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【No.98】自民党総裁選: 報じられない巨悪犯罪:ODAの裏金作りの手口を暴露 


 貴公開メール140には多くの情報が詰まり、興味深く読み進めたが、三つの「裏口上場」の記事に続く十回の「裏金アラカルト」の連載は、初めて読んだせいもあり、ODAの裏金作りの手口として、参考になる情報が満載だった。そこで、「裏口上場」に関係する落合莞爾についての考察は、紙面の都合で次回に改めて論じることで、今回はODA問題を山根治ブログの記事に順じ、以下に引用する形で論じる点を諒承されたい。

 このところ防衛省をめぐる疑惑が取り沙汰され、なんともにぎやかなことです。いつものように、その筋から小間切れに情報がリークされ、その挙句、守屋武昌氏という一人の前事務次官が、その妻と共に収賄罪で逮捕されました。検察が描いているストーリーが政治家にまで及ぶかどうかについて各マスコミの憶測記事が乱れ飛んでいますが、仮にそこまで及んだにしても氷山の一角が明らかになるだけではないかと思われます。

 年間4兆8千億円という防衛予算のうち武器・航空機・艦船などの調達費9千億円を含む、防衛装備品の調達額は2兆円。その70%が随意契約であったと言われています。競争入札でさえ、怪しげな天の声が発せられたり、談合がなされたりして、少なからぬ税金が闇から闇へと消えているのですから、随意契約であれば推して知るべし、その上に国防機密という錦の御旗があるのですから、まさに何でもありの世界が展開されたと考えても、おかしくありません。

 山田洋行という商社がアメリカのメーカーからの請求書を改竄(かいざん)して水増ししたとされている件についても、果して、さほど大きくない防衛商社である山田洋行が勝手にできることでしょうか。石破茂防衛大臣にいたっては詐欺にあたるのではないかとまで言っていますが、一方の当事者である防衛省が本当に騙されていたのでしょうか。江戸時代のナントカ代官のような顔をした石破氏が渋面を作って、「詐欺罪の構成要件にあたるかどうか検討しなければいけない」などとしたり顔をしてコメントするのを、白々しい思いで見ているのは私だけでしょうか。野党などの外野席に対しては防衛機密を盾にして取引の詳細を隠蔽することもできるでしょうが、防衛省は当事者ですからその内容を当然のことながら知悉していますし、長年国防関連を一手に扱っている役所ですから、報道されているような水増し請求が見破れないはずがありません。メーカーの請求書が改竄されていたとされているのであれば、メーカーに確認すれば直ちに分かることですし、あるいはまた、確認するまでもなく、長年の間防衛という専門分野で仕事をしている訳ですから、直観的に分かるはずです。
 
 このように考えてきますと、このたび明らかにされた山田洋行の「不正請求事件」は、双方の当事者が不正の事実を十分に知った上で仕組まれたものではないかと考えたくもなります。かつて山田洋行が同じような水増し請求をして発覚したものの、取引停止というような行政処分がなされずに、不問に付された事実があるのは、もっぱら守屋氏が握りつぶしたのではないかとされているようですが、真実は、一方の当事者である山田洋行だけを処分することができなかったからではないでしょうか。このたびも、元次官であった守屋氏だけが悪者にされているようですが、いくら次官とはいえ一人でできることではありません。背後に複数の政治家を含むフィクサーがうごめいている組織的なものが存在するのではないかと思われます。

 守屋氏に対する、ゴルフ接待とか料亭接待、金銭、ゴルフセットなどの贈り物、あるいは、十数人の政治家に対する、山田洋行の献金リストなどがスキャンダラスに取り上げられています。これらのものは、それなりに問題があるかもしれませんが、それらは仮に表沙汰になったとしても、2人か3人がトカゲのシッポ切りに会うだけのことで、実際には防衛予算の規模から考えて桁違いの闇の金が動いている可能性があります。たとえば上記の調達費2兆円のうちの70%(1兆4千億円)の随意契約があるとして、その1%は140億円、5%は700億円です。契約額の1%から5%位までのものですと、もっともらしい契約書を作り上げてどのような形ででも裏金を創り出すことは可能です。裏金を捻出するインチキ手法については、具体的な方法が10でも20でも直ちに思い浮かびます。(「裏金について -1 」を参照) 私には、武器供給元であるアメリカ側も深く関与し、日米双方の政治家を含むフィクサーが舞台回しをして、官民一体となって日本の税金の収奪を狙った構図が様々に思い浮かんでくるのです。

