いと以下のようになります。

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ノットアシストを使って組む場合の要注意点です。また、1)の編み込みですが、こうした状態で行います。

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この際、リール側のリーダーをPEのリール側とルアー側と交互に編み込むのですが、片側だけで巻きつけても巻けるには巻けますが強度はありません。ごく稀にこうしたことをしてしまっている方がいるようなのでここも注意かもしれません。

(ここまで)

もう一つ、忘れた場合。器具を使うと便利ですが、慣れれば手編みで十分かもです。

こっちのほうが簡単かもしれませんね。。。

いずれにしろ慣れです、慣れ。慣れてしまいさえすればどってことありません。

ノットが組めるようになり、強度が安定してくればトラブルはキャッチ率は大きく上がると思いますので慣れましょう。

4-3.リーダー切れ、リーダーとルアーとの結束部分切れ

もう一つのトラブル要因です。まずリーダーですが、ナイロンとフロロがあります。

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こんな感じ。個人的にはタチウオとかクエとか牙系の魚でスパッと切っていくターゲット以外はナイロンの方がトラブルが少ない気がしています。フロロリーダーは削げるように弱っていくので、釣るたびに消耗がないか確認した方が良いと思います。ザラついてたら切って結束し直しましょう。リーダーが足りなくなる前に再度ノットを組んでおきましょう。

一方、ナイロンは伸びるものの、伸びきってしまうと強度が落ちるのである程度使ったらリーダーを組み直す必要があると思います。一長一短ですね。

次に結束部分ですが、リーダーはルアーに直結か、溶接などのスプリットリング以外のリングに結束するのが大事です。

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こうなってしまうことがあるためです。スナップやスイベルは大丈夫なものが多いです。

また、接続方法はクリンチが簡単ですが、万難を廃して結束するのであれば漁師結びやパロマーノット等、リングに二本リーダーがかかるシステムが良いと思います。

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どっちが強いかは明らかですね。ダブルクリンチ等にして、端線を4-6回ハーフピッチでリーダーに巻きつけておけば万全。二本かける場合の注意点はかかる部分が交差しないことと、本線と端線を均等の力で締め込むことです。

また、ここでの最大の注意点はリングへの締め込みです。締め込みが甘いとここから切れます。ですので、こうした器具を使って締め込むのがよいと思います。

特に、太いリーダーだと必須かと思います。が、高いんですよね。。。そしてこれ以外に用途が無いという。。。なので、こうした締め込みにはS字フックを使う等工夫すれば良いと思います。

5.その他

限定されますが、ドラグも一因になると思います。

強くかけすぎていてラインブレイクする場合と、がばがばすぎてバレる場合。後者はフッキングしていないケースも多いので「かけてから」という点では漏れるかもしれません。これに加え、やりとりの途中でのドラグテンションのかけ方の失敗も発生します。

基本、やりとりの最中でのドラグテンションの変更で気をつける点は、衝撃を与えないこと、です。特に緩くする場合、急にテンションが抜けるのでフックアウトしやすいです。要注意ですね。


終わりに

とりあえずバレるシステムについてある程度網羅できたと思います。あとは釣るだけですね。

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