世界から猫が消えたなら/川村元気
世界から猫が消えたなら
著者 川村元気さん
小学館文庫
2012.10月に単行本として発売
その後加筆 文庫化されたようです
ある日、
主人公は余命わずかだと医師に言われた。
絶望に打ちひしがれながら自宅に帰ると
そこには自分と全く同じ顔の
派手なアロハシャツを着た男がいた
彼は自分を悪魔だと言う
命を1日延ばしてやる
代わりにお前の大事な物をひとつ消す
また1日延ばすのなら
またひとつ大事な物と引き換えだ
さあ、何から消す?
この話は『喪失の話』
大切な物がひとつずつなくなっていく
自分のたった1日の命と引き換えに
それは自分が選択したこと
この本、題名からして
最後には猫を無くしてしまう…
と思っていましたが違いました
私は猫が好き
最初は
猫をこの世から消すのだろう
そこ、私はまともに読めるだろうか…
と思っていたので、
違った事にホッとしたのです
でもその続きは、もっと苦しいこと
書いてありました
最後の章と"あとがき"
"解説"と書かれてましたが
そこを読むだけで10日かかりました
数でいうとたった14ページ
そんなに辛いなら読まなきゃいいのに
て思うんですが
何故か最後まで見届けたい気持ち
この本は数年前に映画化されました
観てへんけど。
映画を観て本を読むと
また感想は違うのかもしれません
私は自己啓発本などはあまり読まず
ストーリーのある物を好んで読みます
本を読む時
お話は頭の中で進みます
想像と妄想と私の見解で進みます
なので興味を持った方
ぜひご自分で読んでいただきたい
自分の生き方
何を大切にするのか
どれが自分とっての正解なのか
考えさせられるお話
大切な物を
たった1日の命と引き換えに消す
この文の最初に、主人公のこと
そんなふうに書きました
それは人間らしい行為
否定はできない
私もそうすると思います
『生きたい』
というのは当たり前のこと
大切なものがあればあるほど
生きたいと思う
改めて
『生きる』とは尊い
そんなふうに思いました