裏金アラカルト1((全文は以下のリンク))


   昭和から平成に変わる頃ですから、今から20年ほど前のことです。ODA(Official Development Assistance。政府開発援助)の利権に関わっている人物との出会いがありました。私と同年輩のO.H.氏です。 O.H.氏。昭和16年岡山県生まれ。大学卒業後、日本古来のある武道の普及・指導のために、海外青年協力隊の一員として中近東へ。武道を通じて現地の上流階級(王族)との親交が生じたり、現地の女性と結婚したりしたことから現地に腰を落ちつけることを決意。武道の指導を続ける一方でいくつかの事業を手がける。そのかたわら、日本からのODA事業にもかかわり始め、フィクサーとしても活躍。
 O.H.氏との出会いは、世界の各地に秀れた人脈を持っているB氏からの依頼がきっかけでした。

 『雲をつかむような大きな話を持ってきた人物がいるが、自分には判断できかねるので、一度会って真偽のほどを確かめてくれないか。』というものでした。
 私は生まれつき好奇心が人一倍強い方ですので、二つ返事で引き受けました。もちろん会計士の業務としてではありません。ただ、生の情報に直接触れることは、間接的にではありますが、本来の業務に裨益(ひえき。役に立つことです)するところが大きいために、興味のおもむくままに調査を進めることにしたのです。
 B氏からの話は、多額の税金が発展途上国に向けてバラまかれ、何かと問題となっていたODAの利権にからむもので、しかも少なからぬ裏金がからんでいるようでした。このような裏金についてはマスコミで折にふれて話題になることはあるのですが、ほとんどが伝聞によるいいかげんなものです。取引の具体的な事例に基づくものはほとんどないと言ってもいいでしょう。大半が闇から闇へと消えていく世界だからです。
 ODAの実態が何なのか、実際の金の流れを追うことができるのではないか、私はじっくりと腰をすえて取り組むことにしました。
 私がこれまで出会った裏金の話の中で、スケールとして最も大きなものは、いわゆるM資金です。(「裏金について -2 」を参照)

 開業してから30年の間に、いくつかのバリエーションをもったM資金話に直接触れたのは4回。その全てがそれぞれ異なる知人からの確認依頼によるものでした。最低でも百億円単位、大きいものでは2兆円というものがありました。戦後の日本を復興させるためにアメリカ駐留軍がひそかに残しておいたお金であるとか、戦時中に供出されたダイヤモンドとか金などの隠匿物資に基づくお金であるとか、あるいは、歴代の自民党政権がひそかに貯めこんでいる秘密のお金であるとか、そのバリエーションは様々でした。私が出会った4つともインチキ話でしたが、もっともらしい筋書きに加えて、それなりの書類が用意されている巧妙な詐欺話でした。

 M資金詐欺は決して過去の話ではありません。つい最近も、知人のオーナー経営者にM資金類似の話が持ち込まれ、私に相談があったばかりなのです。もちろん私は具体的な事例を示した上で、そのようにウマそうな話には乗らないようにアドバイスしたのは言うまでもありません。現在でも少なからぬ数の詐欺師が、怪しげな話を持ち歩いているんですね。

裏金アラカルト2(以下のリンク)

 アラブの地で、武道家として特異な人生を歩んでいたO.H.氏。この人物が持ち込んだ話は次のようなものでした。

 1.総額450億円のプラント建設事業(ある物資の年間100万トンの生産能力を持ったプラント)。

 2.450億円のうち、

  1.375億円は日本政府負担(円借款375億円)。
     

裏金アラカルト3(全文は以下のリンク)

これに続く記述の内容は、公開メール136において、山根さんが暴露しているので、同じ内容を記述する代わりに、それを解説した私の記事が、コメントメール96にあるから、その解説を参照して頂きたい。また、O.H.氏とあるのは岡本秀樹で、彼は空手道場の師範であると同時に、利権漁りのフィクサーとして、取引に関係すると共に、小池百合子のパートナーとして、カイロで空手雑誌を出していた。

    山根さんは公認会計士だけあり、記録をしっかり残しているし、緻密な分析をしているので、ODA資金が如何に中抜きされ、政治家やフィクサーの袖の下として、配分されたかを腑分けしている。しかも、会社の公用便箋を用いて、責任者の署名がしてある文書まで周到に確保しているので、嘘だと言い逃れができず、この文書はワイロの存在に関し、それを実証する証拠になっている。

