TONBIYA WORKS

奈良県にある吉野の山で採れた、吉野杉・吉野ヒノキを使った曲げわっぱ、箸や箸置き、枡、ハーバルウォーターなどの木工製品、木から作った日用雑貨を販売しております。 奈良の杉・ヒノキを使って工房でつくる日本の木のプロダクト。いろいろな人との出会いで感じたことを綴っていきたいと思います。

TONBIYA WORKS

奈良県にある吉野の山で採れた、吉野杉・吉野ヒノキを使った曲げわっぱ、箸や箸置き、枡、ハーバルウォーターなどの木工製品、木から作った日用雑貨を販売しております。 奈良の杉・ヒノキを使って工房でつくる日本の木のプロダクト。いろいろな人との出会いで感じたことを綴っていきたいと思います。

最近の記事

商品デザインと背景

日本の家屋にとけ込んだ木工の美 TONBIYA WORKSでは、海外から輸入した商品が安く売られたり、大企業が機械を使って大量生産して販売されたりする状況が、てづくり職人の廃業に影響をあたえていると感じておりました。 平城宮跡などから出土した曲物の井戸枠は1300年前のものであってもその作り方の7~8割は現在手で作っている曲物と変わっていません。それだけこの方法が効率的で理にかなっているから伝統技術として残っているのでしょう。 継承されてきた職人の技術が途絶えてしまうと

    • たまごの話

      吉野のひのきの「たまご」 TONBIYA WORKSのプロダクトは、奈良県吉野地方の木を生かした自然素材で生活に寄り添うものというコンセプトがあります。 吉野地方は、紀伊山地の中でも特に自然豊かな地域として知られています。この地域には、多くの山があり、森林や野生生物など、自然が豊かに残されています。こうした自然の豊かさを守るために、山守と呼ばれる人たちが存在しています。 山守は、山や森林の管理や保護を担当する職業であり、吉野地方には多くの山守が存在します。吉野地方の植林

      • 商品の値段について

        物価の上昇が止まらない 2022年は、世界中で新型コロナウイルスとロシアのウクライナ侵攻の影響による経済的な打撃がありました。この打撃によって、多くの国々で物価が上昇しています。2023年は、原材料価格の上昇が続いています。今後も、エネルギー、金属、農産物などの価格が上昇する可能性が高いです。輸送コストの上昇も影響することが予想されます。 世界中でのインフレーション(物価上昇率)が上昇しています。新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻の影響による景気刺激策や、低金利政

        • 汚れるほど美しい!?

          新しい物、きれいな物ほど価値がある? 今の時代、新しいものやきれいなものを手に入れることが容易になりました。しかし、それらは本当に価値があるのでしょうか? 新しいものやきれいなものは、初めは新鮮で魅力的に見えますが、使っていくうちに傷がついたり、汚れが目立ってきたりします。一方、古くなった木製品は、使い込んでいくうちに、味わい深く美しくなっていくことがあります。つまり、新しいものやきれいなものほど価値があるとは限りません。 使い込むほどに美しくなる木製品 木製品は、木

          「割り箸は悪か?」ものごとの両面を見る

          SDGsとTONBYA WORKS SDGsは、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称です。SDGsは、2015年に国連総会で採択された「2030アジェンダ」の中で、2030年までに達成すべき17の具体的な目標を示したものです。これらの目標は、持続可能な社会、経済、環境を実現するためのグローバルな目標であり、貧困や格差、気候変動、持続可能なエネルギー、健康、教育、ジェンダー平等、平和と正義などを包括しています。SDGsは、

          「割り箸は悪か?」ものごとの両面を見る

          ものづくりの考え方

          なぜ木のプロダクトを作るのか 元々は京都の広告代理店で7年近くカメラマンを務めました。その時の経験は、カタログやデザインなどに役立っています。 その後、老舗の企業に企画開発で転職します。その会社では、全国にある伝統工芸品を百貨店などに卸す仕事をしていました。ターゲット層を決め、地域を調査し、商品を企画して、価格を決めて全国のメーカーに製造してもらい直接購入者に繋いでいきます。 ちょうどネット販売の時代に入り、様々な各社で通信販売が始まったのですが、価格崩壊や上手にマスコミ

          ものづくりの考え方

          曲げわっぱの歴史

          曲げわっぱとは 曲げわっぱというとお弁当箱をイメージする人が多いかと思いますが、わっぱとは車輪など輪の形をしたもののことを指し、曲げ物の通称のことを言います。スギやヒノキなどの生の木の板を特殊な技法で曲げて継ぎ目を山桜の皮で閉じ底をつけた器のことを曲げわっぱと言います。この技法で作られたお櫃や食器などもすべて曲げわっぱなのです。 TONBIYA WORKSでも一番人気が曲げわっぱの「わっぱ」。お弁当箱やお菓子入れ、ちょっとした小物入れなどさまざまな用途でお使いいただけます

          曲げわっぱの歴史

          山とTONBIYA WORKS

          山での出会い 会社員時代に全国の伝統工芸品を百貨店などに卸す老舗企業で企画開発をしていたときに「木製の国産品の浸透性の低さ」に疑問を抱き、林業や製材から消費者に届くまでの流通に課題があることを感じて、木工の世界に飛び込みました。 奈良県の林業の起源は、7世紀飛鳥時代に遡ります。寺院や宮殿などの大規模建築の際に檜などの優良の材木の伐採が進み、明日香地方では、676年に天武天皇より森林を保護するための禁伐令が出されました。 奈良の吉野地方は、足利末期(1500年)ごろに造林

          山とTONBIYA WORKS

          吉野スギのオリジナル祝い枡の話

          TONBIYA WORKSの枡 普段は丸いコップに慣れている私たちが四角の枡で飲むと、口の横からこぼれてしまうことはありませんか? TONBIYA WORKSの枡には口をつける場所が初めから斜めにカットされています。 この角を斜めにカットすることで、口元が小さな方でもこぼれずに飲むことができるので、立派なお召し物をまとうハレの日のイベントでも洋服を汚すこともありません。 この飲み口をつくるアイデアは、お客様と話をしている中で「口からこぼれにくい枡が欲しい」とのことから開発

          吉野スギのオリジナル祝い枡の話

          TONBIYA WORKSの紹介

          会社員時代に感じた「?」 京都の広告代理店にカメラマンとして勤務し、その後、全国の伝統工芸品を百貨店などに卸す老舗企業で企画開発を担当しました。 その中で、「日本の森林面積が多いのに国産材の浸透率の低さはなぜか?」と疑問を抱きました。 調べてみると昨今におけるにはたくさんの課題があることがわかりました。 昭和35年以降輸入材の供給量が増えるにあたって国産材の供給量が減ってきました。国産材売れなくなってしまっていたんです。 木材が売れないということは、林業が経営として成り立

          TONBIYA WORKSの紹介