不満混じりの独り言「ロミオとジュリエット」(13年星組)
※ここでは鑑賞中の感想を記録しています。 ネタバレ&偏見に満ちた主観、独り言ですので、不快に思われる方は閲覧お控えください。
2010年、星組初演と比較しつつ。
B版
・ロミオ(柚希 礼音)・ジュリエット(夢咲 ねね)
ジュリエット、物凄く物凄く物凄く良くなっている。初演では事あるごとにヒステリックに台詞を叫んでいて、(贔屓目に見れば反抗期を演じていたともとれる)、高慢だし(親に逆らった事ないって本当か?)、濃い化粧も相まって「どこにロミオが惹かれる要素が…?」状態だった。(ロミオも同じくだが)
でも今回は「あなた結婚について何か知っているとでもいうの?」という台詞ひとつとっても、無垢な幼さが現れていて…素晴らしかった。天使だった。ロミオじゃなくても結婚を申し込みたくなる。
ロミオも、余計なものをぜんぶ削ぎ落としたような印象。(というか痩せた…タカラジェンヌほど元々激細の人間でも、痩せるとさらに美しさ増すんだな…)衣装もスッキリとしたがそれがまた似合っている!
紅ヴォーリオの大人度が下がった分、自分が長男然としてバランスをとっている感じで新鮮。
そのせいか、無邪気な笑顔が減ったのは寂しい。ティボルトを刺した後の苦悩が初演とは桁違いに伝わってくる。正直言って、初演のロミジュリのシーンで泣いたことなどなかったのに今回何度も泣いている。
天国のふたりのダンスの仲の良さ😭尊い
再演ではじめて、この2人が惹かれ合うのに納得。混沌としたヴェローナで、2人だけ雰囲気がどこか似ているのだ。(というか本気で神々しく発光してるように見える)
それに、はじめてキュンとした。少年少女の傍迷惑な恋から、青年と乙女(?)の恋へ。”ちゃお”から”韓ドラ”の世界へ。(恋愛面だけの話です)やっと、年齢を14から16にした意味あったんだなーと。
ロミジュリを好きにならせてくれてありがとうの気持ち。
・愛(礼 真琴)と死(麻央 侑希)
愛が、可愛らしいキューピッドではなくなってしまった😢そのかわり大人になった。これが研2→5か。
あと役代わりだから仕方ないのかもだけれど、死がぎこちない気が。緊張しているのか。
・ヴェローナ大公(十輝 いりす)
歌唱が初演の方が。
でもフィナーレで大階段降りてきた時、背がしゅっとしていてカッコよかった。(役関係ないな)
・ベンヴォーリオ(紅 ゆずる)・マーキューシオ(天寿 光希)
ベンヴォーリオ、涼紫央さんのも一部継承しながら、紅さんらしさを出しているという印象。死ななかった世界線の成長したマキューシオ感は否めない。
マーキューシオは所々パリスが出ている。そもそもの体の使い方がそれなのかな。
でも「ナイフはおもちゃじゃないんだぞ!」と叱りたくなるようなクソガキ感があって、まだ紅マーキューシオより幼い感じがあって面白かった。
2人は本物の兄弟みたい。
・ティボルト(真風 涼帆)
優しさ成分が増えたティボルト。「いつキレるともしれない危ない男」ではなくなった。「もしかしたら本当に叔母と何かあったのかも」と思わせるフェロモンも消えてしまった。
鳳稀ティボルトはあまりに横暴すぎてキャピュレット内でも(女性以外に)人望無さそう&嫌われてそうだったけれど、真風ティボルトはちゃんと皆に兄貴として慕われてそうな雰囲気。
・キャピュレット卿(一樹 千尋)
初演の血気盛んな猛獣感が減って、代わりに歳を重ねた好好爺感。
もしもシェイクスピアが喜劇としてロミジュリを演出したらこうなるかも、みたいなのを3%くらい感じる。
・キャピュレット夫人(音花 ゆり)モンタギュー夫人(花愛 瑞穂)
時を経てなお、初演と同じクオリティーで歌う素晴らしさに感嘆した上で…
両夫人は既に初演で完璧だったから、今回はあえて配役入れ替える挑戦をしてみてもよかったのでは?(小池氏へ)
ロミオが死んだと気がついた時の御二方の演技が凄かった……眼に感情が溢れていた。
・乳母(美城 れん)
えええこれがあの時、従者だった方!?!?なんて変身!そうそう、乳母ってこれだよ!感。肉襦袢を着こなす役者魂。だけどやっぱり白華れみさんを先に観てしまったから、あのアクが恋しい。
A版
・愛(鶴美 舞夕)・死(真風 涼帆)
もうこれは完全に自分の好みの問題だけれど、真風さんはやっぱり死がよく似合う。「蛇のように〜」のこの蛇が観たかったんだよ。
愛は、しなやかで美しい。
・ベンヴォーリオ(礼 真琴)・マーキューシオ(壱城あずさ)
礼ヴォーリオ、やっぱり初演のように大人っぽくはない(あの時は3人の実際の関係性がぴたりとハマったからこそだと思うけれど)
でもモンタギュー夫人にロミオを託されるくらいの優しさを滲ませている。あとは歌唱力が半端ない。これで踊れる、オーラもあるのだから神様は不公平。
マーキューシオはすごくナチュラル。観ていて違和感がないので心が平穏。ロミオ、ベンヴォーリオと3人で一族を引っ張るカリスマ性があるかと言われれば微妙ではある。
舞踏会の2人で踊るシーンがぴったり揃っていて気持ちいい!
