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リモワをたった2分で買わされた話【休日】

こちらが、我が家に来て10年ほど経とうとしているリモワです。
10年もの、の割にはキレイに使えていると思います。

購入当時は、私が30歳前半、くらいですね。

国内、海外、仕事、プライベートな旅行や帰省。
全般的にこちらのリモワ様にはご活躍いただいております。最近はもろもろ理由もあり、遠出をしていないので、使いどころがないんですけど。

こちらは休日の記事ですので、つらつらと書いてみたいと思います。


購入のながれ

先にお伝えしておきますが、もともと買う気は0。でした。

買う気、というか、当時の自分のマインドに加えて、収入やお金の考え方(結婚費用を貯めなきゃとか)などを踏まえると、リモワは無意識に購入する対象にはなっていなかった、というのが正しいかと思います。


購入したのは、韓国の金浦空港の免税店です。日本への帰国前ですね。

私は当時、韓国企業へのコンサルティングを行っていましたが、このプロジェクトは私単独のものではなく、何名かの先輩方がいらっしゃいました。

そしてきっかけとなったのは、今回の取組みに参加されていた、とあるディレクターさんによるものとなります。

記憶ではたった一言でした。
「これからのことを考えると、今リモワを買った方がいい」


出国ギリギリという状況もありましたし、先に述べたように、お金に余裕があったわけでもない30歳そこらの若造ですから、

「え?なんで?高いし、お金も使いたくないし、いやだな」
と率直に思った記憶ははっきりあります。

ただこの直後、当時日本円で25万円を超えていた、この2個のスーツケースを買って、結果10年経っても、現在も我が家に現役バリバリ状態で存在しているという状況です。

ちなみに、2分購入の内訳は、
「買った方がいい」と言われて、1分で色を決め、1分で「買います」と店員さんに告げる。です。

もともと買うかどうか迷っていたわけではないのに、です。


なぜ購入?の前に少しだけ昔話

実は「買った方がいい」と言われたときに、20代のアパレル勤務時代の懐かしさを感じました

少し状況は違うのですが、私は大学生のころにMONCLERのダウンがどうしても欲しかったのですが、さすがに学生アルバイトの収入では、10万円オーバーのアウターの価格はちょっとハードルが高く、

「社会人になったら、お金を貯めて買おう!」と決めていました。

でも実際に、新卒で入社して月給をもらいはじめましたが、そうなったらそうなったで、日々の支出でギリギリの生活でした。

特に、一応レディスアパレルショップに立つ販売員ですし、もともとファッションがスキでアパレルに入社しているので、毎月の洋服代は大変なことになっていました。

ただ1点1点の単価が「高いもの」を買えるか、というとそうでもなくて、当時の薄給では安いモノも織り交ぜながら誤魔化す、という工夫が必要でした。それでも収支はギリギリでした。

メンズショップでの販売であれば、ショップの商品を社販で少しは安く購入することも出来たのでしょうが、レディス店だと、そうもいかないという。

最近ではアウターを店頭で着用して、アウターを強化販売する、なんてショップも時々見られますが、当時はガンガンに暖房の効いた館内でアウターを着て店頭に立っているスタッフなどはおらず、

お客様に見られることのないアウターは、二の次、という判断をしていました。


懐かしさを感じた理由

上記のようなマインドで、4月入社から「春~夏~秋~冬」と流れ、とある冬の日に、雑談レベルで男性の先輩社員とアウターについての話をしました。

私「いつかMONCLERのダウンが欲しいと思っているんですけど、高いし、なかなか手が出ないんですよね」

に対して、先輩はすぐ「今すぐに買った方がいい」と。
「オレ達は服屋だから、自分が好きな服を着ないといけない」と続けました。

今思い出すと結構キザなセリフを言われたな…とか思いますが、当時の私は「確かに!」と都合良く納得しました。単純単細胞です。


で、次の休みにまさに、清水の舞台から飛び降りるつもり、を人生で初めて経験して、MONCLERの15万円のほどのダウンを購入しました。

貯金はほとんど無くなっちゃいましたが…

さすがにこちらは、もう我が家には残っていませんが、大事に何年も着たダウンです。夢が叶った。買って良かったという記憶が強く残っています。


ここから改めて、リモワのスーツケースに話は戻りますが、このダウン購入の記憶が一瞬で懐かしく呼び起こされた、という訳です。


今改めて思う所

このお二人の「買った方がいい」に共通するところは、

購入した私に対して、特別に何かその後に、なぜ「買った方がいい」と言ったのかの説明は無かったことです。

私はある程度、その後にブランドのウンチク語りがあるのかな、と思っていましたが、頂いたのはただシンプルに「ちゃんと大事に出来る、良い商品を手に入れてくれてよかった」というメッセージでした。

「大事に出来る」が、見事に共通していました。
そして、そこを一番に強調されている部分も同じでした。

今の私は値段の大小に関わらず、モノは大事に大切に使うべきだと思っていますし、親にもなりましたので、娘にもそう伝えていきたいと思います。

でも、それぞれの購入当時、

私は、出勤後に着ていたアウターをポンと投げたり、ハンガーにはきちんとかけていなかったですし、メンテナンスはしたことがありませんでした。クリーニングにもちゃんと出していなかったです。安いモノを1~2年着倒して捨てる、の繰り返しでした。

スーツケースは、出国時のシールを剥がすのも面倒で、表面がめちゃくちゃでしたし、壁や段差などにもガンガンぶつけて引きずっていました。当時は隔週で海外出張があり、結果1年くらいで破壊して、こちらもまた安いモノに買い替える。みたいな感じでした。

こういう状況や状態を、先輩方は問題だと感じていたんですかね。

ロスト・ジェネレーションである、我々世代よりもブランドというモノを知っている先輩達の、優しい指導だったのだと、今は思っています。


おまけ

リモワは、当時一応頑張って「カード一括払い」で買いました。
利息が嫌だったのと、何か毎月の支払いで後悔しそうだったので。

えーっと、そんなローンはないと思いますが、
ざっくり25万円だとして、10年使っているから「1年あたり2万5千円」の支払いですね。

5年間だと「1年あたり5万円」と言われると、少々心がざわつく部分がありますが、まあ月々?日割?で考えればOK?

よし頑張って、あと20年使おう。
まあその頃には還暦をすぎてますが、そうすると合計で30年間の使用なので「1年あたり8,333円」→「1日22.8円」

これなら、実質タダみたいなもんです。

いや、そうはならんですね。


それでは、よい週末を!


コジマサトシ/トナリコネクト



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