(中略・・・・) O.H.氏はこのプラント事業に関して、受入国の首脳の意向を受けて、日本側とツメの交渉を行っていました。いわば秘密代理人といった役回りです。この人物の報酬は、上記6.の1%(3億7,500万円)。ダミーとなる小さな会社(O.H.氏が社長の現地法人)が受入の契約当事者となり、大手商社から支払われるというのです。 ところが、契約の最終局面で、受入国の首脳から、少なからぬ額のリベートが要求されており、その一部をあらかじめ支払わなければ契約にまでこぎつけないということでした。その金策のために私の知人に話があり、更にはこの知人から私に話の真偽のほどを確かめて欲しい旨の依頼があったのです。 O.H.氏との面談によって、話の大筋は分かりましたので、一つずつ確認することにしました。 O.H.氏が私に示したのは一通の覚え書でした。プラント契約の当事者である大手商社が、日本の小さな商社(仮にX社とします)に宛てたものです。大手商社の正式な用箋を用いて、英語で書かれていました。「××プラントの件」 貴社(X社のことです)の推挙により、我社(大手商社のことです)は、標記のプラント・プロジェクトにつき、下記の会社と100万トンの生産能力を有する××工場建設プロジェクト(場所、××××)に関してエイジェント契約を結んだ。 ○○貿易株式会社(O.H.氏が社長の現地法人です)…このような書き出しで始まっている覚え書は、○○貿易株式会社に、エイジェント報酬として(as the remuneration for their agency activities)、契約価格の1パーセント(an amount equivalent to 1 percent(1%) of contract price)を支払う旨が明記されていました。この文書のサインは、この大手商社の重機部部長(General Manager, Heavy Machinery Dept.)のM.H.氏。この文書に加えて、同様の内容のより詳しい覚え書がO.H.氏から提示されました。これは、それより5日前に作成されたもので、サインは部長ではなく部長の代りに(on behalf of M.H. General Manager, Heavy Machinery Dept.)次長(Assistant General Manager)がしていました。 私は覚え書の真偽を確認するために、実際に覚え書を作成したこの大手商社の部長もしくは次長との面会をO.H.氏に求めたのです。

裏金アラカルト3(全文は以下のリンク)

数日後、O.H.氏は私を伴ってこの大手商社の本社に行き、責任者に会わせてくれました。応接室で待つことしばし、現われたのは部長ではなく次長でした。名刺交換して、この人物が覚え書を作成した当事者であることが分かりましたので、私は単刀直入に、2通の覚え書のコピーを示して、文書の確認を求めました。 O.H.氏が来訪の趣旨を告げていなかったからでしょうか、私が覚え書のコピーをテーブルに置いて次長氏に示したところ、それまでのにこやかな応対が急変し、次長氏の顔がこわばり、落ち着きがなくなりました。周章狼狽(しゅうしょうろうばい)とまではいかなくとも、明らかにそれに近い反応でした。多分に機密を要する取引であることは分かってはいたのですが、それにしても次長氏の慌てぶりにはびっくりしてしまいました。大口のODAがらみの取引で、エージェント(仲介者)がいたとしても何ら不思議ではありませんし、更には、その報酬として契約額の1%が支払われるというのも決しておかしなことではないはずです。それなのに何故、そんなに取り乱しているのか、世界をマタにかけて熾烈な交渉を繰り広げている、日本を代表する商社の責任者が何故そんなにもうろたえているのか、なんとも奇妙な光景でした。 私は、2通の覚え書について、いくつか質問をしたのですが、この商社マンは不用意に余計なことは一切話さない、といった態度に終止していました。 しかし、次のような事実を確かめることができましたので、私の面会の目的は達せられました。+O.H.氏の会社とのエージェント契約を確認した大手商社の覚え書は真正なものであること。+数年前から中近東のある国でODAにからむプラント事業が計画され、契約の締結が大詰めにきていること。 大手商社のプロジェクト責任者に会った翌日、私は念の為に一つの確認作業をしています。責任者として出てきた人物が、本当に間違いのないものであるかどうかのチェックです。名刺を偽造することなど簡単なことですし、大手の会社の応接間を借用し、本人になりすましている可能性があるからです。念を入れるに越したことはありません。 大学の同窓会名簿を調べたところ、この大手商社には数百人の同窓生が在職していました。私はその中から面識のある一人に連絡をとり、次の3つの点についての確認を依頼しました。+会社に重機部(Heavy Machinery Dept.)があるかどうか。+現在の重機部の部長は、M.H.氏であるかどうか。+昨日、次長のY.A.氏は会社の本社応接室で、山根治という人物に会ったかどうか。 友人に電話で確認依頼をしてから、10分も経たないうちに、早速返事がきました。3つとも事実であるというのですが、その友人は更につけ加えて私に問い質してきました。『山根は一体、次長に何を言いにきたのか。突然、会計士の肩書きを持ったのが現われたのでびっくりしたと言っている。何か問題でもあって調査に来たのではないかとえらく心配していたよ。』 前の日、次長に会ったときの異様な反応から大体の察しはついていたのですが、友人からの情報が加わることによって、私の推測は確信に近いものとなりました。このODA取引には表に出せない裏があるに違いない、ということです。この上は直接エージェント役のO.H.氏本人に何としてでも問い質し、確認しなければならない。改めて、O.H.氏に連絡をとり、会うことにしたのは言うまでもありません。

