思考を止めるな「「自分の意見」ってどうつくるの?」平山美希
こんばんは、となカエです。
「自分の意見」
昔から伝えるのも、考えるのも苦手です。
心の底に「否定されたらどうしよう」「笑われたら」「バカにされたら」という気持ちがあるのもそうなのですが、思考が停止してしまう。
「自分の意見」を伝えるための、思考の道筋を立てるメソッドが書かれてます。
作品内容
感想★ネタバレあり★
フランス人は議論が好きで、些細なことも議論するそうです。
子どもの頃から《考える》授業・試験の賜物のようで。
「一人ひとりが違った意見を持っていて当然」
で、意見の違いを楽しむフランス人。
多分、日本では《違う意見》を言うと「自分を否定された。受け入れられなかった」と、捉えられて亀裂が生まれることが多い印象。
自分がそのつもりでなくとも、相手がそう受け取る可能性があるなら、私は自分の意見を言うことは出来ないなと思ってしまう。
考える時の5つのステップ
①問いを立てる
②言葉を定義する
③物事を疑う
④考えを深める
⑤答えを出す
①〜④を繰り返して、最終的に⑤を出す
これをフランスの高校生は哲学の授業で習う。
哲学を必須科目にしてるところに文化の違いを感じる。
思考の広げ方を読んでいると、マインドマップに通じてる感じがした。
1つのテーマに対して、いくつものも問いを立てて広げていく。
①~④まで書いてたら凄い文字数になるので、
特に自分が注目したい①についてだけ記録。
①問いを立てる
「なぜ」「どうして」「どんな理由で」
ポイントは、「私」ではなく「私たち」を主語にすること。
『主語が限られると、思考も一気に狭まってしまう』から。
ドキリとした。
確かに「どうして私は」としてしまうと、否定的で視野狭窄な思考が生まれやすい。
気分が落ち込んでる時、こーゆー考えになる経験が誰にでもあるんじゃなかろうか。
『感想・感情に関する問いになっている』のもダメ。
考えを深めると感覚は別物だそうで。
この「問いを立てる」がめちゃくちゃ難しい。
いや、読んでたら全部難しいんだけどね。
考えることに慣れてないから余計にそう感じる。
言葉の定義も人によって違うから、
「この議題での言葉の定義はコレ」を、決めた前提で話さないと認識がズレてしまう。
この《言葉の定義》。
日本人の議論で欠けてることだと思う。
論点がズレて、会話が進まない現象があるけど、まさにコレが原因。
例えば、「頭がいい」を、《正しいロジックで話せる人》と《偏差値》のどちらで話すのかを決めずに進めると話しがズレる。
この本を読んで、改めて、いかに日本語が曖昧かわかった。
議論を成立させるためには、言葉の定義を決めて共有しておかないと、議論にならない。
この言葉の定義のズレが多いから私は「議論」が苦手なんだなと気づいた。
肝に銘じておきたい。
自分の意見をつくるときに役に立つ4つの接続詞
「そもそも」
「たとえば」
「確かに」
「でも」
この順番で組み立てたらそれなりにまとまるようで。
ただ、それにも細かく色々書かれてました。
《練習問題》もあり、思考訓練もしやすい1冊だと思います。
関連書籍
フランス哲学者で有名。
今回の書籍にもチラッと名前が出てきたので。
思考訓練としては、こちらも有名。
実践しやすい。