久しぶりに恋してます
久しぶりに目からハートがどんどん溢れています♡
先日、今年の観劇初め。ミュージカル『フランケンシュタイン』(日生劇場)でした。
韓国で驚異的な人気とのこの作品、韓国ミュージカルで、ゴシックホラーでって、どんなかなと期待半分怖いもの半分で劇場に向かいました。おそらく『モーツァルト』初演ぶりの中川晃教くんことアッキーが、フランケンシュタイン役とのことで、そちらも久しぶりの再会(?)でドキドキ。
19世紀。死者を蘇らせる研究を続けるビクター・フランケンシュタインと、医師アンリ・デュプレは戦場で出会い、固い友情で結ばれる。戦争終結で実験材料の死体が見つからなくなったことから、葬儀屋と交渉するも、いろいろな手違いで葬儀屋を殺してしまうビクター。アンリは、この研究を続けられるのは君だけだといい、罪をかぶってギロチンにかけられてしまう。
アンリを蘇らせようとするビクター。しかし、生まれたのはアンリの記憶を持たない“怪物”だった。彼は自分を創造したビクターを恨み、復讐に走る……。
正直、こんなに後味の悪い作品は久しぶりでした。誰も救われない、誰も生き残らない。しかも、韓国ドラマで見る、交通事故シーンで鮮血ベットリ的なグロテスクなシーンあり、怪物や女の子虐待シーンもリアルすぎて吐き気が。
しかも、『ジキルとハイド』に似ている演出がチラホラみえたり、あ、これは『エリザベート』、これは『レミゼラブル』みたいなシーンがあちこち。男スター2人にヒロイン1人、男女組になって舞踏会で踊って正面向いて歌ってって、まるきり宝塚じゃん。
あちゃーっと思いつつ、ちょっと懐かしい雰囲気のメロディの音楽もけっこう安心感あり、でも高低激しく変化する戦慄にどきっとしつつ、ドロドロのストーリー展開についつい身を乗り出してしまう。しかも毎場面盛り上がりが作られていて、もうこれは冬ソナとかチャングムとか見ているようなスリルが……。
と、飽きることなく観ていたわけですが、その中でも、その日のアンリ役加藤和樹くんの冷たいでも瞳の奥にある暖かい光と、怪物になってからほぼ腹出しなその美しい姿(写真参照ー。東宝演劇部のFacebookアルバムからお借りしました)に、テンションうなぎ登り。美しい!美しすぎる! 歌声も太すぎず細すぎずしっとりして、とにかく私の好みど真ん中。高音はちょっと不安だけどでも許せる範囲。
15年以上前、『レミゼラブル』で岡幸二郎アンジョルラスに出会った時の衝撃、デビュー作『エリザベート』東宝初演で井上芳雄くんと出会った時の衝撃が、また私にやってきてしまった……。これはやばい。たぶん放っておいたら完全に追っかけしてしまう。きゃーーー!
まあ、現実問題、そんな時間もヒマもないわけで、アルバムなどを聞きつつニヤニヤするのが関の山なわけで。彼が出るミュージカルだけはチェックしよう、で我慢します。
そうそう、久しぶりにみたアッキー、歌も演技も情感と腹黒さ(そういう役だから)にあふれ、ますます素敵な役者さんになられていて、とっても嬉しかった!
『フランケンシュタイン』オススメです。