3行にならない日記 イマジナリー審査員たちが
クリスマスイブの日に食べるケーキを、今年は自作することにした。
子供時代は母が毎年作っているのを横で見ていたが、私自身がスポンジを焼くのは人生2回目。
シンプルなレシピを選んで、材料を揃え、手順通りに泡立てたり混ぜたり。
普段お菓子を作ることはあまりないけれども、料理番組を見たりするのは好きなので、
「粉を入れたら混ぜすぎてはいけない、切るように混ぜる」
という知識はある。
混ぜすぎないように、切るように混ぜた。
型に流し込む時点で、溶かしバターがボウルの底に溜まっているのに気付いて、私の中のイマジナリー・ポールハリウッドとイマジナリー・メアリーベリーが会話をはじめた。
ポ「材料が均等に混ざっていないな。これじゃあダメだ」
メ「そうね、ムラがあるわね」
焼き上がったスポンジは、膨らみすぎたり萎んだりもせず、外見はまあまあだったけど、切ってみたら小麦粉のダマが水玉模様みたいに、点々と残っていた。
メ「混ざっていないわ。粉のままの部分があるわね」
ポ「失敗だな、残念だ」
メ「味は悪くない・・・でも重たいわ」
ポ「これじゃあスポンジとは言えない。硬すぎる」
結局、もう一台スポンジを焼き、最初のやつはスライスして、間にイチゴゼリーを作って挟み込んで、普段のオヤツにしました。
2台めのスポンジも、1台めよりはマシだけれども、成功とはいい難く、作っている間じゅう、脳内ポールとメアリー(とキムラ緑子)がうるさかったです。
素人が簡単に作れるわけないけれども、なかなか手強いな。スポンジ。