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ハイコンテキストツーリズムの開発
〜シンプルに考えよう〜:〜:〜:〜:〜
テクノロジーや政治の専門知識を省いて誰にでも分かりやすく!
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インバウンドの富裕層に向けたツアーの成功事例。提供側の思惑で企画されたモノではなく、古くからの伝統の重みが海外からこ顧客の心に刺さっているようです。
◆作りモノではない本物のコンテンツ
地方の酒造メーカーが提供する酒造体験ツアーが注目を集めている。狭い部屋や共同トイレと、物理的なラグジュアリー要素は何もないのだが、本物の伝統価値を高額で提供し大きな成功を納めている。
これはハコモノが人を誘致するわけではないという証明にもなるケース。これは極めて正しいアプローチで、価値のあるモノは高価であるべきです。観光地での力車がインバウンド向けコンテンツとして刺さるように、日本の伝統である酒造りを体験できるのであればプライスレス。
ワイン好きな私ですが、仮に十分な資産と時間があればブルゴーニュのワイナリーでのワイン仕込み体験ツアーには投資を惜しまないでしょう。
宿坊というとあまり良い思い出がない。中学生の修学旅行で関西方面を訪問した時に宿坊に泊まったのですが、食事は味気のない精進料理、夜中の見回りにお坊さんがシバキ棒をもって巡回してくる怖い宿でした。
記事で紹介されている高野山の宿坊は高級なスイートルームということでハコモノ要素もありますが、伝統的な庭園や仏教体験ということで文化的なラグジュアリーを提供しています。
◆魅了的なパッケージの開発
まだまだポテンシャルのある日本の飲食品を体験できるツアーはキラーコンテンツになる可能性があります。
例えば発酵食品の文化と言うのは世界中にあるので、近年注目を集める日本の "DASHI(出汁)" や "UMAMI(旨味)" といった切り口で、味噌、醤油、鰹節、昆布などの仕込み体験ツアーは面白いかもしれません。単なる料理体験コンテンツ的なショートなモノでなく、歴史と拘りを体験できるロングコンテンツであれば宿泊と合わせたエクスペリエンスの提供が可能です。
◆個性のない安売りではなく伝統的なコンテンツ
"日本のインバウンドに足りないもの" でも取り上げましたが、海外の富裕層に向けた高額なツーリズムは注目されています。比較的リーズナブルな価格ながら個性のないツアーとの棲み分けは可能であり、日本の新しいツーリズム商品として業界を盛り上げて欲しいものです。