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NYM 千賀滉大の一年目を振り返る

お久しぶりです。今回はNYM千賀滉大選手のMLB1年目のシーズンを振り返っていきたいと思います。

29試合(166.1回)
12勝7敗 防御率2.98 202奪三振 
WHIP 1.22  fWAR 4.5

Baseball reference より

福岡ソフトバンクホークスから海外FAでNYMと5年$75Mで晴れてメジャーに移籍した千賀選手ですが、2016年当時LADに所属していた前田健太選手以来日本人8人目のメジャー1年目での二桁勝利を記録し、1年目からオールスター選出、さらには新人王投票2位、サイ・ヤング投票では7位に入るなど素晴らしいシーズンを送りました。

成績以外を見ても、シーズン前から球団のCMに出演したり、アメリカでも伝家の宝刀お化けフォークは健在で、すぐに話題になったりするほど、大きなインパクトを残したことと思います。

起用法としては、基本的には中5日以上空けての起用で、疲労を考慮しかなり余裕をもって投げていましたが、大きな怪我無く一年間ローテを守り抜いたところは評価できる点だと思います。

ただ良い点だけではなく、奪三振能力が高い反面、どうしても四死球率が高くなってしまい、毎回のように走者を抱えての球数が増えたり、フォークが研究されて、あまり振ってもらえず苦しいピッチングが続いたりしたときもあり、来期以降どう改善されていくのか楽しみなところです。

最後にイニングごとのストレート平均球速を見てみましょう。この表は齋藤周さんの著書「野球データでやさしく学べるpython入門」をもとに分析したもので、(これを使いたくてこの記事を書いたまであるんですけど)この表からもわかるように、調子がよく球数を少なく抑えて7回8回まで投げているときは、球速も落ちずに高いパフォーマンスで投げられていますが、基本的には初回から飛ばして球数が100球近くなった5回6回でストレートの球速は落ちているのが分かります。来期は今年よりも中4日の数が増えると予想されますし、長いイニングを投げ切るためにも終盤うまく使えていたカッターなどカウント球の役割が大きくなっていくことだと思います。

今季のNYMは苦戦を強いられ、TDLではエースのシャーザー、バーランダーを放出し、今オフの補強は消極的で勝ち星は伸びにくくなってくると予想されますが、来シーズンは2年連続の200奪三振と180回以上投げることが出来れば御の字だと思うので、チームの柱としてさらなる活躍に期待したいところです。

それではまた。

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