ドラフト考察 阪神編
こんにちは!トンコツです。
今日からCSが開幕しました!今回も前回同様、過去10年の指名傾向や年齢表をもとに阪神タイガースの24年ドラフトの考察を行っていきたいと思います。
1.ドラフトの傾向
指名人数は6人前後で最多指名は8人最少は5人となっています。過去10年のポジション別指名内訳はリーグ平均とほぼ同じで、育成での高卒指名は一度もありません。以前記事にもあったように「高校生の指名の基本は支配下で」を基本線にしており今年も高卒育成の指名はないでしょう。
2020年以降明確に長身選手の指名が減り、毎年指名人数の半分以上が180㎝以上でしたが、2021年以降は185㎝以上の選手は獲得しておらず、かといって低身長の選手を多く指名しているのではなく180㎝近辺の選手を獲得しているのが特徴です。
またこれはたまたまかもしれませんが、早生まれの選手を多く指名する傾向にあります。昨年の下村、椎葉、おととしの井坪、戸井や佐藤輝明も3月生まれと指名人数を考えると比較的早生まれの選手が多いのが印象的です。MLBではスカウティングの段階で早生まれであるかどうかを見ると以前本で読んだことはありますが、阪神スカウトもそこを意識しているのかは分かりませんが興味深いポイントです。
2.補強のポイント
よくネット上で一位は宗山か金丸かと論争を目にすることが多いです。確かに今期の二遊間は阪神のウィークポイントとなっていましたが、来年以降も同じ状況が続くとは考えにくく来年成績が回復することも考えられ、今期の出場機会を増やした小幡や二軍での経験十分な高寺も控えているため無理に宗山に突っ込むのは避けるべきだと私は考えます。一方左腕事情を考えると今年先発でローテを守ったのは大竹のみで、今期思ったような成績を残せなかった伊藤将司と門別をはじめ、高橋も怪我がちなのを無視することはできず、先発を手厚くするためにも金丸はuntouchableな存在であるため競合してでも獲得しに行くべきだと思います。
課題の二遊間はシーズン終盤のファームの起用を見るにセカンド百崎、サード高寺、ショート山田でのスタメンが多いですし来年もこの基本的にこの布陣で行くと思われます。しかし彼らが来年も怪我せず完走できるとは考えにくく、二軍の内野のデプスが非常に薄いことから育成を含めて2人以上できれば3人は獲得したいところです。
二軍では茨木が118.2回で最多。チーム3位のイニングを投げた秋山が引退。来年は昨年ドラ1だった下村がTJから復帰するため投手運用は余裕があり、高卒投手を獲得してじっくり育成できる環境にあるため、球団としても近年、高卒投手が伸び悩んでいることを考えると次のプロスペクトを獲得しておきたいでしょう。
次は捕手。個人的には中川、榮枝、藤田を含めた支配下捕手全員で一軍競争させることが一番ベストだと思うのですが、報道を見る限り即戦力捕手の獲得は確定事項のように思われます。前述したようにここ10年で社会人捕手の指名はありませんが、日本生命の石伊やNTT東日本の野口。大学生では福工大の誉田、共立大の笹原。高卒では箱山、椎木あたりが候補になってくるでしょう。
また来シーズンからファームが鳴尾浜から尼崎に移転となり、育成指名を増やすことが濃厚です。近年は育成でもいい選手は多くおり彼らに打席を与えることも十分考えられます。
3.指名のイメージ
阪神は私の肌感にはなりますが、事前に報道に出てくる選手は指名する傾向にあるのでこの予想もそれをもとにしたものです。
ということで先述した理由を踏まえ、今年のドラフト1位は金丸夢斗。2位、3位は大学生遊撃手の山縣と社会人捕手の石伊。山縣は守備に定評があり今年の中でトップクラス、土の甲子園でも安定し位て守ることが出来るでしょう。石伊も守備型の選手で安定したセカンドスロー、ブロッキングが魅力的、社会人になって打撃が伸びています。1つ先輩の湯浅とは地元の幼なじみで甲子園でバッテリーを組んでいる姿を見てみたいものです。石伊は他球団もマークしているとの報道もあるため2位、3位は入れ替わる可能性もあると思います。
4位、5位は高校生。4位の昆野は180㎝で傾向的にもマッチしているため指名される可能性は高いでしょう。林田は身長はそこまでないものの力強いストレートが魅力の選手で社会人ながら高卒3年目の選手です。近年の社会人組では石黒、富田、藤谷。独立組では石井、湯浅、福永などと阪神は大学を卒業した選手よりも高校を卒業した選手を多く獲得する傾向にあるので林田も候補になってくるでしょう。
次は1位を外したパターン。報道にあったように高卒投手も1位候補に入っているように1位を外した場合は高卒投手に行くでしょう。柴田のほかには佐伯鶴城の狩生、神戸弘陵の村上も名前は上がっていませんがサプライズで指名される可能性も高いと思います。
そして2位は社会人投手の中でも最も評価の高いとされる西濃運輸の吉田。まだ高卒社会人3年目の投手なので1年目からではなく長い目で見ることが大事だと思っていますが、早い段階から活躍していることでしょう。他球団からの評価も高いのでここまで残っている可能性は微妙なところですが残っていれば指名したいところです。
そして6位はヤマハの相羽。補強のポイントの中で遊撃手と上げましたが上位で遊撃手を取れなかった場合、相羽が候補に入ってくると思います。昨年指名漏れしたものの安定した守備と打撃が向上し、U‐23の代表合宿でもホームランを放つなど確実に昨年よりもレベルアップしていることから今年は指名されてもおかしくありません。
社会人多めのピックになっていますが、近年のドラフトの成功からポジション関係なく比較的自由に指名できること、高卒社会人が主なところ、育成指名の人数を増やすことを考えるとそこまで気にすることはないのかと思います。
次は別パターン。今年は宗山、金丸に指名が多く集まると予想されることから競合を避ける球団も出てくると思います。阪神も同様に金丸、宗山が取れれば一番いいですが、そこを避ける可能性もあります。そこでおすすめしたいのが富士大の佐藤。あまり1位で名前が挙がっていない気もしますが、実力は折り紙付き。全国の舞台での実績も十分ですし、スライダーよりもスプリットを武器にしている選手なので今いる左腕と差別化でき、将来はカブスの今永のような選手になりえる選手なので一本釣りできれば大きいと思います。
また5位の誉田は福工大城東出身。守備はまだ課題がありますが、打撃は魅力的で梅野の後輩にもあたるので打撃型の捕手として狙っているでしょう。
4.まとめ
この他にも、報道があったようにくふうハヤテの早川なども育成指名でありそうですし、独立リーグの選手の指名も多いのが特徴的なので徳島ISの中込や加藤響なども候補に入ってくるでしょう。
今年は2位に終わってしまいましたが、ファームを見るとプロスペクトは豊富で来年再びペナントレースを制すため的確な指名をしたいところですね。
*写真はすべて筆者撮影
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