・ティボルト(紅 ゆずる)
意外や意外(失礼!)紅ティボルト合ってる、「キレるナイフ」!(そういえばマーキューシオもキレやすいし、激情型がハマるのかもしれない)
身長あって細い人が肩幅ある衣装着ると威圧感出て怖い。メイクも怖い。(なんか爬虫類みたい
「俺には戦の神、マルスがついている」の言い方
鳳稀→快活に。自分の守護神だと信じてる。
真風→普通に。適当に流している感。
紅→ナイフを舐めるように見て。狂信してそう(否定した途端笑顔で刺してきそう)⇦NEW!!
紅さんの「今日こそその日」は粘着質なストーカーの歌みたい。ジュリエットに好意寄せてるのが想像つかない。
・パリス伯爵(天寿 光希)
このパリス伯爵が憎めないんだよな〜可愛くてコミカルで。初演でもだけど、大勢集うシーンで周りに埋もれない動きをするって凄いことだと。(ロミオが見たいのに、気がついたらパリスに視線が奪われる〜笑)
・演出
・一幕でベンヴォーリオから隠れるために銀橋から降りるロミオ。一瞬誤って落ちたかと思って焦った!そっか、梅芸には銀橋ないものね。
・舞踏会で、初演ではジュリエットからロミオをダンスに巻き込んでいたのが逆に。初演では感じなかった色気をロミオから感じて心が動揺。
・唐突なフラメンコ。このシーンいらないのでは。
・「お父様と縁を切りその名を捨てて〜」で苦しむロミオの顔を映さなかった2010年のカメラ編集は酷い(これが映像の欠点)。今回初めて見て胸が苦しくなった。
・”きれいはきたない”で人数激増でごみごみ。大劇場だから仕方ないのかなぁ。
・なぜ!!!!!!!「どうやって伝えよう」のメロディーが変わってる!!!????しかも悪い方に!!!!!!名曲が凡曲に!!!!🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬
・ショー
星組ロミジュリの初のショーだから超楽しみにしていた。
さゆみさん登場。指先までほっそり長くて美しいの羨ましいです。
ラインダンス中央にいらっしゃるのは如月蓮さんですか!?
羽、青と赤の二色を活かした動きがカッコいい!
柚希礼音さん登場で左右から美女方。あれ、ということはさっきラインダンスしてる中に男役かなり混じっていた?
このシンセサイザー使うの好きだなぁ(ポーの男役群舞の時もそう!あれは最高)
そういえば、星組のショーを観るの自体が初めてだと気がつく。カッコいい〜!!!これが、”キザる”!!(納得)
そしてデュエットダンス。ショートヘアーかっっっわいい。え?夢咲ねねと書いてフェアリーと読むんでしたっけ?ロングヘアーは天使&美女でショートヘアーは妖精&可愛いってもうなんでもいけるじゃないですか。えぇ〜、可愛い〜。
フィナーレで金髪をオールバック編み込みしている男役の方誰だろう(知る術なし)
最後の曲はやっぱり「世界の王」で嬉しい!(背後でラインダンサーの羽で❤️💙作ってるの凄いけどだんだん動脈と静脈に見えてくる不思議)
とにかく主演2人が大優勝。
同じ作品を、同じパートナーと、さらに最高を突き詰めてきたおふたりに心からの拍手を。
そしてやっぱり(刷り込み現象説はあるが)初演が好きだ〜!!!
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