裏金アラカルト4(全文は以下のリンク)

    フィクサーであるO.H.氏が渋々ながら重い口を開いて明らかにしたのは、次のようなことでした。「大手商社が受けとるコミッションは5%、そのうち、自分の会社(現地のダミー法人のことです)が1%、別の会社(日本のダミー法人のことです)が1%だ。これは表向きのもので、この他に実は裏のコミッションがある。 この裏のコミッションは10%、これは両国(日本と中近東のODAの相手国)の“天の声”に渡すことになっている。その内訳は、相手国の天の声に6%、日本の天の声に4%だ。」

金額的に言えば次のようになります。
+表のコミッション。円借款375億円の5%、18億7,500万円。
++大手商社の取り分は3%、11億2,500万円。
++日本のダミー法人の取り分は1%、3億7,500万円。
++現地のダミー法人の取り分は1%、3億7,500万円。
+裏のコミッション。円借款375億円の10%、37億5,000万円。
++現地の“天の声”へ。6%、22億5,000万円。
++日本の“天の声”へ。4%、15億円。
 私は、O.H.氏に対して“天の声”とは誰のことか問いただしてみたのですが、相手国の要人、日本の要人としか答は返ってきませんでした。更には、最も興味があった、裏金の実際の流れ、つまり、誰がどのようにして10%の裏金を工面して、どのようにして“天の声”に首尾よく届けるのかについても尋ねてみたのですが、頑として教えてはくれませんでした。私には捜査の権限があるわけではありませんし、また、知人からの依頼も、ODA話の真偽ということでしたから、それ以上立ち入ることは控えることにいたしました。 ただ一つだけどうしても気になっていたことがありましたので、カマをかけて聴き出すことにしました。

「あなたの報酬は表向き1%の3億7,500万円ということだが、この他にも取り分があるのではないか。」 私から思いもかけなかった質問が飛び出してきたので驚いたからでしょうか、ギョッとした顔付をしながら、何故、そんなことをきくのかと反論してきましたので、私が疑問に思うに至った理由を話すことにしました。

「あなたは武道家として現地に根づき、現地の王族に武道を指導することによって、彼らと家族的な付き合いをするに至ったといっている。つまり、あなたは指導者であって、彼らとの関係では必ずしも従属的な立場ではない。しかも、このODAは、豊かになった日本が発展途上国を支援するという大義名分を持っているために、彼らの国としては近代的なプラント設備をわずかな負担で取得することができるという、タナボタ式のものだ。しかも、その日本との橋渡しをあなたがやっている。彼らの役割はあなたの働きに比べればわずかなものだ。
 このような状況のもとで、1%といっても金額的には3億7,500万円と少なからぬものではあるが、その6倍もの金がヌレ手に粟の形で現地の要人に渡るというのが今一つ私には分かりづらい。
 更には、彼らからかなりの前金を要求されているということで、それを立て替えるあなたには相当以上のリスクがある。このようなことを考え合せると、あなたが1%だけのコミッションで眼の色をかえて走り回っているのがどうしても腑に落ちない。」しばしの沈黙の後、実は、といってこのフィクサーが声をひそめて明らかにしたのは、日本の要人への4%はそのまま要人に流れるが、現地の要人分の6%については、半分の3%は自分がもらうことになっているというものでした。

裏金アラカルト5(全文は以下のリンク)

