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受取人は誰?本当に大丈夫?

まだ転職する前の話です。

銀行員時代に取引先のお客様が亡くなられた。
設計事務所を経営されていた。

社長は30代で子供はまだ幼かった。
お通夜に参列したのだが…

子供はまだ何もわからないだろう…

多くの参列者だった。
その時に自然に思ったのは、まだ子供もこれからって時に…
ちゃんと、生命保険入っていたんだろうか?…
だった。

普段はおばちゃんからしつこく勧誘されてうんざりしていたのに…

おそらく、誰も口には出さないけど少なからず、生命保険ちゃんと入っていたよね?と思っていたかも知れない。

普段は家計のリストラ候補の一番になる保険。
でも人が亡くなった時には一番に思い出す保険。

これは都民共済、県民共済の内容だ。

仮に30代で子供がまだ小さい家庭では本当に取り敢えずの葬儀関連費用だけになってしまう。

気をつけなければいけないのが生命保険の場合には死亡保険金は指定出来るが、都民共済、県民共済の場合には死亡保険金は
順番があらかじめ決められている事だ。

それを知らないと、契約者が死亡したときに、親族が予定通りにお金を受け取ることができない可能性がある。


家族の中で受取人になる順位が決まっていて、その一番上の人が受け取ります。

配偶者





父母

祖父母

兄弟姉妹

同一世帯ではない子

同一世帯ではない孫

同一世帯ではない父母

同一世帯ではない祖父母

同一世帯ではない兄弟姉妹

同一世帯ではないご加入者の甥姪

つまり、死亡時の共済金を受け取るためには、共済契約した人と受取人の関係を証明する必要があります。

実際に、故人の唯一の子供であることを証明するために、故人が生まれてから死亡するまでの、すべての戸籍謄本が必要となった例もある。

これには、それなりの手間と時間が掛かりますから、共済を葬儀費用を充てるつもりでいると、共済金の支払いが間に合わない可能性があります。

受取人を指定することができない

共済では、受取人の順位が決まっていますから、次のような指定はできません。

「自分の子供ではなく、兄弟姉妹に受け取って欲しい」

「複数いる自分の子供のうち、特定の子供に受け取って欲しい」

「現在同じ世帯にいる子供ではなく、離婚した前妻の子に受け取って欲しい」


いずれの場合も、ルールは絶対で、遺言書で指定しても順位を変えることができません。

例外的に、内縁関係などの場合は、あらかじめ共済の承認を得ておくことで「受取人」となることができます。

特定の誰かにお金を残したいときは「生命保険」を活用する事です。

都民共済や県民共済は、少ない金額で、そこそこの保障が得られる優れたシステムです。

ただし、「生きているうちは本人に、死亡したときは配偶者にお金を渡す」ことが前提のシステムなので、配偶者以外の親族が死亡時の共済金を受け取ろうとすると、二人の関係の証明が必要となります。

つまり、配偶者以外の親族が共済金を受け取ろうとすると、いきなり手間が増えてしまうのです。

そういう場合は、共済金の支払いまでに時間がかかることを想定しておきましょう。

また、受け取りの順位が決まっているので、家族関係が複雑な場合は向いていません。

特に「特定の誰かにお金を残したい」という要望があるときは、生命保険や預金など、他の方法を検討してください。

生命保険の場合は、忘れずに「受取人」として指定しておきましょう。

仮に上記の共済掛け金3000円だけで見れば、生命保険で設計すれば◯千万円と言う保障は確保出来ます。
(医療関連は含まず)

結果論で見れば同じ3000円を払うなら生命保険で保障を確保した方が奥様にとっては安心です。

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