釣行記-151【トラ刈りおじさん】
おつかれ。
はじめに
最近「ドライブ・マイ・カー」って映画が騒ぎになってますね。観てないんですが、原作は読みました。村上春樹さんです。「蛍」とか「沈黙」とか最高ですね。
「蛍」も名文だと思うのですが、自分的に暗唱出来るくらいに読み返したのが夏目漱石の「草枕」です。智に働けば角が立つ、ですね。やぁ無情、やぁ無常、ですね。
情に棹さすことなくやってきたいんですが、まぁこの渡世なんで、そうもいかず、それよりもまずこの都政をどうにかして欲しい。
そんなわけで、さっさと引きこもりたいんですが、難しいわけですな。なので仁義のために人付き合いしてるんですが、たまにマジキチにぶつかりません?
以前は価値観をやたら押し付けてくるマジキチおじさんとよく遭遇しました。最近みませんね。ていうかわしがおっさんになったからでしょうけどね。
が、今度は歳下で結構なキチガイが出てきてる気がします。ついこの間も、2015年以来の超大型新星なマジキチを発見してしまい、ワクワクしつつもハラハラしてましてなんかイライラしてくるわけで、しゃーないので釣りでもしましょうか。
準備について
アマダイらしいです。ていうか、わしが指定したんじゃけどね。ジギングとタイラバでがんばるか、と。
今回、ていうか、今年は寅年なのでトラっぽいのを準備しておいたんですよね。
アマダイの水深は概ね100mくらいなので、まぁ少し重い気もしますけどまぁいいんじゃないですか。どうせ釣れないだろうし。
そんなわけでゴーします。
つりについて
今回、初の共同釣行となる若者2名と、一緒に釣りするのは2回目の若者の計4名での釣行です。うち2人はエサでやるみたい。明らかにエサの方が釣れると思います。
で、始めますが案の定、心中も海中も静寂に支配される時間が過ぎていきます。
2回目の若者、エサでやってるからか文庫本より小さいガンゾウヒラメとか小魚(雑魚)をぽちぽち釣りますが、ルアーチームはさっぱりです。
が、そんな沈黙を打ち破るのはいつもわしです。
ここまで3時間。3時間かけてエソです。3時間、タイラバやらジグやら使いましたがエソです。手を替え品を替えてエソです。なんなんですか、これは。
でもまぁ、エソ釣れたんでよかったよね、と言い聞かせます。それを自慰というか鼓舞というかは、自分次第だとは思うんですが、まぁ「あーあ」感はあるわけっすよ。
「あーあ」感を抱えたまま、エソが釣れた1/4ピッチでねとねとジグを踊らせてますと再びバイト。そんなに重量感はありませんがごいごい引きます。いつも忘れがちなドラグの締め込みも今回はバッチリ。なのに時折、カリカリとドラグも鳴ります。なんだろうなぁ、と思いつつ水面まで引き上げますと、ボール状の白っぽいオブジェクトです。
なに?ぶい?
こいつぁめでたいぜ!干支に因んだ名前の魚が釣れるとめでたい、と思いましたが、冷静に考えるとネズミゴチとかウシノシタはめでたいのか?
他、干支に因んだ名前の魚は、ウサギアイナメ、タツノオトシゴ、ヘビギンポ、ウマヅラハギ、ヒツジダイ、イヌカサゴ、あたりでしょうか。
サル、イノシシは類する魚を見つけられず。でも、「カサゴ」って名前のつく魚としては「タカサゴヒメジ」もありなので、タカサゴヒメジパターンで名前に「サル」が入ってる魚もいそうな気もします。
あと酉に関してはオオミズナギドリとかでいいですよね。
こう見てくると、トラ、というのは威勢がいい感じがしますし「トラ」が名前につく魚も、トラウツボ、トラザメ、トラギス等、なんかいいですよね。いいのか?
小躍りしながらタイガーを見つめます。計測もします。
おや?このシルエット、かつこの柄は。。。
バルサ50ですね。50を買った頃から美容院に行かなくなり、基本、己でバリカンを使い整髪してますが、結構な頻度でトラ刈りになります。
後ろ指刺されながらトラ刈りで過ごしてきた長い夜たちがここで虎狩りを出来た肥やしになっているんでしょうね。今年もトラ刈り継続で頑張ります!
この1匹でだいぶ気分もアガりまして、やる気が復活です。なので、折角ですし用意してきた例のジグを使ってみようかと思い立ちます。
これですね。
おや?まさか。。。くるまに忘れてきてました。仕方ないので四代目太閤さんで継続します。
サバまつり
サバまつりが始まります。着底しないし、前後のアシストも食うし、やられたい放題です。
ただ、サバ煙幕を回避出来て着底しても釣れないんですよね。そうなるとサバの甘美な誘惑が襲いかかってきます。
「ほら、もう15m上げてごらん。居るよ。そう、その辺。その辺でジャークしてごらん。怖くないって。大丈夫だから。みんなやってるから。ほら、そっと。。。」
みたいな声が、多分、心の声が、詭弁だらけの詐欺師みたいな心の声がどこからともなく聞こえてくるんです。
何か辛いことがあった時、心の目を伏せて、心の声に耳を閉ざして、無我夢中でことに挑むのもいいと思います。迷わないメンタルの強さ。欲しいです。
でも、そうしているといつか心は何も見なくなるし、何も言わなくなると思うんですよ。なにより自分自身が感じなくなると思うのですよね。
なので聞こえたとおりにちょっとやってみます。
「はい、どうぞ、70m」と言われジグを投下、ふと気がつくとラインが止まり「いやに浅いな」と思ったら釣れてるとかそんな感じです。
まぁ、釣れないよりはいいんだけどねぇ。。と思ってたらサバゾーンから脱出のようで、再び静寂を取り戻します。すると、心は何も見つけられず、喋ろうともしなくなりました。
祭りの後
静寂の中、危機感を感じます。アマダイ釣れてねーな、と。すると同行者の方、ジグにエダスをつけ、ジグヘッドワームを漂わせる作戦に出ます。容赦ないですね。
仕方ねーな、おれもやるか。。。と、こちらはより精度を上げるためにてんびんにOVO220gをつけて引きずることにします。
だよね。。。逃してあけだところ、大きめのジグのようにヒラヒラ漂いながら帰宅されました。
と、いったところで納竿でした。ちょっと納棺されたいですね。
まとめ
・釣果的になにか新しい発見があったとかはなかった釣行でした。残念だね。
・でも楽しかったからいいよね。
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