 以上をまとめてみますと、この450億円のODAのコミッションは、表が、18億7,500万円

裏が、37億5,000万円となり、合わせて、56億2,500万円という、トンデモない金額になります。

裏金アラカルト6

これに続く記述の内容は、コメント・メール(96)のコピーと同じで、内容を詳述する代わりに、コピーを貼り付けておくから、(96)の解説を参照して頂きたい。

(中略) 上の内訳を見て分かることは、日本の要人が5%で一番多くの分け前を取り、O.H.氏が4%でそれに次ぎます。二者を合わせますと9%となり、コミッション全体(15%)の、実に6割を占めることになります。お金というものは正直なもので、この事実は、ODAにからむ怪しげな儲け話を組み立てて主導しているのは政治家とおぼしき日本の要人であり、その手足として動き回っているのが、フィクサーであるO.H.氏であることを示唆(しさ)しています。 この表・裏合わせて56億2,500万円のコミッションは一体どうやって工面するのでしょうか。裏の10%、37億5,000万円はもちろんのこと、表の5%、18億7,500万円でさえ、国のODA予算の中には報酬(コミッション)という形で明示されてはいないはずです。つまり、形の上では、国は一切関与しない、プラント納入メーカーと取り扱い商社との話し合いということになっているのではないか。 ODAの場合は、経済援助ということだけでなく、相手国の意向という建前もありますので、納入メーカーを決めるのに競争入札の方式ではなく、随意契約の方式でなされているものと思われます。つまり、フィクサーとタッグマッチを組んでいる商社が納入メーカーを自由に選択できるのではないかということです。 日本における一般の経済社会では、取引をする場合に随意契約でなされることが多いのですが、仲介者に支払われるコミッションは取引当事者の利益の範囲内で自(おの)ずと決ってくるものです。 ところが、政治がからみ公金がからんできますと様相は一変するようです。政治家とか役人が公金にからむ取引を仲介して手数料(ワイロということです)を受けとることは禁じられていますので、いきおい、ウラにもぐることになります。 仕事が欲しい業者と、お金が欲しい政治家とか役人。しかも公金はどのように使おうとも自分達の腹を痛めることはありません。政・官・業(政治家と役人と業者)の、利益で結ばれた癒着のトライアングルによって、まさにやりたい放題。チェック機能は建前だけのもので無いに等しいのです。このたび、事務方トップの不祥事の反省からでしょうか、防衛省は不正防止検討委員会なるものを立ち上げたそうです。不祥事のたびに、各省庁とも、もっともらしい対策が考えられているのですが、実効性のあるものに出会ったことがありません。本気で不正を防止する気がないのに加えて、現実を知らない、名ばかりの学識経験者が絵に画いたモチを作り上げているからでしょうか。社会正義の最後の砦とされてきた検察官までが、志を失った他の役人達と同じレベルに堕しているのは、最近多くなった検察内部からの告発によっても明らかになっています。検察の幹部であった三井環氏のケースとか、最近では田中森一氏のケースが注目されるところです。 本筋に立ち返りますと、公的資金がからみ政治家がからんできますと、ほぼ必然的に言えることは、政治家達に支払われる手数料は、メーカーが自らの利益を削ってまですることはないということです。つまり、本来の納入価額に手数料分だけ上乗せするという訳です。ましてやウラ金が要求される場合には、ウラ金のコストは実際の支払額の二倍以上と考えられますので、この450億円のプラントを納入するメーカーは、実際の負担額である56億2,500万円を大幅に超える100億円前後の金額を納入金額に上乗せしていることが考えられます。

裏金アラカルト6(全文は以下のリンク)


納入価額に100億円を上乗せすること、― 昨今防衛省がらみの不正事件で話題になっている、防衛商社の山田洋行による水増し請求と同じような構図です。防衛省の場合は、アメリカのメーカーからの請求書を商社である山田洋行が改竄(かいざん)したといわれていますが、このODA案件でも、日本のプラントメーカーもしくは大手商社の段階で積算の水増しがなされているものと思われます。特殊なプラントであり、しかもODAがらみの随意契約となればもっともらしい見積りの積算など朝メシ前、どのようにでも細工できるでしょう。

