なぜ今、組織開発のプロがキャリアデザインに向き合うのか #2 私らしさと目の前の仕事に橋をかけ、その先へ
僕が開発したキャリアデザインプログラムは、三つの物語(ストーリー)で構成されています。それぞれが独自の役割を持ちながら、全体として個人と組織の新しい関係性を紡ぎ出していきます。
◼︎第一話「私のストーリー」
第一話では、現在・過去・未来から私を知る問いに、あえて短い時間で直感をフル活用して答えていきます。これは、論理的な思考よりも潜在意識を含めた深いところにアクセスするためです。
そして、自らの回答を改めて眺めながら、自分が大事にしている要素を探り、私らしさを言葉によって特定していきます。
◼︎第二話「あなたと私のストーリー」
第二話では、第一話で見つけた私らしさ(内的キャリア)を、外的キャリアの最前線にある「目の前の仕事」とリンクさせることを試みます。多くのビジネスパーソンは、仕事に私らしさを持ち込むことなど無理だと思い込んでいます。しかし、この誤解を解くことが重要です。
具体的には、目の前の仕事に私らしさを掛け合わせることで、「誰に何をお届けしているのか」を、新しい視点で捉え直してみます。すると、コトに仕えると書く「仕事」から、自ら為すことを意味する「為事」(シゴト)への転換が生まれます。
為事は、自分の意志や大事にしていることに基づいて行われる活動なので、単なる業務ではなく、自分が本当にやりたいことを反映することになります。
さらに、為事の先には「志事」(これもシゴトと読む)があります。これは、自分自身の使命や社会にもたらされる影響、利益について定めるものです。
この仕事→為事→志事への進化を、僕は「シゴトの三段活用」と呼んでいます。
◼︎第三話「私たちのストーリー」
第三話では、ここまでで作り上げた私ならではのキャリアストーリーを"OnlyOneキャリア"キャンバスとして仕上げ、3人1組になってお互いに語り合い、聴き合います。
語り手と聴き手なら2人でいいはず。なぜ3人なのでしょう?それは秘密です(笑)。もちろん、大きな意味があります!
仲間たちに話すことで、また仲間たちの話から良い意味での違いを感じ取ることで、改めて自分ならではのストーリーの輪郭が明らかになり、この組織における自分自身の役割に気づくことができます。
この一連のプロセスは、その人と仕事、仲間、組織との本来的なつながりを取り戻すきっかけとなります。その意味で、これは新しい形の組織開発手法とも言えるかもしれません。
人と人、人と仕事、人と組織の関係を再構築していくというわけです。
※今後の記事連載
第3回はこの講座がワークしている一番のポイントをお話させていただきます。
【発信中のメディア情報(とんがり研)】
▼メルマガ(ぜひご登録お願いします!)
【とんがりチーム便】という僕が執筆しているメルマガにご登録いただけると、組織・人財開発まわりのとっておき情報を、毎週1便ずつお届けします。
▼note(フォローいただけるとうれしいです!)
▼ホームページ