表裏一体とバランス
あるメディアで、オキシトシン(幸せホルモン)の不思議な作用について、報じられていました。
オキシトシンは、“幸せホルモン”“愛情ホルモン”とも呼ばれていて、大切な人との絆を深める時に人間の体内に分泌されます。
これが分泌されると、人間は
・幸せな気分になる
・学習意欲や集中力が向上する
・ポジティブになりやすくなる
など様々なプラス効果が報告されていて、非常に人間には良い方向に左右される報告が多いのです。
しかし、太古の昔から人間の組織が形成されていき、集落、豪族、村、藩などのコミュニティができると、オキシトシンは、強い“絆”意識に作用するのですが、隣同士のコミュニティで様々なぶつかり合いが起こると、
「仲間のために」「家族を守るため」「村のため」
という強い意識のために、オキシトシンが他のコミュニティへの攻撃意識に作用するというのです。 これが、世界中で今なお続いている戦争の根源ともなり得るのだ、というのだから驚きです!
(もちろん、これは一説であり、断定はできないでしょう)
戦争というのは、守るべき仲間への愛情の強さゆえに続く、ともいえるのです(戦争の始まりは、領地・資源などをめぐる争いが主で、これは人間の欲望によるものの影響が大きいでしょう)。
つまり、オキシトシンが愛情・幸せに作用して人間に良い効果を与えているように見えるけれども、その一方で、攻撃意識を刺激して戦争の原因にもなっている、ということです。。。
コインに例えれば、オキシトシンの表面は、愛情・幸せ・ポジティブ。裏面は、攻撃心。良い面も悪い面もある、表裏一体のホルモン。ですから、弱すぎてもダメ、強すぎてもいけないもの。
つくづく人間が複雑な生き物に思えるのですが、シンプルに考えれば、
『人間は、全てにおいてバランスが大事』
ということです。どんな物事でも、強すぎてもダメ、弱すぎてもダメ。最適なバランスを探さなければならない。それが、現世を生きる一人一人の人間に託されているのです。
我々人間にとっての一番の謎は、まさに人間そのものですね。