このような水増し請求は、公金を騙し盗ることを意味します。言い換えれば税金ドロボーということです。政治家とおぼしき『日本の要人』が、相手国の要人と親密な武道家をエージェントという名のフィクサーに仕立て上げ、日本の国庫から金をかすめとるという図式です。日本国内で公共工事のピンはねをやっている政治家と変わるところがありません。ちなみに、公共工事を受注する際に一部の政治家に仲介手数料(ワイロということです)が手渡されるのは公然の秘密のようなものですが、これについても公共工事を受注しようとするゼネコンが自らの利益を削ってまでワイロを工面しているのではない、ということです。自分達の利益はしっかりと確保した上で、ワイロ部分を水増ししているだけなのです。
 形の上では入札方式を採用していても、単なるカモフラージュであることが多く、役所側が作成した入札予定価額は事前に業者側に筒抜けになっていますし、研究会と称したりする“談合”が跡を絶たないのです。このところ談合の摘発が続いているようですが、氷山の一角、どこ吹く風といったところです。ことに最近は公共工事の絶対量が削られていますので、ワイロを生業(なりわい)としている政治家への謝礼の率が、従来の3%から5%へと引き上げられたというウラミ節が不況にあえぐ業者から漏れてくるのも、利権構造がしっかりと温存されている証(あかし)です。
 このような、談合-ワイロという公金の収奪構造は果していつまで続くのでしょうか。

 ODAの場合は、日本国内での「談合-ワイロ」というピンハネの構図に較べて海外がからむだけにやや複雑になります。別の見方をいたしますと、エージェント料(ワイロということです)を受け取るのに、海外との取引がからんでいますので国内取引と較べて露見して摘発されるリスクは格段に小さくなるはずです。 ワイロを受け取る政治家としては、安全性の高いウマ味のある案件という訳です。いま取り上げているケースについて言えば、プラントメーカーにしても、大手商社にしても、国内・国外を含めて、それぞれ数百社の子会社とか関係会社を持っていますので、いくつかの会社にキャッチボールのようなことをさせたりすれば、ウラ金工作など頭を悩ませるほどのことではありません。いくつかに分割して通常の取引の中にブチ込んでしまえば、公認会計士の監査はもちろんのこと、強制力をもっている国税の調査においても、こと細かな内部告発でもない限り、ウラ金の実態が表沙汰になることはまずないでしょう。ましてや、経済事件についての捜査能力が決定的に欠けている検察にいたっては、海外取引自体、理解することさえできないかもしれません。たとえて言えば、小学生に大学の入試問題をやらせるようなものでしょうか。しかも、その小学生としての検察官が余りデキの良くないコドモであったとすれば、振り回される国民としたらたまったものではありませんね。

裏金アラカルト7(全文は以下のリンク)


「友人の友人はアルカイダ」と発言して物議をかもしたのは、法務大臣の鳩山邦夫氏でした。全世界がテロに対して極端に神経質になっていることに加えて、大臣という要職にある人物の発言でしたから騒ぎが大きくなったのでしょうが、よく考えてみますと、ことさら騒ぎ立てるほどのことではありません。日本の国会議員であれば、ほとんどの人達が「友人の友人がアルカイダ」と言ってもおかしくないからです。
 鳩山氏が記者からの詰問(きつもん)に対して、「事実を言って何が悪いのか」と、憮然(ぶぜん)としていましたが、たしかに「友人の友人はアルカイダ」というのは、ごく一般的な事実にすぎないのです。

 何故か?よく、「友人を次々と辿っていくと、7人くらいで、全世界の60億人の人に辿りつける」ということが言われています。これはごく初歩的な算数の問題で、一つの事実と考えていいでしょう。
 アルカイダについては、もちろん一人ではないのですから、友人の輪がもっと縮まります。仮に、イスラムの人達、10数億人、少なく見積もって10億人のうちの0.01%、つまり10,000人に一人が、アルカイダもしくはいつでもアルカイダになる予備軍であると仮定いたしますと、その数は少なくとも10億人×0.01%で、10万人ということになります。
 この10万人のうちの一人に行き着くのには、単純計算をしてみても、一般の人でさえ3人ほどの友人の輪でつながります。つまり、「友人の友人の友人がアルカイダ」ということです。
 鳩山氏のような国会議員であれば、私達一般国民とくらべて、知人の数はケタ違いに多いはずです。従って、友人の輪が1つ減り、3つから2つになって、「友人の友人がアルカイダ」となるのは単なる算数的な帰結に過ぎないのです。 ただ、言わずもがなの発言であったのは、一年前の柳沢元厚生大臣の「女性は産む機械」発言と同様でしょうか。

 閑話休題(かんわきゅうだい。話を本筋に戻す、というほどの意味です)。
 フィクサーであるO.H.氏が持ち込んだODA話の真偽を確認するために、私はODA案件のチェックと並行して、O.H.氏なる人物が中近東の地で実際に何をやっているのか、現地でどのように評価されているのか調べています。身元調査ということです。
 このとき私は、友人の輪を活用しました。「友人の友人の友人」、つまり直接の友人から数えて3人目の友人が現地にいましたので詳細なレポートを送ってくれました。この人物とは面識があるわけではありませんが、信頼の輪がつながっていく限り、情報の信頼性が崩れることはありません。 日本人でなく、どの国の人であろうとも、その人物に行き着くのに、私の場合には同じように3人の友人の輪で足りるようです。私の直接の友人はさほど数が多い訳ではありませんが、単なる利害関係だけではなく、お互いの信頼が基本になっていますので、いざという時に強力な情報ネットワークとして機能してくれます。

