新人アニメ制作進行に捧ぐ! お前が生き延びるための覚書 ──原画演出あがりの処理──(P9)
【制作進行の業務フロー編】
──原画演出あがりの処理──
①作業して頂いた演出さんに連絡
あがりを回収した旨の連絡
状況の確認(他の仕事の状況など、スケジュール通りに進行できるかを確認)
②素材の制作チェック
素材の確認
演出修正が入っている場合、内容確認。
素材のミス・ヌケがないか(パーツ抜け、素材入れ忘れ、話数や前後カットでの合わせ…)
素材の不備は本来演出がチェックすべきことではあるが、どうしてもミスは発生してしまうものです。
(経験上、5~10カットにひとつくらいは、演出処理的なミスがありました)
終盤の忙しい時にこそ、制作でもミスがないかを丁寧に丁寧にチェックすべき。
後で直す方が数倍たいへんだからです。
もちろん、できればコンテと設定をみながらチェックするべき。
スキャン
スキャン後、ファイル名が間違ってないかどうか、また、大判カットをスキャンした場合などは見切れていないかなど確認。
原画用紙が折れないよう、LOのスキャン時より丁寧にスキャン作業をしよう。
また、スキャンデータを演出あがりの原画データを色指定入れする。
ただ、色指定打ち込み用素材が、原画演出あがりで問題ない場合の話。
動画あがりに色指定を打ち込んでいた時代も昔はあったし、あまりにも時間がない場合はLO作監あがりやLO演出あがりの段階で色指定入れをする必要があるかもしれない。色指定打ち込み用素材として何の素材を入れるかは、状況をみながら色指定さんと相談しよう。
日付の記録
原画演出あがりと作監入れの日付を記録(記録のミスないようダブルチェックするべき)
③作監入れ
作監に素材入れる
状況報告書も併せて入れる(必要な情報は口頭で伝える)
入れた旨を連絡
もし入れに関して説明が必要な場合(演出修正で原画足しをお願いしているなど、本来リテイクになるものが作監さんに任されているなど)は、黙って渡さず、作監に直接渡して説明する。それができない場合は必ずメモを残す。
また、もし優先してチェックしてほしいカットがあれば伝える。
以上。