どんなにクズな元彼にも、消したくない思い出はある
少女漫画を沢山読んだからか、自分の恋愛事情に関して話したい気分になった。
私には、今、とてもとても大切な恋人がいる。その人は替えがきかなくなった存在で、好きを超えるが愛まではまだ早いと言うような、大事な人だ。本当に、よく見つかったと思うし、こんなにありがたいことは無い。
ただ、今の恋人に落ち着くまでは、他の記事で書いたように良くない遊びもしたもんだ。
それでも、唯一ちゃんと健全に出会って付き合って、ちゃんと恋した人がいる。ほとんど初めてできた彼氏。その元彼は、たった3ヶ月で、彼の心離れ、ないし心変わりにより別れてしまったが、私は彼のことも憎みきれないでいる。そりゃあ一時期は、「ちょっと待て??絶対私と次の彼女、期間被ってたよね?おいおい」と呆れていたし、そこに関してはまあ許してないけど。
では、何故か?
それは当時本当に大切に思っていたし、今でも私が大切にする言葉をくれた人間的な魅力も持っていたからだ。
それに、当時その人を好きになった自分のことも否定したくない。
偶然が重なる出会いだった
私と元彼の出会いは、偶然同じ日に、同じ時間、同じ古着屋にいた客同士であった。ただそれだけの事。
当時私はインスタのフォロワーを増やしていたし、古着好きな人とは積極的に繋がりたかった。話したらたまたま同い年だったし、話の内容が面白くて興味が湧いたので、私からインスタ交換を持ちかけた。そんなところ。
あとはまあ、ありがちな流れで。
空いた時間に喋って、会う予定をぽつぽつと立てて、そのプロセスで付き合った感じだ。
忘れられない綺麗な一言
そんなクズな元彼との、綺麗な思い出。今も大事に持っている言葉がある。
真実と挑戦というゲームはご存知だろうか?
趣味が人を知ること、という変な私は、なんでも好きな質問ができるこのゲームにハマった時期があり、その日も好奇心でゲームに誘って付き合ってもらったのだ。
初めは特に差し障りのないライトな質問をしていたが、だんだんと、付き合う上での鍵となるようなことも聞いてみるようになった。
そこで私がこう聞いた。
『私に、これだけは辞めて欲しい、して欲しくない、ってことはある?』
普通はこの質問に対してなら、
・他の男と隠して食事に行ったりしないで
・部屋を汚くすることは嫌だ
とかいう答えが返ってくると思っていた。
なのに彼は、
「自分を嫌いになること。あ、自分ていうのは俺のことじゃなくて、鱗ちゃん自身を、ってことね」と答えたのである。
斜め上からの回答にキョトンとしていると、彼は補足説明をしてくれた。
「俺ね、鱗ちゃんの、壁に当たった時や落ち込んだ時も切り替えて前向きに頑張るところが好きなんだ。とはいえ、時には切り替えるのが難しいこともあると思うんだよ。
けどね、いくら落ち込んでしまってもいいから、最後まで自分のことだけは嫌いにならないで信じてあげて欲しい。自分のことを嫌いになってしまったら、何を信じていいか分からずに上がって来れなくなる。
最後まで自分だけは失わないで。そしたらきっと、また前を向けるよ。」
これは今でも忘れられない。むしろ大切で忘れたくない言葉なのだ。
元彼に今会って、元彼のことが好きか嫌いかと言われたら、すごい嫌いだと答える。
でも、「元彼」という単語が何を指すかは分からないが、元彼の考え方や伝えてくれる言葉は嫌いじゃなかった。
何故なら彼は嘘つきだったが、実際私にかける言葉で、傷つくようなことを言われたことはいちども無かった。
彼が不器用で、それが嘘とわかってしまっていたから傷ついただけで、彼は弱くもあれど根は優しかったのだ。
もし、カッコつけて言っていた言葉で、誰かの受け売りだったとしても。
これは、私の今まで生きてきた時間の中では、その人からしか貰えなかった言葉だ。だから元彼には感謝している。
嫌いだし、全然現状とか近況興味無いけど、
どうかあなたはあなたの形で、今幸せでありますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?