裏金アラカルト8(全文は以下のリンク) 


フィクサーであるO.H.氏についての詳しい情報を寄せてくれたのは、異国で仕事をしている「友人の友人の友人」でした。私の直接の友人に依頼してから二週間余り過ぎた頃、二枚の用箋にビッシリと書き込まれたO.H.氏の身上書が届きました。複数の現地在住者に聴き取り調査をしたレポートです。19××年9月21日付のもので、ヒルトン・インターナショナル(バーレーン)の用箋に記されたものです。私が友人に依頼したのが、19××年9月8日、実際にレポートを受け取ったのが19××年9月26日ですから、18日ほどかかったことになります。 その内容はおおむね次のようなものでした。

『O.H.氏は16年程前から中近東の各国の軍隊・警察で武道の師範をしている。このような関係から、現在住みついている国の内務省に深く食い込むことができた。 国のコネクションをもとに、その国のスーパーマーケット「○○」を経営したり、ウナギの養殖にも手を出したが、いずれも行きづまり、昨年1月頃、夜逃げ同然で一家が雲隠れした。現地の日本人会の話によると、1年間ほど会費を滞納したので除名扱いにした。しかし、今年の6月に再び日本人会にふらっと現れて、「もう一度日本人会に登録したい」と言ってきたが、まだ会費は払われていないので、保留にしているとのこと。
 人柄は一見朴訥(ぼくとつ)に見えるが、口は上手であり、アイデアマンとの評がなされている一方、かなりの野心家と見る向きもある。大部分の人が言うには、「あの人には関わらない方が良い。周囲が手を焼いている」とのこと。但し、ここの邦人社会は全部で1000人足らずであるため、具体的なことは余り教えてもらえない。おそらく、金銭問題(踏み倒し)ではないか。』 更には、O.H.氏の出身大学である××大学との関連についても記されていました。ちなみに、××大学は、首相経験者である大物政治家がバックにいることで知られている私立大学です。

『O.H.氏は、かつて××大学で内紛が起ったときに逮捕されたことがある。この紛争以来、××大学に関する私学助成金問題が決着していないらしく、××大学は資金繰りにかなり窮している。最近、世界の何ヶ所かに××大学の拠点が作られているが、その裏の目的は、日本から金を送り、ここでクリーンにした形で、Y国の○○銀行を通して、△△経由で資金の還流を図っているのではないかといった話がある。O.H.氏は、大物政治家の意向を受けて、この裏工作にかかわっているようだ。』

友人にO.H.氏の身元調査を依頼する際に、氏名、生年月日、現住所、出身地、出身大学のみを記し、大学の裏金疑惑はもちろんのこと、ODA案件についても全く触れていませんでした。それだけに、現地でささやかれている××大学に関する裏情報までが盛り込まれているのに驚いてしまいました。
 先入観なしで作成された、この生々しいレポートは、O.H.氏がODAという二つの国がからむ国家プロジェクトにかかわるに至った背景を雄弁に語るものとなったのです。

裏金アラカルト9(全文は以下のリンク)

   

知人からの相談は、ODAという海外がらみの話が本当のものであるかどうか、雲をつかむような大きな話が真実のものであるかどうかといったことでした。私としては、ODAについては一般の報道で知っているだけでしたので、具体的にその実態の一端でも分かれば面白いといった軽いノリで引き受けたものです。これまで4回ほど首を突っ込んでいるM資金話とか、三年前にライブドアのインチキに気がつき、かなりの時間をかけてインチキのカラクリを分析したのも同じようなノリからです。生来のヤジ馬根性といったところです。このような興味から取り組んだものは、おおむねインチキであり、詐欺に類するものが多かったというのが実際です。しかし、このODAについては、インチキではなく真実でした。公金にからむウラ金という怪しげな側面があり、これについては別途犯罪の色彩が強いのですが、このODAの話自体は架空のものではなく実態があること、フィクサーであるO.H.氏の話の基本的な筋道には偽りがないことが確認できましたので、「このODA話は真実のものである。」

