パリーグ3球団投手運用

 昨日に引き続き、今日は個人的に気になったロッテ、オリックス、日本ハムの投手運用について書いていきます。それではどうぞ。

千葉ロッテマリーンズ

先発

ロッテ先発(右の数字は投げ切ることが出来たイニング)

 今回、noteを書くきっかけになったのも実はロッテの運用を調べてみたかったのが一番の要因で、書くことが多くなりそうなので今回は抜粋して書いていこうと思います。

 TJ明けの種市と西野の登板間隔の違いも面白く、ときどき休養を取りながら、ここまでチームトップのイニング数を投げている種市に対し、西野はすべて中7日以上で投げさせているなどの違いがあり面白いところです。

 全体として中6日を減らし、登板の間隔をあけさせて投げさせており、空いた谷間でオープナーや若手にチャンスを与えているといった状況です。

 また一年目から育成計画を立てている佐々木朗希ですが、ここまで平均の投球数は100未満ながら12登板のうち11登板で6回以上を投げ切っており、能力の高さがうかがえます。また登板間隔を空けてはいますが、ここまでチームで一番多く中6日で回っているのが調べてみて意外なところでした。

中継ぎ

ロッテ中継ぎ(右の数字は登板時の点差)

 連投でさえ気を使い、なるべくさせないようにしているロッテですが、その通りここまでリーグ最少の連投数となっています。

 トレード獲得した西村、坂本が結果を残して接戦の場面で重要な役割を担っており、これまでチームを支えていた佐々木千や澤村、唐川、東條らが不調な中で新しい選手たちの台頭により上位に付けています。

 チーム防御率はリーグ5位とここまでよくはないもののペルドモ、益田の勝ちパターンがしっかりしているため取りこぼしがないのかなと思います。

 また、個人的に期待している横山ですが、ビハインドの展開で投げることが多かった中、最近はチーム内の序列も上がっており無理はさせないようにしながらも勝ちパターンでの起用も出てきており、今後のさらなる活躍を期待したいところです。

 ここまで無理させない起用が続いているロッテですが、後半戦に向けて打線が不調な時にいかに投手だけで試合を勝ち切り、失速せずに上位とついていけるかがカギになるところだと思います。

オリックスバファローズ

先発

オリックス先発(右の数字は投げ切ることが出来たイニング)

 エースの山本、宮城は基本的に中6日で回っていますが、山下を間隔を空けてなげさせているため登板に合わせて、山崎福や山岡を中5で使うなど登板に合わせてローテを動かしており、6人で回していた昨年と比べ、やや変則的なローテを取っています。

 田嶋の離脱もあり、もう一枚先発が欲しいところではありますが、ローテの谷間を埋めるために様々な投手を起用しており、ブルペンデーのような起用をしてうまく対応しています。

 後半戦に向けて先発できる選手が出てきて欲しいところではありますが、現状考えにくいため、このままの起用方に落ち着くと思います。

中継ぎ

オリックス中継ぎ(右の数字は登板時の点差)

 オリックスの強みといえば、150キロを常時出すことのできる投手陣が魅力といえますが、基本的には抑えの平野佳を除いて起用を固定せず、勝ち試合でもビハインドでも様々な投手が投げているのが特徴的です。

 これも投げる投手がみな強力なオリックスだからできることであり、強みといっていいでしょう。

 また週6ある試合でなるべく登板数が同じになるような起用の仕方をしており、例えるならブルペンの投手で週3回登板するようにうまくパズルを組み立てるかのような選手起用で、ここまで週4回以上同じ投手が登板したことはなく、これは12球団の中でもオリックスだけとなっています。

 これもオリックスの選手育成のおかげであると思いますが、非常に面白い投手運用となっています。

 また、回跨ぎを多くしているのも特徴的でほぼすべての投手に回跨ぎをさせ、先発の駒不足を上手く補っています。

北海道日本ハムファイターズ

先発

日本ハム先発(右の数字は投げ切ることが出来たイニング)

 加藤貴、上沢、伊藤を長い回まで引っ張っているのが特徴的ですが、特に加藤貴は平均の投球数が100球未満でありながら、リーグトップの113.2イニングを投げており、なおかつ中5日でも投げており、現代のプロ野球のなかでここまで投げれる選手もなかなかいないでしょう。
 
 この強力な3本柱のおかげで先発が7回まで投げ切れれば、中継ぎ一人つなぐだけで抑えの田中正につなぐことが出来、これが中継ぎの防御率が良い一つの要因であると思います。
 
 7回まで引っ張ったことで同点や逆転されるシーンは何度かありましたが、球数がかかっても長い回を投げさせるのは、日本ハムの特徴であり、ほかの先発陣を考えると個人的には非常にいいと思います。

 また北山も三人に迫る成績を残せているのでこれに金村が復帰すればかなり強力な先発陣になるでしょう。

中継ぎ

日本ハム中継ぎ(右の数字は登板時の点差)

 池田、河野らで勝ちパターンを任せられるようになり、シーズン当初は勝ちパターンで主に8回を投げていた宮西が今はビハインドの展開で投げるなど徐々に世代交代が出てきた印象です。

 抑えを田中正で固定できたことにより、ほかの選手の起用法が固定されたところも非常に大きいと思います。

 実績のあるロドリゲスや石川がいなくても20代中盤から後半の選手がブルペンを支えており、トレードの選手を上手く使いながら選手起用している印象です。

 前半戦終了時では厳しい戦いとはなっていますが、投手陣は改善の傾向がありFAやポスティングの兼ね合いはありますが、来年以降とても面白いチームになっていくと思います。

こんな感じでパリーグ3球団の投手運用を終わりたいと思います。

シーズンが終わったら総括も書こうと思っていますので是非そちらもご覧ください。

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