旨の回答を依頼者にしたのです。身上書に記されたO.H.氏の人物評とか、ウラ金のことについては、もちろん報告していません。これらのことは、このODA話が真実のものであるかどうかを確認するための手段として私が補足的に調べたものであり、敢えて報告する必要はないと考えたからです。

 あれから20年ほど経ちました。完成した450億円のプラントは現在も稼動し、それなりに某国の経済に貢献しているようです。利権をあさる政治家とその手足として動いた複数のフィクサーのもとに流れた少なからぬ裏金は、表沙汰になることはありませんでした。この政治家はその後政界を引退しましたが現在も健在であり、いまだに各方面に対して隠然たる力を持っているようです。お金に執着の強い人物は、それだけ生命力も旺盛なのでしょうね。
 久しぶりに事件ファイルを取り出して、往時の一つの断面を振り返ってみる気になったのは、防衛省の汚職事件がきっかけでした。お金をめぐる悲喜劇は同工異曲、まさに十年一日の如く、手をかえ品をかえて繰り返されています。このところの、ガソリンの暫定税率をめぐる与野党の攻防も、利権をめぐるドタバタ劇以外の何ものでもありません。双方とも国民生活重視といったもっともらしい大義名分を掲げていますが、本当に国民の目線で考えているのでしょうか。それぞれの本音が透けて見えるだけに、白けてしまいます。

発展途上国に支援の手を差しのべるという大義名分のもとになされてきたODAは一皮むけば、相手の国をダシにして一部の政治家とそれを取り巻くダニのようなフィクサーの利権あさりの舞台といってもいいでしょう。ほとんどの場合、日本のメーカーと商社がからんでいますので、国内の公共工事を海外でやっているのと同じことになります。日本は過去、多くの国々に多額の資金を援助という名目で投入してきたにも拘らず、各国からそれにふさわしい感謝が必ずしもなされていないのは、本当の意味で相手国の実情に即した援助をしてこなかったことに加えて、それぞれの国の一部の政治家だけがいい思いをする、ピンハネの構図がそれとなく知られていたからではないでしょうか。>

裏金アラカルト10(全文は以下のリンク)

   これが氷山の一角にしろ、ODA資金を使った裏金作りとして、自民党が長年活用して来た組織犯罪の一部であり、安倍政権の八年間だけでも、安倍は62兆円もODAをバラ撒いてきた。もし、この情報が不正の摘発に役立ち、検察当局の基礎資料として参考になるというのであれば、全文はそれぞれのリンク先で読める。 

    首相以下の自民党員は、首相の安倍の決断により、異国のカルト教団の教義に従い、イブとされた日本が全面的に、アダムの韓国に隷属して、全面奉仕する破廉恥な契約をした。しかも、統一教会と自民党が一体化し選挙協力して、長期政権を維持したことは、2013年6月の参議院選挙の直前に、両組織の幹部が首相応接室で面談していた。 

   そして、自民党は反日邪教に乗っ取られ、日本が叩き売られたことにより、首相であった安倍晋三は、売国奴中の売国奴として、日本を裏切る国賊になり果てた。その事実をサルサ岩淵はTTBチャネルで解説して、U-Tube番組として流しているが、実に興味深い内容だから、参考までにそれを提供するので危機的な状況を把握して欲しい。


自民党の憲法改正案は、統一教会の教義を全面採用し、統一教会のロゴのデザインまでが、自民党の党章に採用され、党員の多くが教祖に忠誠を誓い、日本を邪教に売り渡した。その頭目が安倍晋三で、恥知らずの売国奴だのに、射殺されたことを称賛して、国民の違和感を黙殺し、岸田は売国奴を国葬で飾り、「国賊を国葬にした」のだった。  


自民党総裁を選ぶことで、日本の次期首相になりそうな人選が、賑やかに行われているが、候補者の政治姿勢知るために、裏金問題や統一教会に対し、候補者の態度表明が等閑視されている。パーティー券での裏金作りより、ODAを利用した裏金作りの方が数万倍も悪質な犯罪だのに、この問題が軽視されているというのは、国政にとって由々しいのでないか。

しかも、経験不足で中身のない世襲議員の小泉進次郎が、人気で自民党総裁を狙ったために、それに対抗し高市早苗までも総裁候補として登場し、推薦人の15人が統一教会系の議員だ。こんな獏連女が間違って自民党総裁にでもなれば、国賊の安倍が首相になり売国行為に徹した時代の再来で、日本の運命は地獄に堕ちるだけである。何と情けないことであろうか。


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